「違法登記千件、客は中国人」 逮捕の行政書士
資格がないのに会社設立の登記申請をして報酬を得たとされる事件で、司法書士法違反容疑で逮捕された東大阪市御厨栄町2丁目、行政書士山末晋也容疑者(35)が「顧客の95%が中国人。業務の半数は違法な登記申請で、千件ほどやった」と供述していることが27日、京都府警への取材で分かった。
府警は、大阪市内にある山末容疑者の事務所から、255社分の印鑑を注文した書面や複数の社印を押収。山末容疑者が中国人の在留資格を不正に取得する目的で、少なくとも2010年6月~15年12月に、実態がない255種類の会社印を使って法人登記申請の代行を重ね、報酬として計3825万円の収益を得ていたとみて裏付けを進める。
府警生活安全対策課によると、山末容疑者は05年5月に大阪府行政書士会に登録。業務開始1年後から中国人の依頼が増え、無資格で法人登記申請を始めたという。
大阪市の会社が運営する中国人専用のインターネットサイトや口コミなどで山末容疑者の事務所が紹介されており、山末容疑者は「中国人から月に20~30件の(法人登記申請の)依頼があった」と供述しているという。
会社経営に携わる外国人対象の「経営・管理」在留資格は、最長5年の在留が認められており、近年中国人の取得が増えている。
【 2016年01月28日 00時30分 】