Inc.:F14トムキャット戦闘機の女性初のパイロットであるCarey Lohrenz氏は金曜日、Inc. 5000カンファレンスの場でプレッシャーを受けているときの成功について語りました。
恐怖を感じてもとにかく実行すること
これは金曜日に開かれたオーランドでのInc.5000 カンファレンスで、Carey Lohrenz氏が行った、刺激的な講演から得られた教訓の1つです。F14トムキャット戦闘機に乗り込む、最初の女性の1人に選ばれたLohrenz氏は、自身のパイロット経験を、起業家が直面している課題にたとえ、チームワーク、集中、規律の重要性を強調しました。以下は、4500万米ドルもする戦闘機を、わずか2秒で時速0マイルから200マイルまで加速させ、空母のデッキに着陸させるという彼女の軍隊での経験をビジネスの世界に置き換えています。
1. 80%で十分
Lohrenz氏によると、軍隊での意思決定のルールは驚くほどシンプルだそうです。8割で十分というものです。もし皆さんが必要な情報の80%を持っていれば、行動を起こすのに十分なのです。完璧な戦略プランが入手できるまで待つ必要はありません。ただし80%で十分というのは、徹底して、また最後までやり遂げる場合に限ると言います。ほしい情報の80%しかない状態で決定をしたとしても、それに100%専念しなくてはいけないのです。
2. 優先順位をつける
Lohrenz氏は、パイロットとして一度に3つのラジオ波を聞き取る必要がありましたが、オペレーターが、時に矛盾した情報を与えることもあります。コックピットには何百ものノブやボタンがあるほか、すぐさま解釈しなくてはいけない音響信号を受けます。彼女によれば、NASAの研究では非常に優れた宇宙飛行士やパイロットは一度に5つのことができるそうですが、ほかの人にとっては3つの重要事項でも十分多いとLohrenz氏は述べました。まずはこの3つをすることができれば、皆さんはゲームの先頭に立てるはずです。
3. 恐怖に対処する
パイロットは毎日恐怖に対処しているとLohrenz氏は言います。しかし問題は、それで失敗してしまうかどうかではありません。それにどう反応するかが問題なのです。それによって皆さん自身が決まります。「失敗の恐れというのは、私たちを麻痺させてしまうもっともよくある苦しみです。失敗すると、圧倒的多数の人が、自分の回復力を過小評価してしまいます」と彼女は述べました。
もちろん、この結果、リスクを避けるようになってしまいます。安全運転と聞けば悪い響きではありませんが、競争相手はもっと積極的にやってきます。「安全運転しているとき、実際は、よりリスクに晒されているのです。ほかの人は自信を持ってリスクを冒しているのですから」と彼女は述べました。
4. 信頼
Lohrenz氏とその同僚は、およそ4フィート(1.2メートル)離れた場所で時速500マイルで飛ぶ戦闘機を操縦しています。「共に飛ぶのであれば、信頼関係が必要ですし、相手が有言実行を守ると信じなければなりません。これはテーブルステークス(場にあるお金しかかけられないルール)のように聞こえるかもしれません。でも、私の経験からすると、相手を信頼すると違いが出てきます」と彼女は述べました。
5. 集中
1人だけでは戦闘機を空母に着陸させられないとLohrenz氏は指摘しています。「仕事を完遂するには、本当に高いパフォーマンスを出せるチームが必要です」。当然のことのように聞こえますか? しかし、彼女は、戦闘機に乗る人の平均年齢は19~19歳半だと言います。さらに、彼らの半分は9カ月ごとに入れ代わってしまうのです。
こうした状況で、どうやって高いパフォーマンスを出せるチームを作れるのでしょうか? それは簡単だと言ったLohrenz氏が指摘したのは、集中力です。戦闘機に乗っていると誰もが1点に集中します。それは安全な離陸と機体の回復です。ビジネスの世界では、従業員と指導者は強力でありながらシンプルな目標がなくてはならないでしょう。「大きく変化する環境で仕事をするときは、迅速に適応できなければなりません。そのための唯一の方法は、あらゆることを1つの目的に向かわせることです」と彼女は言います。
Lohrenz氏はこのほか、操縦席の後ろに誰が座るかは自分で選べなかったと言います。それでも、「戦闘機に乗れば、私たちは完全に気持ちをそろえられたのです。共に1つのこと、1つのことだけに集中しました。(それは)勝つことです」と述べました。
What a Fighter Pilot Can Teach You About Teamwork and Focus|Inc.
Kimberly Weisul(訳:コニャック)
Photo by Shutterstock.
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