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 神戸市から長野県に向かった高速バスが17日未明、東名高速の小牧ジャンクション(愛知県小牧市)で進路を間違え、バックで数メートル戻ったことがわかった。40代の男性運転手は「長野のスキーバス事故のことを思いながら走っていて進路を間違えてしまった」と説明しているという。乗客は27人いたが、けがはなかった。運行した南海バス(大阪府堺市)は27日、近畿運輸局に事実関係を報告した。

 この高速バスは16日夜に神戸・三宮を出発し、最終目的地は長野県の湯田中だった。同社によると、運転手が、小牧ジャンクションで中央道に入るべきところを誤って東名高速を進んだ。手前でミスに気づいたが、数メートル通り過ぎてから停車した。17日午前1時40分ごろで、交通量は少なかったという。バスはバックで分岐点まで戻り、中央道に進路を変えて走行を続けた。

 運転手は会社に報告しなかったが、22日に乗客から情報提供があり、同社がドライブレコーダーを調べて発覚した。高速でのバックは道路交通法違反(横断等の禁止)になる。同社は運転手を乗務から外し、処分を検討している。同社は「乗客に不安を与えて申しわけない。今後、再発防止を周知徹底したい」と話している。