原則としてチリワインは全て「手摘み」です。一度収穫の時期にチリを訪れましたが、20kgは入る大きなトレイ(かご)いっぱいのブドウを摘み、それをトラックまで走って運ぶ労働者の姿が印象的でした。
「何故走るのか」と聞いたところ、彼らは20kg摘んで50セントと引き換えなので「走る」のだとの答えでした。
1時間でよく摘む労働者で2ドルということでした。チリワインはチリの労働者の汗の結晶です。機械を使うより安いとのことでした。機械を使えば葉っぱも枝も一緒になりますが、手で摘めば純粋のブドウだけを摘むことになり、「おいしさ」の由来は手摘も大きな要素となります。チリワインは主流がカベルネ・ソーヴィニオンやメルロー、シャルドネなどの単一品種です。単品の特徴が良く出てピュアなワインが多く見られます。
日本の低価格のワインは、濃縮還元の果汁を戻し発酵させた原料を使ってワインを作っています。これは世界のワイン作りの常識からは掛け離れた製法で、おいしくない由縁はこの濃縮還元果汁です。まったく自然(ナチュラル)ではありません。
チリと日本は自由貿易協定を結び、バルクワインの関税が無税(通常はL40円)です。コスト差は日本まで運ぶ運賃だけなので、チリの低価格ワインを大きなバルク(12トン*2)で持ってきておいしい低価格国産ワインをつくることを思い立ちました。
2008年から毎年2回から3回チリに足を運び、試飲・商談の末ワインを選択してきます。記憶にもあたらしいチリの大地震は私の帰国後1週間後に発生し、取引先も大きな被害を受けました。
チリは観光で行くのは楽しいですが、出張は大変つらいものがあります。ちょうど日本の裏側ですから、アメリカ経由で40時間、ヨーロッパ(パリ)経由で30時間から35時間です。往復4日もかけて現地でせいぜい2泊か3泊...それもこれも「おいしいワイン」をつくるためです。
日本の低価格ワインは通常、60度以上で加熱殺菌します。海外のワイン生産者に言わせると「それはワインとは言わない」と断言されます。熱を加えれば酸化しますし、本来のバランスも崩すからです。日本以外では常識である熱を加えない殺菌を行い、紙パックに詰める方法を選択、“おいしさをキープさせること”に成功しました。
それがグループで販売しているチリワイン(紙パック)です。
1.8Lで小売価格1000円を切るワイン、それは“手摘み”で“加熱なし”の美味しいワインです。ワインの楽しみは一部の高級ワインにだけ在るのではない、みんなが楽しく美味しく飲むことがワイン市場の本当の拡がりだと思うのです。チリのパックワインは、「おいしさ」と「価格」を追求し、多くの皆様から「美味しい」と認めて欲しいという想いから開発された商品です。
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