まだ一定のカテゴリー名すらない。スマートスクーター(Smart Scooter)、ホバーボード(Hover Board)、セルフバランシングスクーター(Self-balancing Scooter)…そんな商品が欧米でヒット商品になりつつある。「2015年7月から大きなオーダーが入って工場のキャパが足りなくなった」(中国Ocam(歐影)社)。
「でも、日本じゃ警察が公道走行を許さないから、ほとんど買ってもらえないんだよね」(中国Rulind(榮盈)およびJin Yang(金楊)社)。日本抜きで進むモビリティの革新はいかに進展したのか。
ハッキリしているのは、2012〜2013年に山寨手機(しぁんぢぁぃそぉぅじー、山寨はゲリラ、手機はケータイという意味)のごとく、スマートスクーターの参照設計が中国で流布したことである。ここでいう参照設計とは、即座に量産に適用できる設計情報のフルセットのこと。そこではスマートフォン用の角速度センサと、中国で広く普及する電動バイクの部品を組み合わせていた。米iFixit社による最近の分解では、以下の部品が確認されている。
<センサー基板>
米Invensense社の加速度センサ内蔵6軸角速度センサ「MPU6050」(同シリーズ品を「iPhone 6」が採用)
中国GigaDevice(兆易創新)社のARMマイコン「GD32F130」(CPUコアはCortex-M3、32ビット)
<電源部>
韓国LG Chem社のLiイオン電池セル「ICR18650B4」(36V、2.6Ahを20セル、計187Wh、スマートスクーターの仕様上は158Wh)
中国Dailishen(大力神)の充放電制御基板「DDJ10A9」
<コントローラ基板>
中国GigaDevice(兆易創新)社のARMマイコン「GD32F103」(Cortex-M3 32ビット)
<充電器>
香港系の中国Shenzhen Fuyuandian Power(深セン富源電)社
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