編集委員・北野隆一
2016年1月28日18時52分
映画監督の宮崎駿さん(75)が28日、東京都港区で講演し、ハンセン病療養所を訪れたことがきっかけで、代表作の一つ「もののけ姫」の一場面でハンセン病患者を描いたことを明らかにした。映画で登場する包帯姿の人々で、ハンセン病患者と明示してはいないが、「業病(ごうびょう)と言われながら生きた人を描きたかった」と述べた。
宮崎さんが講演したのは、ハンセン病施設の歴史保存を考える国際会議「人類遺産世界会議」の冒頭。自宅近くの国立ハンセン病療養所多磨全生園(東京都東村山市)を訪れ、「深い苦しみが集積した場所」と感じて衝撃を受けたという。全生園を「記念の場所として教訓を残してほしい」と述べ、隔離の歴史を伝える建物や森の保存を訴えた。
講演後の記者会見では、憲法改正についても語り、「戦争で苦労した人が目の黒いうちは、平和憲法をやめようなんて言えない。変えなきゃいけないとしても世界で一番最後でいい」と反対した。「21世紀に入って、今までの枠組みで考えられないことが世界中で起こり、イスラムとIS(イスラム国)など、新しい葛藤と矛盾が噴出している。目を開けて、道を誤らないようにやっていくしかない」とも語った。
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