【ソウル聯合ニュース】昨年の中国人観光客の増加率で日本が韓国を上回ったことが27日、韓国観光公社と日本政府観光局(JNTO)が発表した資料で分かった。
JNTOによると、昨年日本を訪れた中国人観光客数は499万4000人で過去最高を記録した。前年比では107.3%、前月比では7.5%それぞれ増加した。
日本に向かう中国人観光客が増加したことにより、韓国の観光業は打撃を受けている。昨年、韓国を訪問した中国人観光客数は598万4000人で前年比2.3%減少した。
2010年から昨年までの5年間で、日本を訪問した中国人観光客数は141万3000人から499万4000人に増え、253.4%増加した。同期間、韓国を訪れた中国人観光客数は187万5000人から598万4000人に増え、219.2%増加した。
訪韓中国人観光客数が減少した理由の一つに中東呼吸器症候群(MERS)の流行が挙げられる。昨年1~5月は平均50万~60万人程度だったが、MERSの感染が拡大した6月は32万人、7月は26万人に減少した。9月には50万人以上の水準に回復したものの、年間を通しては前年より減少した。
しかし、訪韓中国人観光客数が減少したのはMERS流行だけが原因とは言い難い。日本政府による中国人観光客の取り込みが進んでいるためだ。
円安が進み、経済的な負担が軽減されたことに加え、日本政府は20年までに年間訪日観光客数2000万人達成という目標を立て、ビザ発行要件を緩和した。また航空便だけでなく、クルーズ船寄港地を増やすなど、船の便を増やす政策も実施された。
韓国は中国だけでなく、米国や東南アジアなどを含む外国人観光客数の合計でも日本に抜かれた。
韓国観光公社とJNTOによると、昨年日本を訪問した外国人観光客数は1973万7000人で、韓国を訪問した外国人観光客数(1323万2000人)より多かった。訪韓外国人観光客数は09年に781万8000人を記録。679万人だった日本を超え、14年まで6年連続で日本を上回っていた。