教科書会社が検定中の教科書を教員らに見せ金品を渡していた問題で、文部科学省は28日、47都道府県すべてで教員らの閲覧が確認されたと発表した。文科省はこうした情報をそれぞれの教育委員会に伝え、教科書採択に影響を与えたかどうかなどを3月までに報告するよう求めている。
この問題を巡っては、過去4年間に計12社が教員ら延べ5147人に検定中の教科書を見せ、うち10社が延べ3996人に現金などを謝礼として渡していたことが分かっている。同省によると、謝礼の受け取りも全都道府県に及んでいた。
文科省が各社からの報告をまとめたところ、閲覧が最も多かったのは北海道の516人で、大阪府475人、東京都435人と続いた。北海道では最大手の東京書籍など3社が延べ489人に謝礼も渡し、大阪では380人、東京では339人が受け取っていた。
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