「それなりによく食べ、よく寝たのに、体重が2キログラム落ちました。このまま私のサッカー人生が終わるかもしれない大会だったじゃないですか。ああ、本当につらかった」
男子サッカー8回連続五輪出場を決めて帰国した申台竜(イン・テヨン)監督(45)に2日、ソウル市鍾路区のサッカー会館前にあるカフェで会った。申監督が率いた韓国代表チームはカタールのドーハで行われた2016アジア・サッカー連盟23歳以下選手権(AFC U-23)で準優勝し、3位までに与えられる五輪本大会行きのチケットを手にした。申監督は「ヨルダンとの準々決勝で負けて五輪出場に失敗したら、スタジアムからホテルまで数時間歩いて帰り、私のサッカー人生を整理しようと思いました。代表チームのコーチング・スタッフの座からも降りていたでしょう」と語った。
五輪出場という第1の目標は達成したが、申監督は笑ってばかりはいられない状況だ。宿敵・日本との決勝戦では2-3と痛恨の逆転負けを喫したからだ。申監督は「日本戦はまるで幽霊に取りつかれたかのようでした」と言った。
「2-0でリードした状況でゴールを許した後、選手たちを励ましました。そして、ベンチに行って水を一口飲み、戻ったら日本がまたゴールを入れていた。そう、短時間に2ゴールを喫したのはサッカー人生で初めてです。その後は水も飲まずに試合を見ていましたが、もう1ゴール決められてしまって。韓日戦でなかったら、2点目を入れた後にDFに重点を置いて守りに入っていたでしょう」。しかし、攻撃の手を緩めなかった韓国は逆に後半15分で3点を次々と許してしまった。「正直言って欲が出ました。4-0、5-0にできると思っていたんです。日本の鼻をへし折りたかったから。私は血が煮えたぎり、『FWは前へ』と叫びました」
試合が終わってロッカールームに入ると、ほとんどの選手がうな垂れて苦悶(くもん)の表情を浮かべていた。申監督は彼らに「ありがとう。これから、このようなミスを再びしてはならない。まず私が反省する」と言った。
そして、自身の過ちを振り返り、手帳に「情に流されるな」とメモしたそうだ。日本戦で申監督は1人の選手を前半20分で早々に交代させようとした。「プレッシャーから顔色が悪くなっていました。交代させようとしたけれども、これまでその選手が一生懸命やって来たことを思い出し、そのままにしました。結果は裏目に出ました。監督は冷静でなければならないという痛い教訓になりました」