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マニラ市民、温かく歓迎 フィリピン訪問

宿泊するホテルに到着され、マニラ日本人学校の児童(奥)らから歓迎を受ける天皇、皇后両陛下=マニラで2016年1月26日午後3時43分、丸山博撮影

 【マニラ高島博之、丸山博】26日にフィリピンを訪問された天皇、皇后両陛下を、首都マニラの市民たちは温かく歓迎している。両陛下にとって54年ぶりとなる訪問が、今後の日本とフィリピンの関係がさらに発展する機会になることを期待している。

     両陛下が到着したマニラの「ニノイ・アキノ国際空港」から市街地の中心部に通じる道路の中央分離帯には、数多くの日本とフィリピンの国旗が交互に立てられている。大きな交差点や橋には、歓迎を表す看板や横断幕が掲げられている。天皇、皇后両陛下が26〜30日に公式訪問することが英語で記され、「WELCOME(ようこそ)」と大きな文字で書かれている。

     今回の訪問が、日比関係の発展につながると期待するのはマニラに住む会社員、カルロス・ナシオンさん(43)。以前、日本人の上司と仕事をしたことがあり、「とても尊敬できる人だったので、日本人には良い印象を持っている。日本で働きたいと思っている知人も多い」と話す。また、2013年11月にフィリピンを襲った台風被害で日本が自衛隊の国際緊急援助隊の派遣などを行ったことに触れ、「フィリピン人は感謝の気持ちを忘れていない」と話す。

     両陛下が27日に訪れるフィリピン独立運動の英雄「ホセ・リサール」の記念碑がある公園で、観光客向けの写真撮影をしているホセ・リガルデさん(79)の表情も明るい。「フィリピン人が尊敬しているホセ・リサールの記念碑に来てくれることは、とてもうれしい」。タクシー運転手のローテン・ノラスコさん(47)は「天皇陛下がフィリピンに来られることはニュースでも見た。両国の関係がもっとよくなってほしい」と話した。

     両陛下が宿泊するマニラのホテル近くでは、警察が警備態勢を敷いている。数台の装甲車が止まり、銃を肩にかけた警察官の姿も目立つ。宮内庁によると、両陛下がフィリピン国内を移動する際は、周辺の道路が封鎖される。

     両陛下は26日夕に宿泊するホテルに到着した際、女性従業員2人から花束を受け取られた。集まった日本人学校の子供たちに笑顔で「ありがとう」と声をかけ、手を振って応えた。

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