野菜・果物・野菜ジュース別|脂肪蓄積を防ぐ食物繊維含有量ランキング

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脂肪蓄積を防ぐ

わたしたち日本人が不足しがちな食物繊維。食物繊維は腸内環境を良くし、便通を良くしたり病気にかかりにくくしてくれたりするのはもちろんのこと、肥満の予防にもつながるため、積極的に摂っていきたいものです。

それでは、食物繊維は一体どのような食材に多く含まれているのでしょうか?この記事では、野菜・果物別に、食物繊維含有量ランキングをまとめました。ご紹介する食材を参考にしていただき、効率よく食物繊維を摂取していきましょう。


1.野菜編|食物繊維含有量ランキング

食物繊維は、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類に分かれます。こちらのランキングは両方を合わせた「食物繊維総量」を比較して決めています。なお、ランキング内の全ての数値は、生の状態で可食部100g当たりの数値です。

第1位 ごぼう

食物繊維総量5.7g

ごぼう

火を通してもサクサクした歯ごたえが楽しいごぼうが第一位です。食物繊維5グラムを摂取するために必要量は約1/2本です。

第2位 オクラ

食物繊維総量5.0g

オクラ

ネバネバの食べ物には栄養成分も豊富と言われています。オクラには食物繊維の中でもとくに水溶性食物繊維が多いので積極的に摂りたい野菜です。オクラ約10本が食物繊維5gに相当します。

第3位 えだまめ

食物繊維総量5.0g

えだまめ

良質な植物性タンパク質が豊富な野菜としても知られる、えだまめが3位です。食物繊維総量としては2位のオクラと同量ですが、そのうち不溶性の食物繊維が4.6gとランキング内でもダントツ一位です。食物繊維5gに相当する量は約50さやです。

第4位 ブロッコリー

食物繊維総量4.4g

ブロッコリー

くせがなく、子供も食べやすいブロッコリーが第4位です。きれいな発色とかわいい形でさまざまなお料理にも使いやすい野菜です。約1個で食物繊維5gです。

第5位 ししとうがらし

食物繊維総量3.6g

ししとう

辛くない緑のとうがらし、ししとうがらしが5位にランクインしました。中には辛いのにあたることもあります。5g食物繊維に必要な量は約50本です。

第6位 かぼちゃ

食物繊維総量3.5g

カボチャ

和食にも洋食にも、またはお菓子にもピッタリのかぼちゃが6位です。冬至に食べると風邪を引かないというのは、食物繊維のほかにもビタミン類が豊富で栄養価が高く、免疫力アップが期待できるからと言われています。約1/8個で食物繊維5gに相当します。

第7位 しゅんぎく

食物繊維総量3.2g

春菊

7位は独特の風味で、サラダやお浸し、なべ物にも大活躍のしゅんぎくです。湯がくとかさがぐんと減るので、食べやすい野菜です。食物繊維5gを摂取するには約5/4束と言われています。

第8位 ほうれんそう

食物繊維総量2.8g

ほうれん草

くせが少なくさまざまな料理に使えるほうれんそう。栄養価も高く冷凍保存も可能なので、常備している家庭も多いでしょう。約3/5束で食物繊維5gです。

第9位 にら

食物繊維総量2.7g

にら

スタミナ野菜としても有名なにらが9位です。ピリ辛料理にもピッタリの食材です。食物繊維5g相当の量は約2束です。

第10位 にんじん

食物繊維総量2.5g

にんじん

10位はオレンジ色がキレイなにんじんです。火を通すとほんのり甘みが増し、子どもでもおいしく食べることができます。にんじんから食物繊維5gを摂取するなら約4/5本必要になります。

2.果物編|食物繊維含有量ランキング

次は果物編です。果物の場合も生の状態で、可食部100gあたりの数値でランキングしています。なお、果物の多くは生の状態よりも、ドライフルーツになった方が食物繊維は増加する傾向にあります。実際に食事やおやつに取り入れる際は、フレッシュとドライの両方を使いわけてみるのもおすすめです。

第1位 栗

食物繊維量3.7g

栗

秋の味覚、栗が堂々の1位です。甘栗などの加工品ですともっと食物繊維量は上がり7.0gとなっています。

第2位 キウイフルーツ

食物繊維量3.7g

キウイフルーツ

2位は熟すほど甘くなる南国フルーツのキウイフルーツです。その多くは輸入されていますが、安定した価格と食べやすさで食卓に上りやすい人気のフルーツです。

第3位 西洋梨

食物繊維量1.7g

洋梨

洋ナシやラ・フランスに代表される西洋梨は、柔らかい食感と甘さが人気のフルーツです。

第4位 リンゴ

食物繊維量1.6g

りんご

シャキシャキした食感とさわやかな酸味が美味しいリンゴは第4位でした。そのまま食べるだけではなく、ドレッシングと和えてサラダにしたり、すりおろしてカレーの隠し味にしたりと、何かと調理法の多いフルーツです。

第5位 甘柿

食物繊維量1.6g

柿

5位の甘柿は、カリカリしたのが好きな人と、とろっと熟してきたのが好きな人に分かれる、二度おいしい果物です。以外にも和食に合い、大根やカブと漬物にする「柿漬け」などの調理法もあります。

第6位 イチゴ

食物繊維量1.5g

いちご

子どもも大好きな甘酸っぱいイチゴが、第6位です。フレッシュなイチゴもとても美味しいですが、乾燥させるとかさが減ることもあり100gあたりの食物繊維量が18.2gとはね上がります。

第7位 バナナ

食物繊維量1.5g

バナナ

多くの果物にある酸味がほとんどなく、赤ちゃんの離乳食の果物デビューや高齢の方の栄養補給にも、大活躍のバナナ。原産地の南国では主食にしている人たちもいるそうで、栄養価の高い果物です。

第8位 モモ

食物繊維量1.5g

もも

原産国の中国では、仙人の食べる不老不死の食べ物とされていた桃は、日本では古来より魔除けとしての意味合いを持ち、それだけ古くから日本人に愛されている果物です。果汁が多く甘い香りが特徴で、食欲の増進にも繋がります。

第9位 日本梨

食物繊維量1.1g

梨

西洋梨とは違い、瑞々しくシャリシャリした食感の日本梨が第9位にランクインしました。

第10位 温州みかん

食物繊維量1.1g

みかん

10位のみかんは、果実だけではこの量ですが、房や筋などにも豊富な食物繊維が含まれるので、可能であれば果実と一緒に食べると良いでしょう。

3.食物繊維は野菜ジュースで摂っても効果はある?

野菜ジュースは飲みやすく、たくさんの味があって選ぶのも楽しみの一つです。ペットボトルや紙パック、缶などに入っているので携帯しやすく、またスーパーやコンビニエンスストアでも比較的簡単に購入できるのもメリットの一つと考えられます。

しかし、飲みやすい反面、飲みやすさやのど越しを重視するとどうしてもろ過という工程を経ることになります。せっかくの食物繊維もここで絞りカスとして廃棄されることが多くなってしまいます。 水溶性の食物繊維であれば残っていることも多いので、水溶性の食物繊維含有量が多い野菜や果物の入った野菜ジュースを選ぶのも、上手な方法です。

4.食物繊維を野菜から摂る効果

食物繊維を野菜から摂るメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

効果1 便秘の解消

やはり、一番にあげられるのは、便秘の解消効果です。食物繊維は便の量を増やし排便をスムーズにします。老廃物を溜めないことによって、腸内の環境は善玉菌優勢の健康な状態になり、免疫力の活性化や肥満防止、ひいては生活習慣病やがんのリスク低下が期待できます。

効果2 肌荒れの解消

肌荒れの原因は、やはり便秘によることも多いのが事実です。腸内にたまった老廃物が発酵・腐敗し、ガスや有害物質が発生します。便秘で排泄が難しいとなると、有害物質を血液に取り込み、汗にして体外に排泄しようとします。

有害物質が含まれた血液は皮膚の正常な新陳代謝を邪魔して、肌荒れを引き起こしてしまいます。 野菜を食べ食物繊維を摂ることで、腸内環境が改善されます。肌荒れが良くなるのは、このような排泄のしくみが一つの要素です。

効果3 野菜そのものの良さが分かる

野菜の有効成分だけをみて、サプリメントや健康機能食品ばかり取っていれば、確かに数字的には目標摂取量をクリアできるかもしれません。しかし、食べ物にはそれぞれ個性のある味があり歯ごたえや香りなども楽しむことができます。食事を楽しく豊かに感じるためには、野菜そのものを食べる必要があります。

また、繊維質の野菜をよく噛むことで、唾液の分泌が良くなり食事の消化を助けたり、顎の発達やストレスの解消に繋がったりと、栄養面だけではない良さも野菜はたくさん持っています。

5.食物繊維の1日の摂取量

厚生労働省が定めた「食事摂取基準」の2015年度版では、2010年度版からの食物繊維の摂取目標量の変更と、これまでになかった子どもの食物繊維摂取目標量が定められました。大人になってからかかる成人病の罹患年齢が若年化していることや、子どもの肥満や便秘が多くなっていることが理由と考えられます。

その1 大人の摂取量

2010年度版では18歳から69歳までの成人男性の一日における食物繊維摂取の目標量は19以上とされていましたが、2015年度版では20g以上とされました。同じように成人女性では、17g以上だったものから18g以上に変更になりました。

毎日の食事だけでは中々補いきれない食物繊維ですが、意識的に野菜の摂取を増やしたり、青汁やスムージー、サプリメントなどの健康機能食品をプラスしたりして上手に摂取量を増やすことが望ましいとされます。

その2 子どもの摂取量

食生活の偏りからか、子どもの便秘や肥満が増え、野菜不足を原因とする子どもの健康被害が問題になっています。そのため、2015年度版の食事摂取基準ではこれまでは特に目標量は定められていなかった子どもの食物繊維摂取量が定められました。

6〜7歳11g以上、8〜9歳12g以上、10〜11歳13g以上、12〜14歳17g以上、15〜17歳19g以上、となっています。 野菜嫌いの子どもたちにも美味しく食べさせる工夫をして、モリモリ野菜を食べてもらいたいものです。

6.食物繊維を摂る際の注意点

食物繊維は熱に強く、調理で失われることはほとんどありませんが、水溶性食物繊維はその名の通り水に溶けやすいので、切った野菜を長時間水にさらしたり、茹ですぎたりすることは控えた方が良いです。

また、どんなものでも過剰になるのはあまり良くありません。食物繊維も過剰に摂りすぎることで、かえって不快な症状が出ることがあります。 食物繊維は便通を良くし、腸を綺麗にすることで有名ですが、それは食物繊維が水分をふくみ便の量を増やすという特徴によるものです

たくさん摂りすぎてしまったり、十分な水分を摂っていないような場合、宿便が増えたり脱水症状になってしまったすることもあります。その結果体重も増え便秘が悪化してしまうこともあります。

また、食物繊維の内でもとくに不溶性食物繊維を摂りすぎると、他の栄養の吸収が阻害され消化不良で下痢を引き起こすケースもあります。 摂取目標量を目安に、食物繊維は適量の摂取を心がけましょう。

7.まとめ

色々な野菜や果物に食物繊維が豊富なことが分かりました。偏った食事はせずに、いろいろな品目を美味しく食べて、もっと健康的な食生活を心がけましょう。

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