「大卒30歳平均賃金」ベスト100社ランキング 「CSR企業総覧」で読み解く有望企業

東洋経済オンライン / 2016年2月3日 8時0分

「大卒30歳平均賃金」ベスト100社ランキング

『CSR企業総覧』という分厚い本をご存じだろうか? 総ページ数2568ページに1325社のCSR(企業の社会的責任)情報がびっしり詰まっている刊行物だ。

CSRというと社会貢献や環境活動のイメージが強いかもしれないが、この本には各社の賃金・各種諸制度、女性活用・ダイバーシティ、有給休暇や家庭と仕事の両立支援など雇用に関する情報がたくさん掲載されている。これから就活を開始する学生の皆さんにも見ていただきたい有望情報が満載だ。

今回から複数回に分けて、この『CSR企業総覧』に掲載しているさまざまな就職に役立つ情報を主にランキング形式でご紹介していきたい。

■賃金がわかれば生活がイメージできる

第1回目の今回は「大卒30歳平均賃金」だ。ランキングは100位まで紹介。データは基本的に大卒・総合職の「実在者平均の月例賃金」だが、一部例外もある(ランキング下の注記を参照)。「注」には各社の特殊要因、さらに「最高」、「最低」の金額も開示がある場合は掲載した。

30歳といえば、大卒で8年、大学院(修士)修了で6年程度の勤務となる。仕事にも慣れチームのリーダーとして活躍し始める時期でもある。中には家庭を持つ人も出てくる。徐々に支出も増え、それなりの収入は必要になってくる。事前にこの時点の賃金がわかれば、将来の生活もイメージしやすい。

一般的に初任給はどの会社も示すが、その後の給与水準は外部には出さないケースが多い。「大卒30歳平均賃金」のような開示義務のない賃金データをCSR情報として出す会社は「従業員の生活を気にしている」と考えてよい。金額にかかわらず開示すること自体が「優れた会社(東洋経済では「信頼される会社」と呼ぶ)」の評価ポイントとなる。

CSRでは、会社を取り巻く関係者(「ステークホルダー」という)を意識して企業活動を行い、情報を開示することが大切とされている。有力なステークホルダーである従業員と将来の従業員(大学生や中途採用候補者など)を気にかける会社はほかの面でも「信頼性が高い」ことが多い。

給与の金額はもちろん高いに越したことはないが、これまで評価項目として使ってきた経験では首都圏や関西圏などの都市部では「30万円以上」が比較的待遇がよい優良企業の目安と考える。ただ、「注」もあわせて読んでもらい、基本給以外が多く含まれている場合は若干割り引いて考えた方がよい。

■1~4位は50万円を超える

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