ドイツはいまや鼻つまみもの
ドイツの難民政策が完全に行き詰まっている。ベルリンの空気は極めて険悪。EUにもドイツの味方はもうあまりいない。メルケル首相は、国内外で孤立の相を深めている。
ハンガリーに漂流してしまった難民を、ドイツが受け入れ始めたのは去年の8月の終わりだ。これは、EUの難民政策を定めるダブリン協定の明らかな違反だった。ダブリン協定によれば、EUに入った難民は、足をつけた最初の国で難民申請を行うことになっており、勝手に違う国に移ってはいけない。
ドイツはその規則を破って、ハンガリーで溜まってしまっていた難民を受け入れ始めた。「皆がドイツに行ける!」という情報はアラブ、アフリカに電光石火のごとく広まり、EUを目指す難民の数は爆発的に増えた。
EUの隣人たちは、ギリシャの債務危機では、規則を盾に頑として譲ることのなかったドイツが、突然規則を破ったことに、まず驚いた。しかしそればかりか、ドイツの国民は続々と到着する難民を熱狂的に歓迎し、それにメルケル首相が、「私たちはできる!(Wir schaffen das!)」と発破をかけ、ドイツメディアはその光景を手放しで褒め称えたのであった。
ドイツメディアの自画自賛報道と、それに対する国民の共感という相乗作用は、奇妙なことにドイツではしばしば起こる。このときも、褒められた国民は自らの人道的行為に深く感動し、ダブリン協定違反などメディアの口の端にも上らなかった。
しかし、このころ、このドイツ人の行動を、信じられない思いで見ていた人たちはたくさんいる。たとえば、9月初め、イギリスの政治学者アンソニー・グリースが、ガーディアン紙のインタビューに応じて言っている。
「目下のところ、ドイツはまるでヒッピー国家のように感情だけで動いている。まるで理性を失ってしまったかのようだ」
キャメロン首相も同様に、こう言った。
「イギリス人にももちろんハートはある。しかし、行動するには頭脳も使わなければならない」
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