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fhána×ChouCho対談 売れるアニソンが生まれるチームの裏側

fhána×ChouCho対談 売れるアニソンが生まれるチームの裏側

fhána『虹を編めたら』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:豊島望

吹奏楽部に所属するハルタとチカが、コンクールへの出場を目指しつつ、校内で起こる事件を解決し、複雑な三角関係を展開するアニメ『ハルチカ~ハルタとチカは青春する~』。この話題作のオープニング曲をfhánaが、エンディング曲をChouChoが担当している。両者はともにレーベル「ランティス」に所属し、fhánaがChouChoに楽曲提供をしていたり、『深窓音楽演奏会』で共演を重ねたりするなど親交が深く、こうした馴染のあるアーティスト同士が同じ作品のオープニングとエンディングを担当するというのは、珍しいケースだと言えよう。

この2組はこれまでもアニメの主題歌を数多く担当していて、fhánaは2013年のデビューから8枚のシングル、ChouChoは2011年のデビューから12枚のシングルを発表(「ちょうちょ」名義を含む)。これだけハイペースのリリースを続けるのは、決して楽なことではないように思われるが、多くの人の想いやアイデアが集まり、チームワークによって生み出されるアニソンに関わることは、むしろモチベーションの維持や新たなクリエイティブの創造に繋がっているという。その理由について、fhánaとChouChoに語ってもらった。

ChouChoさんの歌は「空気の成分」が多いと思うんです。それがすごく心地よくて。(towana)

―ChouChoさんは以前fhánaからの楽曲提供を受けていますよね?

ChouCho:1stアルバム(『flyleaf』、2012年8月リリース)を制作しているときに、2曲提供していただきました。2曲とも素晴らしかったんですけど、アルバムに同じアーティストの提供曲を2曲は入れられなかったので、アルバムには“looping star”を入れさせてもらって、もう1曲の“life is blue back”はシングル(『DreamRiser』、2012年10月リリース)に入れさせてもらったんです。曲を聴いた瞬間に「すごい好き!」と思って、そのときからfhánaのセンスや才能に驚いていましたね。

ChouCho
ChouCho

―その後はともにランティスの所属アーティストになり、近年はライブで共演する機会も増えていますが、ChouChoさんから見たfhánaの魅力とは?

ChouCho:提供していただいた曲を聴いたときから、fhánaは他のアーティストとは違うメロディーやアレンジのセンスがあるなと思っていました。そこにtowanaちゃんのボーカルが入ったとき、fhánaのカラーがまたさらに明るくキラキラしたものに変わって、すごく魅力的なんですよね。メロディーのキャッチーさはホントに素晴らしくて、つい口ずさみたくなっちゃうし、ずっと頭の中でループしちゃいます。今回の『ハルチカ』のオープニングも、今ずっと頭の中で流れています(笑)。

―では逆に、fhánaから見たChouChoさんの魅力は?

佐藤(Key,Cho):僕は『氷菓』のオープニング(“優しさの理由”)がすごく好きだったので、「『氷菓』のChouChoさん」というのが第一印象でした。エモーショナルな声だと思うんですけど、あんまり粘っこくないというか、爽やかでいいなって。

kevin(PC,Sampler):ChouChoさんの歌は確かにエモーショナルなんですけど、すごいサラッと入ってくるんですよ。僕、普段聴く音楽はイージーリスニングが多いんですけど、そういう自分にもすごく聴きやすい。“life is blue back”は結構な頻度で聴いてますよ(笑)。

kevin mitsunaga
kevin mitsunaga

towana(Vo):発声の仕方は、私とちょっと似てるところがあるのかなって思うんですけど、ChouChoさんの方が歌に「空気の成分」が多いと思うんです。それがすごく心地よくて。ライブで一緒に歌ったとき、ChouChoさんの歌うところだけすごくフワッとなったんですよね。さっぱりしてるようで、個性的な歌を歌われるなと思います。

ChouCho:いろんな言葉で褒めてもらって……嬉しいです(笑)。

yuxuki(Gt):僕は、もちろん声も好きなんですけど、ChouChoさんのトークの軽妙さがすごい好きです。出身が関西なんですよね? その感じがすごく出ていて。fhánaの男性陣はみんなボケだから、ChouChoさんがいてくれると締まるんですよ(笑)。

ChouCho:fhánaは突っ込みどころがいっぱいあるんで、突っ込みたくなっちゃう(笑)。

虹っていろんな色が平行線で並んでるじゃないですか? 虹を編むように、いろんな人たちが認め合って、交わっていけたらいいなって。(佐藤)

―fhánaの“虹を編めたら”とChouChoさんの“空想トライアングル”は、同じ『ハルチカ』を題材としながらも、それぞれ『ハルチカ』の異なる要素に焦点を当てて楽曲を書かれていますよね。まずオープニングの“虹を編めたら”はどのように作られたのでしょうか?

佐藤:『ハルチカ』って、かなりいろんな要素が入っていて、一筋縄ではいかない作品だと思うんですね。第一印象は「青春ラブコメ」という感じだったんですけど、原作を読んでみたら、ミステリーも入っていたり、普通じゃない三角関係が描かれていたり、他の部員たちもそれぞれ抱えてるものがあったり。ただの青春ものではなくて、重い要素も入っているし、すごく多面的で多層的な作品だと思ったんです。

―そういった要素をどのように楽曲に落とし込んでいったのでしょう?

佐藤:虹っていろんな色があって、それらが平行線で並んでるじゃないですか? 『ハルチカ』にもいろんな要素があって、登場人物もいろんな色を持っているから、それを虹にたとえてみました。実際、人間はみんないろんな個性を持っていて、大きく言えば国によってとか、所属するコミュニティー、育ってきた環境によっても、それぞれの価値観があるわけですよね。虹は平行線だから交わらないけど、それを編むように、いろんな人たちが認め合って、交わっていけたらいいなって。そんな願いを込めた曲なんです。

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リリース情報

fhána『虹を編めたら』
fhána
『虹を編めたら』(CD)

2016年1月27日(水)発売
価格:1,296円(税込)
LACM-14431

1. 虹を編めたら
2. Appl(E)ication
3. 虹を編めたら(Instrumental)
4. Appl(E)ication(Instrumental)

ChouCho
『空想トライアングル』(CD)

2016年2月24日(水)発売
価格:1,296円(税込)
LACM-14458

1. 空想トライアングル
2. タイトル未定
3. 空想トライアングル(Instrumental)
4. タイトル未定(Instrumental)

fhána
『タイトル未定』初回限定盤(CD+Blu-ray)

2016年4月27日(水)発売
価格:3,888円(税込)
LACA-35557

fhána
『タイトル未定』通常盤(CD)

2016年4月27日(水)発売
価格:3,240円(税込)
LACA-15557

イベント情報

ChouCho
『「空想トライアングル」発売記念イベント』

2016年3月6日(日)
会場:大阪府 アニメイト大阪日本橋5F イベントホール

2016年3月12日(土)
会場:神奈川県 アニメイト横浜

fhána
『fhána LIVE TOUR 2016』

2016年5月7日(土)
会場:東京都 恵比寿 LIQUIDROOM

2016年5月14日(土)
会場:愛知県 名古屋 ElectricLadyLand

2016年5月15日(日)
会場:大阪府 梅田 AKASO

プロフィール

fhána
fhána(ふぁな)

佐藤純一(FLEET) + yuxuki waga(s10rw) + kevin mitsunaga(Leggysalad)のインターネット3世代によるサウンドプロデューサーと、ボーカリストのtowanaによるユニット。2013年夏、TVアニメ『有頂天家族』のED主題歌『ケセラセラ』でメジャーデビュー。これまでに7枚のシングルをリリースしており、 その表題曲のすべてがテレビアニメのタイアップを獲得している。そして8枚目となるニューシングル『虹を編めたら』は、TVアニメ『ハルチカ~ハルタとチカは青春する~』のOPテーマとなっており、新人アーティストでは異例とも言える8作品連続でのタイアップ獲得を果たし、注目を集めている。

ChouCho
ChouCho(ちょうちょ)

2011年夏、TVアニメ『神様のメモ帳』OP主題歌“カワルミライ”でメジャーデビュー。『ましろ色シンフォニー』『氷菓』『ガールズ&パンツァー』など、話題のアニメ主題歌を次々に担当。1stアルバム『flyleaf』では話題のクリエイターたちとのコラボ楽曲を発表。これまでに11枚のシングルと2枚のアルバムをリリース。ジャンルを問わないナチュラルで艶のある歌声が高く評価され、海外のアニメイベントの出演や、ハイレゾ配信等、今後も幅広い音楽シーンで活躍が期待されている。

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