レスリング界にニューヒロイン登場!その天才少女が金メダリストと本気勝負のスパーリング!そして…。
金メダリストを教えた?謎のお父さんとは?金メダル量産の女子レスリング。
吉田沙保里や伊調馨に続く次世代の最強選手が今回のネクストエイジ。
その強さの秘密を探るべく都内のレスリングクラブを訪ねた。
高校1年生。
(北川)見た目は普通の高校生ですね。
そんなにごつい感じでもないし。
20種類以上もある練習メニューが次から次へ。
レスリングってすごい練習がきついっていうイメージありますよね。
休憩をほとんど取らず4時間以上練習する日もある。
4時間も動きっ放し?うわ〜すごいな。
だが田南部の表情は至って涼しげ…。
そう。
彼女が持つ突出した能力の一つが驚異のスタミナ。
体力テストでは金メダリストたちを抑え全ての女子選手の中でトップとなった事も!毎朝走って…更に田南部には絶対的な自信を持つスゴ技がある。
相手の足首をキメて体を回転させる…一旦技がかかると相手はなかなか逃れられない。
これで一気に得点を重ねるのが田南部の勝ちパターンだ。
わあわあわあわあ。
すごいすごいすごいすごい。
かみついたワニみたいですね。
ですね。
「かみついたワニみたいですね」…。
確かに。
アンクルホールドかけてみましょう。
難しそうですよでも。
え?でもこうなってんすかね?これでグルグル回ってましたね。
朝原さん朝原さん。
すごい朝原さん。
朝原さんかっこいいです!今衝撃映像ですよ。
あの朝原さんがこの人形相手にグルグル回ってるっていう…。
でもこれ大変な事ですよ。
動かないですし軽いですからねできますけど…。
これでグルグル回すって相当…。
簡単にはマスターできないこの技を若くして身につけられた田南部。
その背景にはもう一つの強みがあった。
指導するコーチは田南部力。
アテネオリンピックの銅メダリスト。
実は田南部夢叶の父親だ。
夢叶という名前を付けたのもこの父だった。
当時父の夢はオリンピックの金メダル。
チャンスが巡ってきたのはアテネ。
家族の期待に応え父が繰り出したのは…。
チャンスですね。
(実況)かかりましたアンクルホールド。
返った!返りました!しかしあと一歩及ばず結果は銅メダル。
父の夢はかなわなかった。
だが思い出は苦いままでは終わらなかった。
自宅には銅メダルと一緒に大切に保管しているものがある。
折り紙で作ったメダル。
やがて父の夢は娘へと受け継がれる。
田南部がレスリングを始めたのは小学2年生。
父が課した厳しい練習に耐え抜いてきた。
そして去年年齢別の世界選手権で2連覇を達成。
同世代で一本抜け出した。
オリンピックが視野に入ってきた娘。
自分が持てるもの全てを伝えたい父。
しかし今…。
どこに入りにいってんだお前は!親子だから言い方の遠慮もない感じですね。
娘に言いたい事は山ほどあるのに伝わりきらない。
そうだよね。
お父さんも悩みますよね。
やっぱりコーチとしての立場もあればお父さんとしての立場もあるじゃないですか。
結構ね厳しく指導されてましたけど。
ですよね。
何か2人ともお互いの事お父さんも娘さんも思い合ってるけど何かうまくこう…かみ合ってないっていう感じはしますよね。
そうですね。
父は娘に切り出した。
あの〜何て言うのかなユメの悪いところが…あさっての練習に…
(実況)金メダル!今回の…国際試合は87勝僅かに1敗。
体脂肪率4%の鍛え上げられた肉体で相手のタックルにびくともしない…速い!速いですね。
さばきがすごい。
そして正確な技術に裏打ちされた切れ味鋭いタックル。
世界のライバルたちを次々とマットに沈めてきた。
その小原はかつて代表チームで田南部コーチに教えを受けた事がある。
父の前では素直になれないものの心に期するものがあった。
ネクストエイジのもとへ向かう小原。
その父田南部コーチには恩がある。
そのころ田南部は父と道場で練習中。
さあネクストエイジとオリンピアンが出会います。
どうだ?気付いた。
ちょっとうれしそうですねやっぱり。
こんにちは。
こんにちは。
よろしくお願いします。
お願いします。
互いに遠慮がちの2人に思わず横から父が…。
(2人)よろしくお願いします。
練習再開。
小原まずは田南部の動きを観察する。
父が教えているのは…相手の動きに応じて細かく形を変える。
続いてタックルの打ち込み練習。
タックルは攻撃の起点となる技。
素人でも大切なんだなってのが分かりますよねタックルが。
しかしそこはタックルの名人。
すぐに問題点にも目が向く。
気になったのは…実はこの課題…。
日頃父からもさんざん指摘されている事。
お父さん分かってて伝えてんだけど届かないんですね。
歯がゆいですね。
パッってやったらバタンって落ちる。
あ〜。
タックルの入り方が甘い原因は…これまで何度も注意されているものの…。
託された使命は大きい。
金メダリストも心して受け止める。
今日よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
ここからいよいよ本気指導。
(小原)もうお父さんの顔に…。
フフフ…。
父を残し2人が向かったのは…。
日本のトップ選手が練習するトレーニング施設。
(2人)お願いします。
田南部の課題は…その原因はバランス感覚の悪さにあるという父の言葉を受け…。
取り出したのは体幹を鍛える道具。
小原は引退して3年たつが…。
すごいですねこれ。
すごい。
小原さんさらりとやってますけどすごいですよね。
これを使ってバランス感覚をチェックする。
まずはディスクの上で片脚のスクワット。
このままついて…上がる。
立ってみて。
そうそう。
そうそうそうそう。
バランスを…。
バランスバランスバランス。
父の言うとおりバランス感覚には難がありそうだ。
バランスを保つため大事なのは腰回りの筋肉。
そこを鍛えるさまざまなアイデアを授ける。
足を着かないで…はいパス。
そうそう。
バランスとってバランスとって。
これ楽しげですけどめっちゃきついやつですよね。
体幹トレーニングですね。
ですね。
バランスもとりつつ…。
小原さんすごくないですか?小原さん安定してますね。
あ〜これは…。
あ〜…。
ああなっちゃいますよね普通。
面白いですね。
面白いです。
本当に基礎的なところからきましたね。
お父さんがもう多分1,000回くらい言ったであろうタックルの入り方一瞬にして小原さんも見抜いてましたけども。
そうですね。
それがこのバランスの悪さっていうのを言ってましたけどどういうふうにつながるのかちょっと不思議ですよね。
何かスピードとかパワーがあったら多少バランス悪くてもタックルってグッていけちゃえそうな…。
何かね速さとかでね。
…気がするんですけど。
タックルの改善。
まず取り組んだのは相手の足を取りに行く動き。
小原まずは田南部の考えを聞いてあげる。
(夢叶)こっちに…田南部は仕掛ける時の足の位置。
つまり相手との距離に問題があると考えていた。
だが小原は…。
小原が重視しているのは相手との距離ではなく…最初まずは相手に体重を…こっから…。
守る側からすれば正面より横から押された方がふんばりづらい。
そのため田南部はタックルを仕掛ける時最初から相手の横につこうとしていた。
しかしこれでは大きく円を描く事になり相手に防御の時間を与えてしまう。
小原流のタックルは2段階。
まずまっすぐ正面からぶつかり…。
全然違いますねやっぱり。
…でねじるんだ。
そのあとで横に回る。
ぶちかましというか当たりがまずあるんですね。
とはいえ正面は当然警戒されているので簡単にはタックルに入れない。
タックルに入る前相手を揺さぶり体勢を崩さなければならない。
そこで必要なのが父が言うバランス感覚。
バランスが悪い田南部は相手より先に崩されてしまう事が多い。
父の言葉には反発してしまうのに今日は不思議と素直。
余計相手は戻ろうと思うからその時に入りやすい。
なるほど。
こっち引いたらこっちは押す。
そうそう。
選手の時に。
今日習ったポイントを意識してタックルまでの一連の動きをやってみる。
(小原)そうだね。
(小原)体重かけながら…そうそうそうそう…。
かけながらかけながらそうそうそうそう。
ただ力だけじゃないですね。
だんだんコツをつかめてきた。
小原を通じて伝えられていく父の技。
そういうのすごい大事。
はい。
四六時中言われてきた父の教えがようやく腹に落ちた。
「これはお父さんがもう既に言ってるけどね」みたいな。
そうなんですよ。
あのコメントたまらない。
これだったんだなお父さんが言ってくれたのはって感じでしたね。
これからだからまあもちろん親子なのでいきなり言われた事を「はい分かりました」と聞けない時もあるかもしれないけどでもお父さんの言ってる事って本当に成長していく事に大切な事なんだっていうのは腑に落ちたんじゃないかなって思いますね。
夢叶ちゃんももっと素直に何がどんなふうに分からないのかっていうのをこれからもっとお父さんにね投げかけるかもしれないですね。
練習では手応えをつかんだタックル。
しかし小原が見届けたいのはそれが実戦で通用するかどうか。
最後は金メダリストと試合形式のスパーリング!でも引退して3年ですからね。
ねえ。
5分間の真剣勝負!今は競技を離れているとはいえ現役当時鉄壁の守備を誇っていた小原。
タックルを決めるのは簡単ではない。
あ〜。
取られないんだタックルを。
むしろ…むしろむしろうわっむしろうわっすごい。
うわ〜すごいすごい。
逆にバックを取られ先制されてしまう。
序盤は完全な小原ペース。
持たれてる。
またもバックを取られ差を広げられる。
すごいですね。
見ちゃいますね。
固唾をのんで見ちゃいますね。
それでも田南部は…。
顔色変わらないですよね夢叶ちゃん。
自慢のスタミナで粘り強く攻め続ける。
小原さんちょっとバテました?さすがに息あがってますよね。
おっおっ!ようやくバックを取り2点を返した。
残り時間は30秒。
どうする?あっいいタックル!いいタックルだ!持ち味のスピードにのったタックルで小原の脚を捉えた!一体何が起きたのか?実はこのタックルに入る直前…。
田南部は左手で小原の肩を押していた。
小原が押し返そうと前に出た瞬間その力を利用してすかさず正面からタックル!すごい!天才ですね!早い!もう…。
もうこんなに吸収しちゃうんだ。
小原を倒して同点。
更に?得意のアンクルホールドを…2連発!
(ブザー)アンクル来ましたね!自分の武器を更に生かせる新たな道筋が開けた!
(小原)さすがだなと。
何回も練習して自分のものにして頑張って下さい。
はい。
(2人)ありがとうございました。
(拍手)きました。
すごいですね。
勝っちゃいましたよ金メダリストに。
さすがにね今引退されてもう3年たちますからもちろん体力の差っていうのはあると思いますけどもそれにしてもその学んだ事をあんなにすぐやれるもんですか?普通はできないと思います。
できないですよね。
しかも見たかったアンクルホールド。
アンクルホールド。
これはうれしかったですね。
おっ何か来ました。
何でしょうか?あらららら。
そんな事ないですよ。
聞いてるんでしょうね。
素直に聞いてないっていうだけで。
これもうオリンピックで夢叶ちゃんが肩車してたらお父さん泣きますよ今日見てる視聴者全部。
しかも決めた技がアンクルホールドですよ最後。
もう僕も泣いちゃいますね。
泣きますよね。
期待してます。
という訳で北川も…。
あっ回りました!
(拍手)見事に決まった?これが本当のアンクルホールド!2016/01/26(火) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
めざせ!2020年のオリンピアン▽レスリング親子鷹“危機”に五輪女王が本気[解][字]
親子鷹で同世代の世界大会連覇。だが思春期で父の言葉を素直に聞けない16歳。五輪女王の小原日登美が父の思いを託され、タックルの教えを叩き込むため本気でスパーリング
詳細情報
番組内容
抜群のスタミナと決め技アンクルホールドで世界大会を連覇した田南部夢叶16歳。コーチを務める元五輪選手の父はタックルの甘さに不満を抱いているが、思春期を迎えた娘は父の言葉を素直に聞いてくれない。助けに現われたのは、かつて父の教えを受けた五輪女王・小原日登美。出産などで3年以上も競技から離れているのに、驚きの身体能力と技術でタックルの改善点を次々と指南。最後に行った本気のスパーリングは驚きの展開に!
出演者
【司会】北川悠仁,【ゲスト】朝原宣治,【出演】元五輪代表選手…小原日登美,レスリング選手…田南部夢叶,【語り】山上智
ジャンル :
スポーツ – オリンピック・国際大会
ドキュメンタリー/教養 – スポーツ
バラエティ – トークバラエティ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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