デモイン〈米アイオワ州〉=佐藤武嗣
2016年2月2日14時43分
米大統領選の本格的な幕開けとなる、民主、共和各党の候補者選びが1日夜(日本時間2日午前)、アイオワ州党員集会で始まった。民主党はクリントン前国務長官(68)とサンダース上院議員(74)が大激戦で開票率が95%を超えても横一線となっている。米CNNは「事実上の引き分け」と報じた。8年ぶりの政権奪還を目指す共和党は、クルーズ上院議員(45)がトランプ氏(69)、ルビオ上院議員(44)を破り、接戦を制した。
党員集会は、民主、共和各党が州内計約1700の地区で一斉に実施した。
民主党によれば、9割以上の地区で集計を終え、クリントン氏とサンダース氏が共に支持者獲得数でほぼ横一線で大激戦を演じた。
米国初の女性大統領を目指すクリントン氏は、ファーストレディーや国務長官を務め、「ホワイトハウス入りした初日から準備と覚悟ができている」と経験と実績を強調。最近は医療保険制度改革などオバマ政権の路線継承を訴える。
2008年の大統領選に出馬した際は優位とされながらアイオワ州でオバマ氏に敗れ、その後撤退。今回も「初戦」を落とせば、その後の選挙戦に影響しかねず、同州で集中的に選挙運動を重ねてきた。
これに対し、左派のサンダース氏は、ウォール街と政治の癒着を指摘し、米社会で広がる貧富の格差是正や公立大授業料無償化、国民皆保険の導入など、既存の制度を大胆に変える「政治革命」を訴えてきた。
出馬表明時は支持率が1桁台だったが、草の根運動が浸透。「変革」に共鳴した若者を中心に支持が急速に広がり、民主党支持層の間では、45歳未満からの支持率が7割を超える。
一方、共和党は、保守強硬派のクルーズ氏がトランプ氏やルビオ氏を破った。
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朝日新聞国際報道部
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