米電力会社の天然ガス企業買収、今後も続くか-石炭に代わる燃料期待
2016/02/02 13:34 JST
(ブルームバーグ):米電力会社のドミニオン・リソーシズは1日、天然ガス供給会社クエスターを44億ドル(約5300億円)で買収すると発表した。だが、安定したリターンを確保するため、天然ガス企業をめぐる電力会社の争奪戦はまだ終わりそうにない。問題は次の買収対象がどの天然ガス企業になるのかだけだ。
BMOキャピタル・マーケッツのアナリスト、マイケル・ワームス氏は1日の電話取材に対し、テキサス州ダラスに本社を置くアトモス・エナジーとインディアナ州メリルビルに拠点を置くナイソースが今後の身売り候補になる可能性があると指摘。米原発運営最大手エクセロン、または米風力発電最大手のネクステラ・エナジーが買収を発表するかもしれないという。同氏は昨年9月、ドミニオンとデューク・エナジーが天然ガス企業を買収し、クエスターが身売りすると正確に予想していた。
天然ガス企業の買収劇が相次ぐ背景には、天然ガスが引き続き豊富で割安なため、発電する上でよりクリーンな化石燃料として石炭に代わって需要が高まるとの期待がある。
ワームス氏は、「さらなる買収があるだろう」との見通しを示した上で、「ガス関連の公益企業の多くは老朽化したパイプを取り換える過程にあり、これは設備投資増につながる。買い手企業は新たな規制事業へと手を広げることで電力事業を多様化している」と話した。
原題:The Two Gas Utilities Seen Joining Questar as Takeover Targets(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Jim Polson jpolson@bloomberg.net
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更新日時: 2016/02/02 13:34 JST