たまには仕事の話でも。
昨年の夏頃から着手し始めた旅館、レジャーホテルの再生事業がようやく落ち着きました。開始当初はオーナーも消極的でしたが、少しずつ客足が増加したことで納得されたようです。
※写真は昨年の10月下旬で着手し始めた当初
諸々かけた費用を回収するには時間がかかりますが、再生事業に必要なコスト、サービス、スタッフの声など、現場に入らなければ分からないことを経験できたのは収益以上に意味がありました。
ちょっとした気付きで変わる
稀に驚く発見をします。
例えば先月途中まで関わっていた旅館では、夕食時にこんなメガ盛り定食を出してました。
若い子や男性は喜ぶかもしれませんが、女性からすると絶望的なボリュームですよね。
せめて量を選べるようにするなどの配慮が必要ですが、それでもせっかく泊まった旅館で[から揚げ定食]一択というのは。。。
原因は人件費をケチって料理長を置いてなかったこと。
オーナーさんが厨房でヤケクソ気味に作ってました。
利用者のアンケートを見ても「料理が〜」の声が多かった(といよりほぼ)にも関わらず、量で誤魔化していたのはいだだけません。
当然一番最初にメスを入れた部分で、直ぐに調理師を招いてスタッフと相談し、地元で取れる素材を活かした料理に変更しました。
以前のメガ盛りに比べれば大きな進歩です。
当然料理の品数が増えたことで工数も変わるので、スタッフの動きも以前と同じという訳にはいきません。面白いのがスタッフ同士のコミュニケーションが劇的に増えてくれたこと。
「◯◯はこうしたほうが良い」
「◯◯なら一人でやれます」
現場に入って直ぐに気付いたスタッフのやる気のなさも、料理の変更に伴い変化してきました。
勿論客足が伸びたのは料理以外にも宣伝方法やHPの改修など、様々な要因が考えられますが、現場の意識が変わらないことには見せかけになってしまうので、ちょっとしたことがキッカケで意識が変わってくれたことは嬉しい誤算。
しかし、まだまだ人気旅館に比べれば改善する箇所は多々見受けられるので、今後も現場の気付き、利用者の声や求めていることを汲みとり続けていく必要があるなと。
儲かるかどうかより大切なこと
旅館、リゾートホテルの再生ビジネスは今までのビジネスよりも苦労しました。
まず旅館サイドとの信頼関係づくりが難しく、話をしても上の空、横文字を使うとあからさまに嫌な顔をしてくるので、距離を詰めるのにかなり時間を使いましたし、一定の成功(利益)を収めても、労力を考えるとビジネス的に美味しいとも言えません。
それでも続けたのは、昨年から新しい分野への進出を目論んでいて今回もその流れ。
知らない、出来ないで避けていては新しい道が見えなくなるので、嫌なことを言われても気にせず続けました。
勿論会社なので利益を追わないといけませんが、手がけた旅館からの別のホテルも紹介してもらえましたし、事業の一つとして“あり”と分かったことが何よりの収穫です。
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と、偉そうに語りましたが、今回得た報酬のほとんどは、ばびろんスアレスの着物代に吹き飛びました。。。着物ってお高いのね。。。やはり目先の利益を優先すべきでしょうか。。そしてこの人は馬鹿なんでしょうか。。。
また、着物を買った翌日にはこんなLINEも送られてきました。
再生事業に終わりはない。。