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やまてんのここ

雑記を主に。ブログとネットビジネスと底辺論と。

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あの記事の名前を僕はまだ知らない

雑記

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バズる夢を見た。

アナリティクスのリアルタイムサマリーの数値は目まぐるしく移り変わり、世界中がオレンジとグリーンに染まっていく。
はてなブックマーク数は見たこともない桁数へと到達し、コメント欄は賞賛と嫉妬で埋め尽くされていた。
これは夢だな、と一瞬思った。
夢の中でそれを夢だと自覚した瞬間ほど、味気ないものはない。
ただそんな思いを振り払い、ただただ僕は喜んだ。
はてな底辺がバズるなどという、現実では味わうことの出来ないそれを心の底から楽しんでいた。
なるほど、バズるとはこういう気持ちなのか、煩わしく下らないコメントが更新され続けコメント欄を閉鎖させる管理人の感覚とはこういうものなのか。
一通りの感覚というものを享受し尽くし、あとは夢から覚めるだけであった。
しかし、何かが惜しい。
この夢から覚める前にあと一つ、やらなければならないことがある。そんな気がした。
この圧倒的なバズを見せつける記事、一体どんな内容なのか。
読まなければ、読んで参考にしなくては。
記事をスクロールする。
 
スクロール。
 
スクロール。
 
スクロール。
 
そこに書かれた内容を僕は思い出せない。
夢から覚めたあと、今まで浸っていたそれが現実のものではないことを確認する。
そこまでの一連の動作こそが現実の世界へと帰ってくるために必要とされている呪いのようだと否応にも実感してしまうのはとても残酷だった。
代わり映えのしないアクセス数を尻目に僕はこの記事を書いている。
はてな底辺である僕には予測もつかない現象の残滓を微かに残す脳内の記憶を手繰り寄せる。
リアルタイムサマリーから溢れ出すオレンジとグリーン。
見たこともないはてなブックマーク数。
感情の入り乱れるコメント欄。
一体、どんな記事を書けばそれらは現実となり得るのだろうか。
あの夢の中で味わった感覚を僕は忘れることはないだろう。
いつの日かそれが現実となった時、やっとその記事の名前や内容を思い出すことが出来るのかもしれない。
 
あの記事の名前を僕はまだ知らない。