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タイ 富裕層と貧困層の格差是正へ相続税導入2月1日 20時58分
タイで、富裕層と貧困層の経済格差を是正するため1日から相続税が導入されましたが、課税を逃れるための抜け道も多く、その効果を疑問視する声が上がっています。
タイでは、バンコクなどの都市部と農村部の1世帯あたりの所得に最大で5倍の開きがあるなど経済格差が深刻で、これが反政府デモなど政治対立の背景にあると指摘されています。このためタイ政府は、経済格差の是正に向けて、1日から相続税を導入し、1億バーツ、日本円で3億3800万円以上の資産に対して、相続する際に最大10%の税率で税金をかけ始めました。ただ課税対象は、不動産や自動車、株式や債券それに預金に限られていて、これ以外の資産は対象外になっています。このため課税を逃れようと金を買う人が増えていて、バンコクにある金の販売店には大勢の客が集まっていました。
販売店の経営者は「コールセンターにもたくさんの人から相談が来ている。金は課税の対象外で相続が簡単だからだ」と話していました。
相続税を巡っては、課税の対象となる金額を引き下げるなど、より幅広い層を対象にすべきだという意見もありましたが、議会の反対などで実現できず、格差の是正への効果を疑問視する声があがっています。
税制に詳しいチュラロンコン大学イティポン助教授は「経済格差をなくすために、われわれは相続税の税率が適正かどうかを見直すべきだ」と話しています。
販売店の経営者は「コールセンターにもたくさんの人から相談が来ている。金は課税の対象外で相続が簡単だからだ」と話していました。
相続税を巡っては、課税の対象となる金額を引き下げるなど、より幅広い層を対象にすべきだという意見もありましたが、議会の反対などで実現できず、格差の是正への効果を疑問視する声があがっています。
税制に詳しいチュラロンコン大学イティポン助教授は「経済格差をなくすために、われわれは相続税の税率が適正かどうかを見直すべきだ」と話しています。