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【ビジネス解読】
中国で高級ブランド店がバタバタと閉店! 賃料・人件費上昇に高い関税… 消費者は海外爆買いに逃避 今年は「95%が閉店」観測も
中国で“バブル経済”の象徴的存在だった海外の高級ブランド店をめぐる経済環境が急速に悪化している。上海の有力ネットメディア「澎湃」によると、2016年には中国国内の高級ブランド店舗の95%までが閉店を余儀なくされるという。
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中間所得層の消費パワーは拡大しているが、中国国内ではあまり購入せず、香港やマカオも含む海外旅行先で購入するケースがどんどん増えている。円安と元高が背景の日本での「爆買い」影響も小さくない。
中国ではバッグや靴、スーツなど海外の高級ブランドは「ぜいたく品」と扱われているが、昨年910億ドル(約11兆円)に上った中国の消費者によるぜいたく品の購買総額のうち、実に78%の710億ドルまでが海外でのお買い物だった。
為替レートのなせるワザに加え、中国国内で輸入品にかかる関税の高さも問題だ。ぜいたく品となる海外ブランド品は少なくとも20%の関税がかかり、さらに消費税にあたる税金が中国内で17%付加される。単純計算で40%近い割高だ。
例えば日本国内で68万円前後の値札がついている仏高級ブランド「ルイヴィトン」製の女性用ハンドバッグとほぼ同一の商品に、上海市内の店舗では税込みで5万元(約90万円)で売られているという。中間所得層なら、その日中の価格差を旅行代金に充てた方が得だと考えるのは自然だ。
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