中国 民主化訴える弁護士らに実刑判決

1月29日 21時08分

中国で民主化を訴えていた著名な弁護士ら３人に対し、南部の広州にある裁判所は、国家と政権の転覆をあおった罪で懲役５年から２年６か月の実刑判決を言い渡し、共産党の一党支配を揺るがしかねない動きを力で抑え込む習近平政権の姿勢を改めて示しました。

この裁判は、中国の著名な弁護士、唐荊陵氏ら３人が、民主化や選挙の実施などを街頭で訴える活動を行ったとして、国家と政権の転覆をあおった罪に問われていたものです。
唐氏の弁護士によりますと、南部・広東省にある広州の裁判所は２９日、唐氏に懲役５年の実刑判決を、ほかの２人に対して懲役３年６か月と２年６か月の実刑判決を、それぞれ言い渡したということです。
唐氏の弁護士は「唐氏の活動は中国のためになることで、国家や政権に危害を与えるものではない。懲役５年の判決はとても重い」と述べ、判決を批判しました。
裁判所の周辺には大勢の警察官が動員され、唐氏の無罪を訴えようとした支援者数人が連行されたほか、海外の報道関係者などが裁判所に近づかないよう厳重に警戒していました。
中国ではこのところ、民主化や言論の自由を訴えていた弁護士などが相次いで実刑判決を受けていて、２９日の判決も、共産党の一党支配を揺るがしかねない動きを力で抑え込む習近平政権の姿勢を改めて示しました。