精子を出なくする手術「パイプカット」とは?1/1

射精しても精液の中に精子が含まれない様にする手術が海外では積極的に行われているようです。この手術のことを「パイプカット」といい、子どもがいる夫婦の約1/3がこの手術を行っているそうです。この手術でほぼ100%避妊できます。しかし、パイプカットってどこをカットするのでしょうか。

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パイプカット手術

精液の中には、精子の他に前立腺液や精嚢(せいのう)腺液が含まれています。
通常、睾丸で作られた精子は、副睾丸というところに集められ、最終的には精のう線に貯蔵されます。このとき、睾丸から精のう線に精子を運ぶために使われる管を、精管といいます。
その精管の一部をカット、切り口の両端を結ぶ手術のことを、パイプカットと言います。

排出されない精子はどうなるの?

出口のなくなってしまった精子はどうなるのでしょうか。
ずっと睾丸の中なの?いつか破裂してしまうのでは?と心配された方はご安心ください。
パイプカットしても、ただ精液に精子が含まれなくなってしまうだけで精液は出ます。
そもそも精液の約7割が精嚢腺液、約3割が前立腺液で出来ていて、精子は1%程度で、精子が出なくても精液自体の量はあまり変わりません。

精子が出ないならHIVを感染させる心配がなくなるの?

HIVは血液・精液・膣分泌液から感染するといいます。ならば、パイプカットしたことで精液が出ないなら、感染させる心配もなくなりそうです…

しかし、むしろコンドームを装着しなくなることで、逆に感染症になる可能性が高くなるそうです。
ということは、信頼できる夫婦間でなければやはりコンドームを着ける方がいいようです。また、パイプカットの手術をするには、子どもが1人以上いることなどの幾つかの条件があり、あくまで夫婦間での避妊を目的とします。

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