韓国の中型船受注、日本と競争で収益性悪化懸念

 韓国で中型船舶を建造する造船会社は、日本企業との安値で受注競争を繰り広げ、収益性の悪化が懸念されている。

 韓国輸出入銀行海外経済研究所のヤン・ジョンソ上級研究員が26日発表した総合造船会社の経営動向によると、昨年の全世界の船舶の新規発注量は3377万CGT(標準貨物船換算トン数)、新規発注額は690億3000万ドルで、前年をそれぞれ24.1%、38.9%下回った。

 特にバルク船(ばら積み貨物船)、中型タンカー、中型コンテナ船という主要3船種の発注量は隻数ベースで45.5%減少した。昨年第4四半期(10-12月)には主要3船種の中型船の建造価格がいずれも下落した。

 韓国で中型船舶を建造する造船会社による受注は前年比で大幅に減少した。受注量は59.8%減の64万6000CGT、受注額は58.5%減の13億1000万ドルだったと推定される。

 ヤン研究員は「韓国の中型船舶の受注実績は市況を考慮しても非常に低迷した。中型船舶市場での発注減少幅よりも韓国の中型船造船会社の受注が大幅に減少しており、韓国造船業界のシェア低下を意味している」と分析。その上で、「日本の造船業界が円安を背景に積極的に受注していることが競争激化の一因とみられる」と述べた。

 今後の見通しについて、ヤン研究員は「最も強力なライバルとして浮上した日本の場合、円安がいつまで続くか分からないため、受注を急いだのではないか。そのため、日本の造船業界による受注はやや減少が見込まれ、競争も和らぐ」と予想した。

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