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中部空港島に国際展示場 愛知県、19年秋に開業へ

国際展示場の建設が予定される空港島内の県有地=愛知県常滑市で、本社ヘリ「あさづる」から(池田まみ撮影)

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 愛知県は、中部国際空港(愛知県常滑市)に隣接する空港島内の県有地に、六万平方メートル規模の国際展示場を建設し、二〇一九年秋の開業を目指す。東京五輪の開催に伴い、首都圏の展示場不足が懸念される「二〇二〇年問題」に対応し、その受け皿となるほか、二〇年代初頭の誘致を表明している「技能五輪国際大会」の主会場とする。

 着工準備費など三億六千万円を一六年度当初予算案に盛り込み、県議会二月定例会に提出する。一六年度中に設計、着工を見込み、総工費は三百五十億円ほどとみられる。

 建設予定地は、空港島南側に県企業庁が保有する二八・七ヘクタール。空港の旅客ターミナルに直結し、空港客は歩いて行けるほか、鉄道や車、フェリーなど交通の利便性も高い。年間の来場者は二百五十万人、経済波及効果は千四百九十億円を想定する。

 県は一四年に国内最大級となる十万平方メートル規模の展示場構想を表明。県内各地から誘致の働き掛けがあった。二年かけて調査し、他の大規模展示場の開催実績や採算性、用地確保、交通アクセスなどの視点から、空港島で六万平方メートル規模に落ち着いた。県有地には拡張の余地があるほか、宿泊施設などを建設するスペースもある。

 技能五輪国際大会は五十超の国・地域から千人以上が参加し、溶接や石工、理美容などの技能を競う。県は二一年か二三年の誘致を目指すが、会場は十万平方メートル規模が必要とされ、名古屋市に協力を求める。市はポートメッセなごや(市国際展示場、港区金城ふ頭)を現在の三万四千平方メートルから四万平方メートルに拡充する計画で、空港島と金城ふ頭の二会場を合わせれば十万平方メートルとなる。

 東京五輪時、東京ビッグサイト(東京都江東区)はメディアセンターに、幕張メッセ(千葉市)などは競技会場に使われる予定。

 国際展示場をめぐっては、名古屋市も、名古屋港の一角を候補地に建設の可能性を検討している。当初、模索した稲永ふ頭(港区)には企業の倉庫が並び、移転交渉や補償交渉の難航が予想され、別の場所も調査している。

 

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