ひるブラ「技と感性を磨け!北国の“芸術学校”〜北海道・音威子府村〜」 2016.01.26


生字幕放送でお伝えします≫こちら、巨大な昆虫。
どうですか?細かな関節まで生き生きと表現されています。
そして一方、こちらは重厚感あふれるキャビネット。
複雑な彫刻が施されています。
そしてこちら、見てください。
繊細できれいな寄せ木細工も。
実は、これらの作品すべて高校生が作ったものなんです。
峰さん、家に飾りたくなったでしょ?≫欲しいな、それ。
すてき、みんな。
≫いいですよね。
すてきな作品がすごい多いんですよ。
≫こちらは北海道では唯一美術工芸を専門に学べる高校なんですね。
こちらは玄関ホールです。
3年生の卒業制作を中心に展示されています。
どうですか?一つ一つの作品どれも個性的ですよね。
≫いい作品が多いですよね。
≫北国の環境の中で育んだ高校生たちの技そして、ものづくりにかける思いをお伝えします。
≫まず、これらの作品を生み出す高校生。
こんな自然豊かな村で学んでいます。
≫旭川空港から車でおよそ2時間。
人口およそ800の音威子府村です。
北海道で一番人口の少ない村なんです。
豊かな森に囲まれた村の中心部にここ、北海道おといねっぷ美術工芸高等学校があります。
≫全校生徒は現在、112人。
大学とも連携した独自のカリキュラムが組まれ木工芸や美術などの幅広い技術と表現を学んでいます。
≫こちらは今月札幌で開かれた作品展示会。
高校生たちの作品は美術展で繰り返し入賞するなど高い評価を受けています。
≫美術や工芸を学ぼうと全国から集まる生徒を受け入れるため学生寮も完備しています。
育ち盛りの高校生。
寮の食事はボリュームいっぱいです。
村を挙げての応援を受けながら生徒たちは技術と感性を磨いています。
ちょうど、こちらでは木工実習を行っています。
特別に授業の様子を見せていただこうと思います。
≫授業中なの?大丈夫?≫授業中ですけど大丈夫です。
今日は特別に見せていただきます。
失礼します。
こんにちは。
1学年40人の生徒のうち2年目から美術と工芸の2つのコースに分かれます。
こちらの教室では工芸を選択した生徒がかんながけとのこの実習中です。
≫皆さんが使っている、かんなそしてのこ、のみなどの基本的な道具類は入学のときに村から提供されるんですね。
生徒の皆さんは道具を大切に使って技術を磨いていくんです。
≫峰さん、ご覧ください。
今、かんなに金属の板を当てている生徒がいるんですけれどもこれは、かんなの削り具合を調節しているんです。
かんなの板と金属の板との間に僅かな隙間ができるくらいに調節するときれいに薄削りができるようになるんですね。
≫私は田舎では勘でやっていましたけどね。
≫勘で、峰さんも削っていたんですね。
木の魅力を最大限に引き出すためにこちらでは、かんながけを学んでいるんですが。
削っている生徒がいますね。
≫どうなの?かんなくずがうまく出るといいよね。
≫見てみましょうか。
峰さんどうですか、薄さ。
均一ですよね。
≫これ、穴が開かないほうがいいね。
みんな均一にピリッといったほうが。
≫まだまだ、どんどん、ここで学んでいくんですよね生徒の皆さんは。
どれほどかんながけ、大変なのかかんながけに挑戦したいんですが。
田川君教えていただいてもいいですか。
よろしくお願いします。
≫持っていただいて。
かんなをここに置いて。
ここを手で押さえてこの辺を手で押さえてもらって。
≫今、チャイムが鳴りましたけれどこれはお昼休みのチャイムです。
中継を続けさせていただきます。
≫力をあまり入れないでゆっくりと引いてください。
≫力をいれずにゆっくりと引く。
え、全然削れない!≫かんなくず、出てませんけど…。
≫全然、出ないですね。
≫これは?≫もう少し力を入れてもらって。
≫よいしょ。
シュッと。
でも、やっぱりうまくできないですね。
≫峰さん、どうでしょう?≫これは使い物にならないですね。
≫すみません。
≫こうしたかんながけは仕上げに欠かせない技術なんですね。
すばらしい作品を完成させるための基礎となるんです。
≫頑張ってください。
≫触り心地がよくなるようにですよね。
そして一方、こちらではのこぎりの実習を行っているんですがかんながけと同じくこの高校の生徒たちが必ずマスターしなければならない実習の1つになっています。
長さ40cmほどの角材を輪切りに切っているんですが峰さん、どんな作業をしていると思いますか?≫まっすぐいくようにじゃないの?≫まっすぐ入るのもそうなんですけど実は、こちらご覧ください。
こちらの角材ぐにゃぐにゃに曲がるんです。
これを、この学校では蛇腹と呼んでいて。
等間隔に輪切りに切れ目を入れて完全に切断してしまうのではなくほんの僅かだけ残す技術を学んでいるんです。
≫おもしろい。
両側から入れていくんだ。
≫両側から均等に入れて。
≫外国の方もいらっしゃるんですね。
≫外国の方もいらっしゃいます。
≫2年生の生徒でアメリカのご出身です。
ものづくりが大好きということなんですね。
こうして皆さんは将来のものづくりの夢に向けて一つ一つ学んでいるんです。
≫こうしてこの豊かな環境の中で腕を磨いていることから分かりますように1年生から2年生にかけて実習で作った作品、課題を並べていただきました。
簡単な木製のおもちゃからそしてこちらの木製のチェストまで。
すてきですよね。
私も家に飾りたいなと思いました。
こうして、少しずつ基礎技術を磨いて徐々に難しい加工もできるようになりこのすてきなチェストも作れるようになるんです。
ということで、こちらをご紹介していきたいと思うんですけれども。
続いて、生徒たちが学んでいくための環境作りに村も力を入れています。
こちらは特殊な加工を体験できるように大型の機械が整備されているんです。
≫これは至れり尽くせりだね。
≫そうなんですよ、峰さん。
実際の家具工場にも引けを取らない設備なんですよ。
≫立派な家具ができちゃうよここで。
≫そうなんです。
そして、こちらには木材の保管室ということで北海道産の木材を中心に家具などに使用されるならやかつらなど10種類を村の予算で購入して常備しています。
≫すごいな、村、頑張ってる。
≫設備も豊かですし木の種類によって用途や加工の方法も違ってくるのでそうした違いも生徒に体験してもらうためにいろんな木材が保管されています。
≫これは勉強しやすい環境だ。
≫本当にそうだと思います。
私も村に来てみて本当に木が多くて森が豊かなのを本当に実感しているんですけどその村を囲む豊かな森も授業に生かされているんです。
生徒たちは、村有林で植樹祭に参加したり大学の研究林を見学したりして自然に触れ合いながら木材について考える授業を学校では取り入れています。
≫山が近いもんね。
≫こうして生徒たちは技術や感性を磨いてテーマを見つけて卒業制作に打ち込みます。
こちら、2階のスペースです。
この春、卒業する3年生に来てもらいました。
谷口早希さんです。
谷口さんは長野県の出身です。
≫長野県のどこ?≫長野県の小諸市から来ています。
≫私も長野県なものですから。
≫スタジオの峰さんも長野県のご出身ということで。
今ちょっと少しだけ意気投合したシーンでしたね。
こちらの谷口さんは中学時代バンドを組んでいましてボーカル、ギター、ピアノなんでもこなすんですよね。
そして、ものづくりに興味があるということでこの学校の門をたたきました。
その谷口さんの卒業制作がこちらなんです。
楽器です。
こちらがエレキギター。
谷口さんが大好きというエレキギター。
そして、その隣。
これ、珍しい民族楽器なんですね。
こちらのほうが、谷口さん南アフリカの民族楽器。
そして、この隣にあるちょっと小さなものがこちら、ラテンアメリカの民族楽器ということなんですね。
実際どんな音がするのか谷口さん聞かせてもらってよろしいですか。
≫失礼します。
♪〜≫もう一度。
♪〜≫弦は1本?≫弦は1本です。
原始的な楽器なので。
一番最初の楽器はやっぱり弦が少なくてどんどんこういう音が出したいなってなっていくうちに弦が増えていったんだなと思います。
≫ありがとうございました。
そしてもう1つ、このお隣。
♪〜≫こんな感じ。
もう一度、いいですか。
♪〜≫こういう音がするんです。
≫これで音楽に参加したりとかするの?≫いつかはやってみたいと思います。
もっと自分でいろんな楽器作ってみんなで一緒に鳴らしてみたいなと思っています。
≫そもそも、谷口さんどうしてこの民族楽器を作ろうと思ったんでしょう?≫もともと音楽とものづくりが好きで楽器作りに興味があったんですけどこうしてギターとかに触れたり作ったりしていくうちに楽器の原点を見てみたいなと思うようになって原始的な楽器を作ったらこれからの楽器作りに何か生かせるものが見つかるんじゃないかなと思って民族楽器を作ろうというところに至りました。
≫実際に作ってみて音を聞いてみてどうだったんでしょうか。
≫音が全然作っている最中は想像ができなくて一番分かったことは完成してみないとどんな音が出るか分からないから今ある楽器というのはすごいたくさんの人が何回も試行錯誤して作られて今ここまできたんだなと思ったら楽器ってすごいなと改めて思いました。
≫将来はどうなりたいと思ってるの?≫将来はこのあと4月から楽器作りの専門学校に進学することが決まっています。
そして、将来の夢は?≫楽器職人です。
≫さらに楽器作りの技術を磨くということで。
ありがとうございました。
頑張ってください。
そして、もう1人埼玉県出身の佐藤丈さん。
佐藤丈さんの卒業制作はこちらです。
テーブルです。
天板はガラス。
そして海亀があしらわれています。
甲羅の部分をよく見ますと南国の島を思わせるような模様が細かに彫り込まれているんですね。
≫すてき、これ。
いいじゃない。
≫これはどういったイメージなんですか?≫パラオにストーリーボードという民芸品がありましてそこで、パラオの民話や神話なんかを板に彫って後世に伝えるような彫刻があるんですがそれに着想を得て。
もともと、壁に飾るようなものが主流なんですがパラオの海をイメージしたディスプレイのしかたをテーブルにしました。
≫これを制作するにあたってスケッチをして構想を深めました。
そのスケッチが、こちらです。
峰さん、どうですか?これはどんな様子をイメージしたんでしょう?≫これはパラオで木があってそこの木の幹の穴から潮が満ちて魚が出てくるようなお話があるんですよ。
その彫り物をスケッチしたものです。
≫パラオには行ったの?≫行ったことないです。
≫これから行く予定は?≫卒業旅行に行こうと思っています。
≫私は行ったことありますよ。
≫スタジオの峰さんは行ったことがあるようですよ。
≫本当ですか?≫水がきれいだから。
結構、日本語も話してたりするから。
≫将来の夢を教えてください。
≫将来はパラオに渡ってストーリーボードを学んでそれを家具作りに生かして日本とパラオの架け橋になれるようなものづくりをしたいと思っています。
≫パラオの大使館に行って大使にも会ったんですよね。
どんな話を聞いたんですか?≫大使に、実際にパラオ人でなければ聞けないようなパラオの制度だとか移住のしかたなんかを冬休みに聞いてきました。
≫現地の方にいろいろ聞いたうえでの制作ということなんですね。
こうしたものづくりに励んでいる高校生の皆さんですがこういった小さな村にとって皆さんは欠かせない存在になっているんですね。
その1つが村の観光スポット。
彫刻作品などが展示されている美術館でのボランティア活動。
春から秋の開館期間の土日高校生たちは交代で活動します。
中の清掃や受付喫茶コーナーでの飲み物も準備します。
慣れない手つきですが訪れる観光客を温かくもてなしています。
また、ボランティア活動は生徒たちにとっても芸術作品に間近に触れる大切な機会になっています。
≫峰さん、高校生は観光施設でのボランティア以外にも村のために活動しているんです。
昼休みの時間をいただいてクラブ活動で木工に取り組んでいる工芸部の皆さんに集まってもらいました。
こんにちは。
お願いします。
今、制作しているのは駅に掲示してもらう村の観光マップ、こちらを木で作っているんですよ。
≫これはグッドアイデアだね。
≫いろいろなスポットがあるんですけども。
入学以来村外から移り住んで暮らしてみてぜひ、観光客の皆さんに立ち寄ってもらいたいと感じた、おすすめのスポットを木でデザインしています。
今、ご覧いただいているこちらの音威子府の駅などは高校生の皆さんが実際に訪れて取材をして再現しているんです。
≫これは、いい考えだ。
もう完成じゃないの?≫ほぼほぼ完成している感じですね。
一番のおすすめスポットはありますか?≫音威子府名産の黒いそばを使った駅そばです。
≫峰さん、黒いおそば召し上がったことありますか?≫黒いそば?なんで黒いの?そばが。
≫それは、分からないです。
≫名物のおそばがあるそうです。
私も放送終了後にちょっと食べに行きたいと思います。
そして、このほかにも工芸部ではふだん学んでいるデザインを町づくりに役立てられないか生徒たちがアイデアを出し合い実際に村で動き出しているプロジェクトがあるんです。
その1つがこちらの箱。
村内の観光名所に設置する目印になる箱なんですが季節ごとに印象が違ってすてきですよね。
観光客の皆さんにこうして見ていただいて場所でスタンプを押してもらいすべて回った人に記念品をお渡しするというものなんですが。
実際にどうやってスタンプを押すか押していただいてもいいですか。
≫スタンプの裏が1個1個葉とかになっているので。
≫もみじとかになっているんですが。
手作り感あふれる温かな作りになっていますが。
≫これを木の葉っぱのところに押すことで森ができます。
≫押しちゃいますね。
こういうふうに…。
秋だったり、これは夏。
こういったように高校生のアイデアで村を盛り上げようとしているんですね。
≫いろいろ考えてるんだね。
≫そうなんです。
工芸部の部長水橋亮君に来ていただきました。
デザインを通した活動手応え、感じていますか?≫はい。
村からいただいている材を実際に自分たちが作って村に還元することによって村の人たちとのつながりができているなと実感しています。
≫今年から始まったプロジェクトということで村で高校生の皆さんの作品が見れる機会が多くなることを期待したいと思います。
≫再び玄関ホールです。
最後に、生徒の皆さんです。
≫大勢いるじゃない!いいな、元気だね、みんな。
≫そして、この春卒業する3年生に集まってもらいました。
小林大樹君ですね。
高校生活、一番の思い出は?≫一番は何かとても迷ったのですがやはり友達と過ごした毎日が最高の思い出です。
≫そして、将来の夢は?≫将来の夢は文房具のデザイナーになることです。
≫どんな文房具を作りたいんですか。
≫使って楽しかったりする文房具を使って人の生活を楽しくしたいと思っています。
≫頑張ってください。
期待しています。
そして菅原結さん。
菅原さん高校生活一番の思い出は?≫私はずっと目標にしていた全国大会に出場することができたことが一番の思い出です。
≫そして将来の夢は?≫将来は作家として制作を続けていくことが目標です。
≫これからも頑張ってください。
ありがとうございました。
≫この豊かな環境の中で技や感性を磨いている高校生の皆さんと一緒に出会えて私も本当に刺激をもらいました。
≫この玄関ホールさっきまですごく寒かったんですが今、もう熱気で暖かいです。
じゃあ、お別れです。
(新次郎)あんたのいとこの藍之助おにいちゃんや。
2016/01/26(火) 12:20〜12:45
NHK総合1・神戸
ひるブラ「技と感性を磨け!北国の“芸術学校”〜北海道・音威子府村〜」[字]

北海道にある美術と工芸を専門に学ぶ学校。全国から生徒が集まり、寮生活をしながら学んでいます。大自然の中、若々しい感性で作られる個性あふれる作品の数々をご覧あれ!

詳細情報
番組内容
【ゲスト】秋元才加,【コメンテーター】峰竜太,【司会】羽隅将一 〜北海道・音威子府村から中継〜
出演者
【ゲスト】秋元才加,【コメンテーター】峰竜太,【司会】羽隅将一

ジャンル :
バラエティ – 旅バラエティ
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行

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