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「特殊詐欺」の被害額 3年連続で400億円超
1月28日 11時57分

去年の振り込め詐欺などの「特殊詐欺」の被害は全国で476億円余りと、3年連続で400億円を超えたことが分かりました。
警察庁によりますと、去年1年間に全国で起きた振り込め詐欺などの「特殊詐欺」の被害は1万3828件、被害額は476億8186万円でした。被害額は過去最悪だったおととしより15.7%減り、6年ぶりに減少しました。しかし、これまでで3番目に多いうえ、3年連続で400億円を超え、依然として深刻な状態が続いています。
手口別にみますと、身に覚えのない有料サイトの利用料金などの支払いを求める「架空請求詐欺」が185億円と最も多く、次いで、息子などになりすます「オレオレ詐欺」が173億円、未公開株の購入などを装って現金をだまし取る手口が66億円などとなっています。
特に、インターネット上の決済で使う「電子マネー」で支払わせる手口が急増し、被害額はおととしの6倍となる5億8400万円に上りました。
また、都道府県別では、東京や神奈川、埼玉、千葉の南関東の1都3県がそれぞれ大幅に減少した一方で、大阪や福岡など地方の大都市で増加しました。
警察庁は南関東での取り締まりの強化などで、詐欺グループがねらいを地方に広げている可能性があるとして、拠点の摘発のノウハウなどを全国の警察で共有するとともに、金融機関などと連携して被害の未然防止に努めていくことにしています。

首都圏の被害減少も依然として集中

去年の振り込め詐欺など「特殊詐欺」の被害は関東地方で200億円余りと、全国の被害の40%余りを占め、依然として被害が集中していることが分かりました。
警察庁によりますと、去年1年間に関東の1都6県で起きた振り込め詐欺など「特殊詐欺」の被害額は200億2575万円と、おととしより57億円、率にして22%減りましたが、全国の被害の41.9%を占めています。地域別では、東京が67億円と最も多く、次いで、神奈川が40億円、埼玉が34億円、千葉が32億円と、南関東の1都3県は全国の都道府県の被害が多い順で上位5番目までに入りましたが、おととしよりそれぞれ8億円から15億円の間の減少となりました。また、茨城が12億円、栃木が7億円、群馬が6億円となり、いずれもおととしを下回りました。
手口としては、すべての都県で、詐欺グループが被害者から現金を直接受け取る手口がそれぞれ最も多くなりました。
警察庁は取り締まりの強化などで南関東を中心に首都圏で被害が大幅に減少しているものの、依然として集中しているとして、詐欺グループの拠点の摘発や金融機関との連携などを進め、被害の未然防止に努めていくことにしています。

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