写真・図版 2月3日、中谷元防衛相は、前日に北朝鮮が衛星発射を国際機関に通告したことを受け、迎撃ミサイルPAC3やイージス艦を展開できるよう、ミサイル破壊措置命令を出したことを明らかにした。写真は都内で昨年10月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)

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 [東京 3日 ロイター] - 中谷元防衛相は3日、北朝鮮の弾道ミサイル発射に備え、自衛隊に破壊措置命令を出したことを明らかにした。これまでも非公表で発令していたが、北朝鮮が国際機関に衛星打ち上げを通告したことを受け、本格的に迎撃態勢を整える。

 日本政府はすでにイージス艦を展開、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)も東京・市ヶ谷の防衛省や埼玉県朝霞、千葉県習志野などの自衛隊基地に配備してきた。北朝鮮が「衛星」と称する物体が沖縄県先島諸島上空を通過する可能性があるため、南西諸島への展開も急ぐ。

 中谷防衛相は、「いかなる事態にも対応できるよう万全の体制を整えてきたが、今般の発表を受け、自衛隊のイージス艦、PAC3部隊などに対し、所用の態勢を取らせるべく、弾道ミサイル等の破壊命令を発出した」と記者団に語った。「首都圏、沖縄県の一部以外の展開先については、地元自治体などと調整を続けている」と述べた。

 破壊命令の期間は、北朝鮮が発射の通告をした2月25日まで。状況によって延長する。

 *内容を追加します。

 

 (久保信博)