日本で保護のアフガニスタン文化財 祖国に返還へ

1月28日 7時05分

内戦の混乱などでアフガニスタンから流出し、日本で保護されていた文化財が返還されることになり、文化財の確認のため来日したアフガニスタンの国立博物館の前館長は、「豊かな文化を持つ国だということを国内外にアピールしたい」と述べ、期待を示しました。

アフガニスタンでは、３０年にわたる内戦や紛争の混乱のなかでシルクロード文化を象徴する数多くの貴重な文化財が持ち出され、その一部が日本にも入り、専門家らが保護活動を行ってきました。
このほど、壁画や仏像など文化財１０２点がアフガニスタンの国立博物館に返還されることになり、その確認などのため来日したオマラ・ハーン・マスーディー前館長が都内でＮＨＫのインタビューに応じました。この中でマスーディー氏は「日本の専門家らが大切に保管してくれたことに感謝する。文化財を確認したときは人生で最も幸せな瞬間でアフガニスタンの国民にとって大きな贈り物だ」と述べ、感謝の意を示しました。そのうえで、これらの文化財を集めた展示会をアフガニスタンで開催する計画があることを明らかにし、「アフガニスタンには豊かな文化や質の高い文化財があるということを国内外にアピールできる」と述べ、期待を示しました。
返還される文化財は４月に東京で展示されたあと、世界各国を巡回し、祖国に戻るということです。