米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古沿岸部への移設をめぐり、翁長雄志知事による埋め立て承認取り消しの撤回を国が求めた「代執行訴訟」の第3回口頭弁論が29日、福岡高裁那覇支部(多美谷寿郎裁判長)で開かれた。多美谷裁判長は国と県に和解勧告した。翁長氏と名護市の稲嶺進市長への証人尋問を認め、2月29日に結審する方針を示した。
翁長氏は閉廷後、県庁で記者団に、裁判所から「根本的な解決案と暫定的な解決案の2案が提示された」と説明し、勧告の具体的な内容は明らかにしなかった。勧告に応じるかは「関係者の意見を聞き検討する。今は全くの白紙だ」と述べた。菅義偉官房長官は29日の記者会見で「政府として対応が可能かどうか検討する」と述べた。
翁長氏への当事者尋問を2月15日、稲嶺氏への尋問を同月29日に実施し、同日に結審する。
翁長雄志、稲嶺進、菅義偉