「北朝鮮孤立回避を」…6カ国協議再開主張
【モスクワ真野森作】ロシアのラブロフ外相は26日、年頭の記者会見を開き、4回目の核実験を実施した北朝鮮について「孤立化させるべきではない」と主張した。北朝鮮を含めた6カ国協議の再開によって、朝鮮半島の非核化を目指すべきだとのロシア政府の立場を明確にした。
ラブロフ氏は北朝鮮の核問題について「課題は北朝鮮の核兵器を無くすことではなく、朝鮮半島から全ての核兵器を無くすことだ」と述べ、米韓をけん制。「過去3年間、米日韓は(対北朝鮮で)柔軟性を欠いた」と批判した。イラン核問題で続けられた制裁措置を例に挙げ、「孤立化を図るという過ちを繰り返すべきではない」と訴えた。一方、北朝鮮が「水爆実験に成功」と主張している点については、「疑わしい」との見方を示した。
日露関係については「平和条約の締結は領土問題の解決と同義語ではない」と強調し、ロシア側の強硬姿勢を改めて示した。今年の日露の協議では「日本側が提示するどんな議題からも逃げるつもりはない」と述べつつ、「(日本が敗北した)第二次大戦の結果という歴史的側面も忘れてはならない」とクギを刺した。