中田絢子
2016年1月29日10時41分
首都圏の鉄道で昨年11月以降、車内のつり革が盗まれる被害が相次いでいる。鉄道会社は警察に被害届を出すなどしているが、担当者は「何のために盗んだのか理解できない」と困惑している。
西武鉄道では1月27日夜、新宿線の1列車で計16個のつり革がなくなった。「車内のつり革が少ない」という乗客の連絡で盗難に気付き、28日までに埼玉県警に被害届を出した。
東急電鉄では昨年11月以降、田園都市線など3線でつり革が盗まれる被害が相次ぎ、計201個がなくなった。東京メトロでも昨年12月以降、日比谷線や有楽町線など4線で計約80個が盗まれた。京王電鉄や小田急電鉄も同様の被害に遭っている。
いずれもプラスチック製の輪が革製の留め具ごと持ち去られており、車内点検で気付くことが多いという。東急と東京メトロなどは、車内放送で「何かお気づきの方はお知らせください」と情報提供を求めている。東急の担当者は「盗まれたのは何の変哲もないつり革で、希少価値があるとも思えない。盗む理由が理解できない」と話している。(中田絢子)
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朝日新聞社会部
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