月刊 現代農業
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「米産直のノウハウ」コーナーより

布団圧縮袋に米袋とカイロを入れ、掃除機で空気を吸い出す。これは種子用小麦だが、米も同じ要領
布団圧縮袋に米袋とカイロを入れ、掃除機で空気を吸い出す。これは種子用小麦だが、米も同じ要領

常温保存に新手法
布団圧縮袋で米袋ごと真空化

兵庫・市原忠士

コクゾウムシが困る

 兵庫県でアイガモ農法での稲作(1町3反)と平飼い養鶏(約400羽)を営んでいる、ただまき農園の市原忠士です。米や卵、アイガモ肉、鶏肉を直売しています。

 皆さんはお米の保管をどうされていますか? うちではモミ貯蔵をして、保冷庫に入る分だけを随時モミすりして玄米で保管していました。しかし、モミ貯蔵でも春〜夏にかけて気温が上がると、コクゾウムシがお米についてしまいます。お客様には一筆書いてご了承いただいていたのですが、できればよりよい品質を保ちたい。でも、倉庫にはこれ以上何も置けないし、大きな保冷庫は電気代もかかりそうだし……と、悩んでいました。

 そんなとき、稲作の先輩である山下農園の山下正範さんから、真空処理をして保存すれば、お米は休眠して鮮度を保て、酸欠でコクゾウムシも死滅するということを教えていただきました。山下さんは、密閉できるフタ付きのドラム缶に、お米と脱酸素剤代わりの使い捨てカイロを入れていたそうです。しかし、どこからか空気が入ってしまい、うまくいかないこともあるようです。

米袋ごと真空処理

 ネットで検索していると、布団圧縮袋を利用してお米の真空パックを作っておられる方を発見! すぐマネをしてみました。

 用意するものは60×80cmの衣類・布団圧縮袋と使い捨てカイロ、掃除機です。布団圧縮袋はインターネット通販でバルブ式圧縮袋(10枚セット、2100円税別・送料込み)を買いました。このサイズの布団圧縮袋で30kgの米袋がちょうど1つ入ります。

 圧縮袋に米袋とカイロ(30kgに1個でも大丈夫)を一緒に入れて、掃除機で中の空気を吸い出し、真空パックにします。ガチガチの岩みたいな状態になります。これをお米の保管庫(常温)に入れます。

梅雨越ししても虫が出ない

 以前は年に何度もモミすりをしていたのですが、この方法なら梅雨前にまとめてモミすりをしてしまうことができるので、とてもラクになりました。新たな設備や電気代を気にせずにお米の長期保存ができます。

 今年は梅雨前ギリギリ5月25日に最後のモミすりをして真空処理をしました。お客さんからご注文いただくと、圧縮袋から出して精米するのですが、梅雨があけて夏になってもコクゾウムシはいませんでした。袋を開けるとカイロは使用不可ですが、圧縮袋は穴さえあいていなければ再利用できます。

 注意点は、圧縮袋のチャック部分を少し湿らせた布で拭いておくことです。ここにホコリがあるとわずかな隙間ができ、空気が入ってしまうことがあります。

(兵庫県たつの市・ただまき農園)

「田舎の本屋さん」のおすすめ本

現代農業 2015年11月号
この記事の掲載号
現代農業 2015年11月号

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 今年から始める米産直のノウハウ/炭酸ガス「日中ちょっと焚き」/果樹の黄葉落葉診断/加工ねらいで果樹栽培/飼料イネを上手に食わせる/燃やすに便利ドラム缶/人気爆発! ポップコーン&ポン菓子/労賃の支払い方でやる気アップ/農家ヨガ 足を開くポーズ ほか。 [本を詳しく見る]

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