コートジボワール前大統領の裁判始まる

1月29日 5時24分

西アフリカのコートジボワールで２０１０年に行われた大統領選挙で、野党候補の支持者の殺害に関わったとして、人道に対する罪に問われている、バグボ前大統領に対する裁判が、オランダにある国際刑事裁判所で始まり、前大統領は無罪を主張しました。

コートジボワールでは、２０１０年１１月に行われた大統領選挙で、当時現職だったバグボ前大統領が、野党候補の当選を受け入れなかったことから、双方の支持者の間で武力衝突が起き、１０００人以上が死亡したとみられています。
バグボ前大統領は２０１１年に身柄を拘束されたあと、オランダのハーグにある国際刑事裁判所に移されましたが、その後の検察の捜査で、野党側の支持者に対する暴行や殺害を指示したなどとして、人道に対する罪に問われています。
２８日、国際刑事裁判所で始まった裁判で、バグボ前大統領は起訴内容を否認し、無罪を主張しました。弁護側は、検察による証拠や証言の集め方に偏りがあるなどとして争う方針です。
国際刑事裁判所が一国の首脳経験者に対する裁判を行うのは初めてで、審理の行方が注目されていますが、結審までには数年がかかる見通しです。