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最終更新:2016年1月27日(水) 7時2分

デンマークで難民流入抑制策、難民の財産没収法案可決

 デンマークの国会で、難民申請者の財産を国が没収できるようにする法案が可決しました。難民の流入の抑制が狙いで、17万円を超える現金や物品は没収の対象となります。

 法案は、難民申請者の所持金のうち、およそ17万円を超える現金や価値がある所持品を国が没収することを認めるもので、デンマークの国会で26日、賛成81、反対27の賛成多数で可決されました。これにより、警察は難民申請者の現金のほか腕時計などの所持品を没収できるようになりますが、結婚指輪や勲章など思い出の品や生活必需品は没収の対象外となっています。

 デンマークでは去年だけでおよそ2万人が難民申請を行っていますが、この露骨な難民抑制策に人権団体からはナチスドイツのユダヤ人に対する財産没収を思い出させるという批判が上がっているほか、国連の機関も厳しく非難しています。

 「法案は差別や恐怖をあおるおそれがあります」(UNHCR広報〔国連難民高等弁務官事務所〕)

 デンマーク政府は、没収した金を難民滞在施設の利用料にあてるとしています。(27日04:20)

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