ニュース詳細
News Up 日本狙ったサイバー攻撃の衝撃2月2日 18時04分
日本の中央省庁のホームページがサイバー攻撃を受け、1月31日から一斉につながりにくくなりました。いったい何が起きたのでしょうか。
ネットユーザーの反応
インターネットのツイッターなどでは、「中央省庁のホームページが閲覧できなくなった」、「サイバー攻撃か」などという書き込みが相次ぎました。
相次ぐDDoS攻撃
1月31日の深夜、財務省、金融庁、厚生労働省の3つの中央省庁や衆議院のホームページが一斉につながりにくい状態になりました。
障害の原因を調べたところ、ホームページには「DDoS」と呼ばれるサイバー攻撃が行われていたことが分かりました。「DDoS攻撃」は、大量のデータを一斉に送りつけることで通信量をあふれさせ、ホームページを閲覧できなくさせるサイバー攻撃の手口です。
ツイッターには、国際的なハッカー集団「アノニマス」を名乗る人物が今回の攻撃を行ったことを示唆する投稿を行いました。
障害の原因を調べたところ、ホームページには「DDoS」と呼ばれるサイバー攻撃が行われていたことが分かりました。「DDoS攻撃」は、大量のデータを一斉に送りつけることで通信量をあふれさせ、ホームページを閲覧できなくさせるサイバー攻撃の手口です。
ツイッターには、国際的なハッカー集団「アノニマス」を名乗る人物が今回の攻撃を行ったことを示唆する投稿を行いました。
「アノニマス」の犯行示唆
「アノニマス」は匿名のハッカーの集まりで、自分たちの主張に合わない国や組織に対して世界各地でサイバー攻撃を繰り返しています。活動には誰でも参加できるため、メンバーは常に入れ代わっているとみられます。
警察庁によりますと、去年9月から2月1日までで、「アノニマス」を名乗る人物が日本の企業や団体にサイバー攻撃を行ったと示唆する書き込みを行ったのは、145件に上るということです。
「アノニマス」は、当初は、日本のイルカ漁やクジラ漁に反対していることを理由に、水族館やイルカ漁と関係のある自治体に対して攻撃を行っていました。しかし、最近は、中央省庁や空港、それに大手企業など、攻撃の対象が広がっています。
こうした「アノニマス」の活動に興味を持つ若者も出ています。コンピューターウイルスの作成ソフトを保管していたとして2月1日に書類送検された兵庫県の高校生は、「アノニマス」のメンバーとネット上でやり取りをしていたとみられ、警察の調べに対して「アノニマスに憧れていた」と話しているということです。
警察庁によりますと、去年9月から2月1日までで、「アノニマス」を名乗る人物が日本の企業や団体にサイバー攻撃を行ったと示唆する書き込みを行ったのは、145件に上るということです。
「アノニマス」は、当初は、日本のイルカ漁やクジラ漁に反対していることを理由に、水族館やイルカ漁と関係のある自治体に対して攻撃を行っていました。しかし、最近は、中央省庁や空港、それに大手企業など、攻撃の対象が広がっています。
こうした「アノニマス」の活動に興味を持つ若者も出ています。コンピューターウイルスの作成ソフトを保管していたとして2月1日に書類送検された兵庫県の高校生は、「アノニマス」のメンバーとネット上でやり取りをしていたとみられ、警察の調べに対して「アノニマスに憧れていた」と話しているということです。
DDoS攻撃・対策は?
今回使われた「DDoS攻撃」は、さまざまなサイバー攻撃の中でも対策が難しいものの1つです。
「DDoS攻撃」を観測している国の研究機関「情報通信研究機構」では、対策を強化するよう呼びかけています。具体的には、大量のアクセスを受けても処理できるような高い性能の設備を導入することや、バックアップ用のサイトを設けることなどが有効だとしています。
「DDoS攻撃」を観測している国の研究機関「情報通信研究機構」では、対策を強化するよう呼びかけています。具体的には、大量のアクセスを受けても処理できるような高い性能の設備を導入することや、バックアップ用のサイトを設けることなどが有効だとしています。
狙われる日本の機密情報
一方で、政府機関や企業などが持つ機密情報を狙ったサイバー攻撃も急増しています。
その手口に使われるのが「標的型メール攻撃」と呼ばれるものです。機密情報を持つ人物に狙いをつけ、コンピューターウイルスを仕込んだメールを送りつけて感染させ、機密情報を盗み取るのです。
この攻撃で大きな被害が出たのは、去年6月、125万件に上る年金受給者などの情報が流出したことが明らかになった日本年金機構に対するサイバー攻撃でした。
去年1月から6月の半年間に警察が把握した「標的型メール攻撃」の件数は1400件余りで、前の年の7倍近くに急増しています。
その手口に使われるのが「標的型メール攻撃」と呼ばれるものです。機密情報を持つ人物に狙いをつけ、コンピューターウイルスを仕込んだメールを送りつけて感染させ、機密情報を盗み取るのです。
この攻撃で大きな被害が出たのは、去年6月、125万件に上る年金受給者などの情報が流出したことが明らかになった日本年金機構に対するサイバー攻撃でした。
去年1月から6月の半年間に警察が把握した「標的型メール攻撃」の件数は1400件余りで、前の年の7倍近くに急増しています。
追跡!サイバー攻撃
ただ、こうした機密情報を狙ったサイバー攻撃の実態は、なかなかつかむことができていません。
いったい誰が、なんのために?
今回、私たちは、サイバー問題の取材班を立ち上げ、8か月にわたって年金機構を狙ったサイバー攻撃の犯行グループの追跡取材を続けてきました。
被害の全貌は?犯行グループの姿は?
取材を通じて、私たちが築き上げてきた現代社会のもろさも見えてきました。
未知のサイバー攻撃の実態に迫った取材成果は、2月7日午後9時放送のNHKスペシャル「CYBER SHOCK 狙われる日本の機密情報」で詳しく報告します。
いったい誰が、なんのために?
今回、私たちは、サイバー問題の取材班を立ち上げ、8か月にわたって年金機構を狙ったサイバー攻撃の犯行グループの追跡取材を続けてきました。
被害の全貌は?犯行グループの姿は?
取材を通じて、私たちが築き上げてきた現代社会のもろさも見えてきました。
未知のサイバー攻撃の実態に迫った取材成果は、2月7日午後9時放送のNHKスペシャル「CYBER SHOCK 狙われる日本の機密情報」で詳しく報告します。