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 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は1日、1980年代から続いていた中国軍の「7軍区」制を廃止し、新たに五つの「戦区」を導入すると表明した。各戦区に「統合作戦指揮機構」を新設し、戦区が陸空海など各部隊を直接指揮する。実際の戦闘に備え、即応体制を強化する狙いだ。国営新華社通信が同日伝えた。

 中国軍はこれまで、北京、瀋陽、成都など陸軍主体の7軍区と、海空軍、第2砲兵(戦略ミサイル部隊)で構成されていた。

 同通信によると、1日、北京にある中国軍の施設「八一大楼」で共産党中央軍事委員会主席を兼ねる習氏が戦区の発足式を開催。中国軍の配置として新たに「東部」「南部」「西部」「北部」「中部」の五つの戦区が公表され、新たに任命された司令官と政治委員に軍旗が授与された。

 習氏は訓示で「戦区は安全に対する脅威に立ち向かい、戦争に打ち勝つ使命を持つ。国家の安全と軍事戦略の全局面で重要な影響を持つ」と強調。「共産党の指揮にみじんも動揺することなく、党の絶対指揮を堅持せよ」と号令した。