今回の大会では、DFの不安が最も大きな問題だった。「DF個人の実力をもっと伸ばさなければなりません。何よりも所属チームで着実にプレーして試合感覚を磨くのが重要だと思います。これからが果てない競争です」。申監督はDFの強化のため、最大3枚まで使えるワイルドカード(24歳以上の選手)を積極的に活用する考えだ。「兵役かどうかに関係なく、チームに最も必要な選手をワイルドカードとして選びます」と語った。
U23韓国代表は守備では弱点を露呈したが、攻撃では組織的なパスプレーで合格点を取った。特に最年少のFWファン・ヒチャン(20)は猛烈な突破と決定的なアシストで深い印象を残した。「私のあだ名は『できるヤツ』だけど、ファン・ヒチャンも本当に『できるヤツ』です。若いのにあんなによくやれるとは思いませんでした。近い将来、韓国を代表するストライカーに成長する選手でしょう」
試合ごとに相手に応じてフォーメーションを変える「七変化戦術」はリオデジャネイロ五輪を控えた申監督の武器だ。「今回の大会で使ったCK戦術の一つは、昨年の東アジア杯で北朝鮮の女子代表がしたのをまねたものです。カタールとの準決勝での3バッグ(最終DFを3人にする戦術)は、コパ・アメリカで優勝したチリの戦術を参考にしました。良いことは学ばなければね」
申監督は韓日戦前に「勝ったら韓服(韓国の伝統衣装)を着て授賞式に行く」と公約していた。申監督の知人がカタールに送った韓服は、朝鮮時代の王が外出する時に着たものだった。しかし、その韓服は日本戦の負けで日の目を見ていない。リオ五輪にも韓服を持っていくのか聞いてみた。すると、「もうそんなことはしません。自重しなければ。キムチスープも飲まないで念入りに準備するでしょう。冷静な勝負師になります」と答えた。