2016年2月1日23時29分
岩木山のふもとで、救いを求めて訪れる人たちの癒やしの場「森のイスキア」を主宰した佐藤初女(さとう・はつめ)さんが、1日午前2時半ごろ、乳がんのため青森県弘前市内の病院で死去した。94歳だった。通夜は5日午後6時から近親者のみで、葬儀は6日午前11時から弘前市百石町小路20のカトリック弘前教会で行う。喪主は孫の信平さん。
佐藤さんは1921年、青森市生まれ。カトリック系の青森技芸学院(現・青森明の星高校)を卒業後、小学校の教員に。小学校の校長だった夫と結婚。45年、青森市の空襲で焼け出され、弘前市へ転居した。54年、教会で洗礼を受けた。
染色の教室を開いたり教会の役員をしたりするうちに、相談を受けるようになる。自宅に「弘前イスキア」の看板を立て、92年には岩木山麓(さんろく)に移り「森のイスキア」を設立した。施設名は、生きる意欲を失った青年が自然の中で自分を取り戻したと伝えられるイタリア・イスキア島にちなんだ。全国から訪れる人をおにぎりなどでもてなし、悩みを聞いた。
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞社会部
PR比べてお得!