(音)泥棒!
(練)泥棒じゃないです!引っ越し屋です!住んでるのは雪が谷大塚っていう。
(音)ホントに東京からこれ返すために来たの?
(練)返します。
お母さんからの手紙。
(音)ありがとう。
手紙持ってきてくれて。
(音)しばらくお世話になれるか聞いてきます。
すぐ戻ってくるね。
(音)
それきりその人と会うことはなかった
(健二)《坊主。
畑に来んじゃねえ》《お前は勉強すんだ》
(健二)《勉強》《勝手にすろ》
(健二)《お前は親がいねえ。
だから土触って生ぎろ》《よぐ寝てよぐ食べてよぐ働くんだ。
よっ》
(健二)《山がお前守ってくれんべ》《お前はここで生ぎるんだ》《さすけねえ。
さすけねえべ》
(小夏)あっ。
うわー。
練の大好物。
(静恵)あっ。
(小夏)あっ。
熱っ。
(静恵)熱いよ。
(小夏)うーん。
(晴太)練君毎朝水やりに来てんの?親戚?
(練)いや。
ここのばあちゃん一人暮らしだったから。
(晴太)ふーん。
(静恵)朝から甘いけど。
(練・晴太)あっ。
うまそう。
ああ。
いただきます。
(晴太)大学芋だ。
いただきます。
(小夏)あっあっ。
あっあっ。
(静恵・小夏)ああー。
あーあ。
(練)あっ。
小夏。
幼なじみ。
(晴太)えっ?
(練)夜中にミシンやられたら寝れないでしょ?
(静恵)平気よ。
(小夏)平気よ。
うちのアパートじゃ作業できないもーん。
(晴太)えっ?衣装さん?
(練)デザイナーになるって言って会津から出てきたんだよ。
(小夏)まだ人間の服作ったことないけどね。
(晴太)デザイナーなんて捨てるほどいるからなぁ。
(小夏)知り合いいるの?紹介して。
(晴太)あっ。
(練)お前そうやってすぐ人についてくから変なのにつかまって泣きべそかくんだよ。
(小夏)あのときはまだ東京出てきたばっかりだったから。
(練)お前助けたせいで俺は人とはぐれて。
(小夏)うん?誰と?ごちそうさま。
(静恵)いってらっしゃい。
(小夏)あっ。
待って。
ああ。
ああ。
私も出る。
(静恵)何にもない庭だったのよ。
(晴太)えっ?練君が育てたの?
(静恵)そうよ。
(静恵)寂しい人を見るとほっとけないのね。
あの子は。
(小夏)ああ。
重えって。
(小夏)最近じいちゃんさ電話した?うちの母ちゃん見に行ったらお風呂壊れてたってよ。
じいちゃん30分歩いて風呂さ行ってんだって。
1回帰った方がいいんじゃねえの?そっだ金ねえ。
もう何年も仕送りしてねえんだ。
(小夏)ふーん。
・
(犬の鳴き声)
(小夏)練の顔見たらじいちゃん喜ぶよ。
・
(犬の鳴き声)一日中鳴いてて飯もろくにもらってねえんだ。
ああ。
よしよしよしよし。
駅から徒歩20分。
6畳1K
私は私の部屋を手に入れた
東京は外にいるより部屋の方が寒い気がする
便座が冷たいのは全国共通
東京のコンビニには駐車場がない
電車に乗って学校に通う小学生がいる
横型の信号機。
迷路のような地下鉄
人身事故で電車が5分遅れると舌打ちする人
「おいおい」と読んだら笑われたお店の名前
東京に来て1年
あの人とはまだ会えていない
(音)大田区の雪が谷大塚っていうとこ。
(玲美)うわっ。
やっぱり雪に親しみがあるから?
(音)知り合いが住んでるって聞いて。
ガソリンスタンドとか色々アルバイトしながら2級の資格取って。
(玲美)へえー。
っていうかさここって手取り14万で残業付かないじゃん。
(音)うん。
(玲美)ホントはバイトしてた方がもうかるんだけどな。
(音)あめ食べる?
(玲美)食べる。
はい。
(神部)おはようございます。
(一同)おはようございます。
(神部)おはようございます。
(一同)おはようございます。
(神部)今日はいいお天気ですね。
(一同)今日はいいお天気ですね。
(神部)膝の痛みはいかがですか?
(一同)膝の痛みはいかがですか?
(朋子)新人さんたちまずトイレに行って。
(玲美)あっ。
私いいです。
今出ないんで。
(朋子)出る出ないじゃないの。
できるときに出しとくの。
ああ。
お疲れさまです。
(スタッフ)お疲れ。
急いで。
ああ。
はい。
(玲美)ああ。
すいません。
すいません。
これお願いします。
(スタッフ)ああ。
ありがとう。
はい。
えーっと。
ああ。
これ。
通ります。
後ろ通ります。
はい。
(朋子)じゃあ天気いいのでカーテン開けますね。
じゃあ足下げますね。
じゃあベッド移動しますね。
いきますよ。
(朋子)あっ。
すいません。
ちょっと代わりますね。
じゃあちょっと後ろに。
じゃあすいません。
肩に手回してもらっていいですか?じゃあ前かがみになります。
はい。
はい。
大丈夫ですか?じゃあ横になりますね。
膝失礼します。
すごい奇麗になりましたね。
(女性)よかった。
よかったですね。
大丈夫ですか?熱くないですか?これは肉じゃがです。
ゆっくり食べてください。
はい。
じゃあお口開けてください。
あっ。
うわー。
ちょっと待って。
ハァー。
(玲美)ハァー。
もう1週間会えてないし別れよっかな。
1週間で?
(玲美)おっきいよ。
付き合い始めの1週間は。
ふーん。
(空気の抜ける音)・
(犬の鳴き声)
引っ越し屋さん。
どこにいますか?
はい。
はい。
天地無用です。
あっ。
佐引さん。
それ逆まずいです。
(佐引)あっ?すいません。
(女性)はい。
(佐引)こいつん中何でしょう?
(女性)何だっけ?ああ。
大丈夫大丈夫。
(加持)ああ。
ちょっと。
ちょっとストップで。
(加持)客からクレームきたってさ。
ビンテージのスピーカーが壊れたって。
フフフ。
20万だって。
(嘉美)ねえ?誰が設置したの?設置したのは自分です。
(嘉美)はい。
えっ?
(嘉美)はーい。
前にいたところは保険っていうか。
(嘉美)時代が違うもん。
(嘉美)今はどこの従業員も自腹だよ。
(佐引)お前海鮮チャーハンって。
セレブか。
今日また連絡あってさ。
小室ちゃんから。
あれ?俺言ったっけ?小室哲哉のブレーンだったって。
ブレーンって分かる?方向性とか決めたり。
分かる?俺言いましたよね?
(佐引)佐引ちゃん。
帰ってきてよって頼まれてさ。
でももう俺もちろん断ったよ。
お前らのこと見捨てられないし。
俺逆にしないでくださいって。
佐引さん。
(佐引)だせえこと言うなよ。
(加持)ああ!
(嘉美)ちょっと。
や…。
あっ。
やだ。
もう踏まないでよ。
(加持)ごめん。
ごめんごめん。
入っちゃった?すいません。
大丈夫。
大丈夫だよ。
(佐引)早く田舎帰った方がいいんじゃねえの?はい。
お願いします。
(朋子)園田さん。
今日はいいお天気ですよ。
(神部)ああ。
いたいた。
うん?あっ。
(神部)杉原さんは今日早番だったんだっけ?はい。
(神部)じゃあ船川さん。
今日の遅番頼めるかな?
(玲美)えっ?
(神部)みんな頑張ってるしわがまま言わないよね?
(玲美)はい。
あっ。
私今日遅番やります。
あっ。
そう?じゃあ今すぐタイムカード打って30分休憩して。
一度帰宅してから出勤したことにするから。
はい。
(玲美)ごめん。
来週フォローするから。
簡単に別れちゃ駄目だよ。
うん。
ほら。
食べよ。
いってらっしゃい。
あの。
ご家族の方ですか?
(朝陽)うん?ぶつかったら危ないので。
(朝陽)そんなミスしないよ。
文句あんなら取り上げてみたら?取っていいんですか?ほら。
カワイイ顔して怒らないの。
もっとふわふわしたもので遊んでください。
すげえ。
はい。
君の勝ち。
何ですか?これ。
(朋子)ヴァシュロン・コンスタンタン。
数百万はするわ。
返してきます。
あっ。
お返しします。
(朝陽)会ったことあるよね?いいえ。
うちで働いてるんだ?今度一緒にご飯行こう。
ご飯行きたいそうです。
(大輔)失礼はなかった?すごく失礼な人でした。
(大輔)ああー。
今の方井吹朝陽さん。
この施設を経営してるグループ企業の会長の御曹司。
(美織)私もナンパされたことあるの。
えー?
(美織)からかわれてたんだけど。
(大輔)音ちゃん御曹司に気に入られたんじゃない?トイレ掃除してきます。
すいません。
落ちましたよ。
(男性)あっ。
すいません。
ありがとうございます。
おーい。
買ってきたぞ。
はい。
あの。
ワンちゃん中で飼うかした…。
(廣井)ディスるんならお前が保健所連れてけよ。
(廣井)死ね。
うまいか?またあしたも来るからな。
待ってろよ。
木穂ちゃん。
あれ?あっ。
メールした?
(木穂子)ううん。
せかしちゃうかと思って。
あっ。
(落ちる音)あっ。
(木穂子)フフッ。
慌てんでよか。
寒そうだから。
(木穂子)おしゃれして来とう子に寒そう言うんはいかんとよ。
あっ。
・
(戸の開く音)・
(戸の閉まる音)
(小夏)ちょっと。
邪魔しちゃ駄目。
(晴太)えっ?ちょっ。
ちょっちょっちょっちょっ。
(木穂子)あっ。
女に食器とか勝手に持ち込まれるの嫌?あんまり作らないから。
(木穂子)ふーん。
包丁なんて安いよ。
このコート1着でこの家のキッチン用品と。
あと家具も全部揃えられる。
高いんだ。
うん。
20万。
えっ?代理店ってあんまり変な格好もできないんだよ。
まあ私も派手なの嫌いじゃないけどさ。
毎晩西麻布で合コン仕切ってシャンパン開けてたころもあったし。
木穂ちゃんはこんな部屋よりそっちの方が似合うよ。
恋愛ってさ衣食住の順番でくるの。
衣食住?うん。
恋愛は最初は着るものなの。
で次に恋愛は食べるものになって最後に住むものになるの。
私もう着る恋愛はいらないの。
恋は食べるの。
フフッ。
うーん。
カーテンも変えたいな。
(小夏)練はお母さんが早く亡くなってお父さんも再婚したらしくてじいちゃんに育てられたの。
練は子供のころからダイコン畑の手伝いしてて。
ちょっと飲ませて。
(晴太)あっ。
あげるよ。
人が口つけたの飲めないんで。
(小夏)練は畑の仕事が大好きだったから将来はじいちゃんの農業の後継ぐのが夢だったの。
だけど練が二十歳のときにじいちゃんだまされて土地を取られちゃって。
練がね東京出てきたのはお金稼いで土地を取り戻すためなの。
それが練の今の夢なの。
でもさもう5年もたつしさたまには帰った方がいいのにって思うんだけど。
(晴太)練君は帰らないよ。
(小夏)何で?
(晴太)帰ったら気付いちゃうじゃん。
夢がかなわなかったことに。
(小夏)えっ?
(晴太)東京は夢をかなえるための場所じゃないよ。
東京は夢がかなわなかったことに気付かずにいられる場所だよ。
(小夏)どういうこと?
(晴太)あと人の生い立ち他人にぺらぺらしゃべんない方がいいんじゃない?だって幼なじみだし。
(晴太)あと練君あの女の人のこと別に好きってわけじゃないんじゃない?えっ?どういうこと?
(晴太)あっ。
あと小夏ちゃんって田舎感強えしすげえださいからデザイナーは無理じゃない?
(小夏)えっ?えっ?どこや?
(空気の抜ける音)・
(犬の鳴き声)木穂ちゃん。
コインランドリー行くから駅まで送るよ。
コインランドリー行くから…。
木穂ちゃん。
どうしたの?
(木穂子)うん?何見てんの?
(木穂子)フフッ。
手ブラ好きと?えっ?い…。
それ俺のじゃない。
手ブラ手ブラ。
いや。
俺のじゃないよ。
練は手ブラが好きっちゃん。
いや。
そんな好きじゃないよ。
あっ。
ちょっと。
あっ。
痛っ。
ごめん。
痛かった?フフッ。
泊まらん方がよか?フッ。
嫌って言っていいんだよ?私練の優しさに付け込んどるだけだから。
朝バスで一緒に出勤しよっか。
余計なこと教える人いるんだよ。
彼奥さんとの間に2人目ができたんだって。
今練にまで見捨てられたら私死んでしまう。
あったかいね。
練は体温が高いっちゃね。
(晴太)行こう。
小夏ちゃん。
(小夏)練は好きじゃない人と付き合ったりしないよ。
お疲れさまです。
はい。
杉原です。
(美織)お疲れさま。
ありがとうございます。
(神部)また船川さん遅刻か。
君船川さんと仲よかったよね?彼女がこのまま来なかった場合は遅番もお願いします。
(朋子)杉原さんは昨日の夜勤から続いてます。
24時間の連続の勤務になりますけど。
(神部)船川さん来るでしょう?仲間だったら信じてあげようよ。
分かりました。
(朋子)池田さんが花瓶の水を飲んだの。
医務室に連絡して。
はい。
池田さん。
大丈夫ですからね。
心配なさらないでくださいね。
先生にすぐ診てもらいましょ。
失礼します。
池田さんです。
お願いします。
お疲れさまです。
(美織)お風呂の掃除お願いできる?はい。
(大輔)お風呂汚れちゃったんでもう一度お願いします。
はい。
(大輔)よいしょ。
・
(ドアの開く音)・
(神部)船川さん来なかったね。
遅番頼みます。
(神部)・「負けないでもう少し最後まで走り抜けて」
(朋子)ご家族の方来れないって。
分かりました。
急いで届けてきます。
(佐引)練君。
カラオケ行こ。
加持が女の子呼んでくれるって。
そのギャルたち何点だよ?
(加持)えー。
90点80点50点です。
(佐引)俺50点でいいから。
俺50点が好きだから。
お前には90点譲ってやるよ。
なっ?佐引さん。
スピーカーの…。
(佐引)ぱあーっと歌ってさ。
あれは佐引さんがいいかげんな仕事したからです。
(佐引)フフッ。
おいおいおいおいおい。
ちゃんとやってのことじゃないです。
いいかげんなことしたからです。
俺そったことかぶれません。
(佐引)練君。
お前俺がサボってるって言うの?
(加持)つうかさお前佐引さんみたいに腕立て300できんの?そんなことは…。
(加持)「そんなことは」って何?
(加持)あっ。
お前佐引さんのことバカにしてんだろ?してません。
(佐引)やってみろよ。
300できたら俺が弁償するよ。
(佐引)ハハハ。
怒んなって。
カラオケ行くぞ。
(佐引)やんのかよ。
(加持)1・2・3…。
(加持)31・32・33・34…。
(加持)66・67・68・69…。
(加持)98・99。
くるよ。
100。
練君。
いいね。
(加持)182。
くっ。
・
(嘉美)もうやだ。
雨やだ。
おおー。
うっ。
(嘉美)練。
お金だったらもう返さなくてもいいんだよ。
えっ?
(嘉美)昼間あんたの知り合いが来て20万円置いてったよ。
いいとこに勤めてそうなすてきなお嬢さん。
あっ。
(佐引)お前彼女いるの?
(加持)いいな。
金づるがいて。
(佐引)つまんねえ。
なしなし。
カラオケ行こ。
(加持)あっ。
ちょっと佐引さん。
くっ。
お前社長の話聞いてた?もう返さなくていいって。
俺のじゃないんで。
くっ。
俺の金じゃないんで。
くっ。
ああ。
《俺金ためて帰ってくっから》《東京で金ためて畑取り戻すから》戻りました。
(朋子)お疲れさま。
着替えて。
はい。
(朝陽)おかえり。
音ちゃん。
ご飯行こうよ。
お疲れさまです。
(朝陽)何かすごいシフト入れられてるね。
・着替え中です。
(朝陽)俺が言えば帰れるよ。
・御曹司だったら人手が足りないので増やしてください。
何でそんなに俺に冷たいの?御曹司嫌い?いや。
御曹司だから好きとか嫌いとかありません。
・
(朝陽)好きな人いるの?います。
・
(朝陽)どんな人?分かりません。
・
(朝陽)何で分かんないの?1年前にちょっと会っただけだからです。
何?それ。
おかしくない?おかしない。
・
(朝陽)だって1年も会ってないんじゃ。
恋って会ってる時間じゃなくて会わない時間に生まれるものなんじゃないんですか?分かりませんけど。
どいてください。
ぬれた髪もいいね。
(木穂子)怒ってる?
(木穂子)勝手なことしたのは…。
木穂ちゃん。
(木穂子)うん。
あの。
悪かったと思ってるけど。
うん?ありがとう。
木穂ちゃんのおかげで助かりました。
俺うっかりしてバカやったけど。
木穂ちゃんのおかげで本当に助かりました。
必ず絶対に返します。
また時間かかるかもしれないけど。
絶対に。
(木穂子)うん。
ありがとう。
ありがとう。
(木穂子)うん。
ごめんね。
(木穂子)うん?仕事中だったでしょ?すいません。
お会計お願いします。
ああ。
これ。
あっ。
私…。
あっ。
ここは俺が払います。
細かくなっちゃうな。
(木穂子)フフッ。
100…。
ごめん。
木穂ちゃん。
すぐ下ろすんで30円貸してください。
(木穂子)うん。
うん。
今度で大丈夫。
(木穂子)お願いします。
ごちそうさま。
ハァー。
えーっと。
違う違う。
こっちじゃない。
何でしたっけ?えーっと。
うわっ。
違う違う。
えー。
はいはい。
何でしたっけ?えーっと。
何だっけ?駄目だ。
どうしよう?落ち着いて。
ハァー。
もう。
どうしよう?どうしよう?分からへん。
・
(戸の開く音)ホンマに遅番やな。
(朋子)船川さん来たんだから帰っていいわよ。
でも終電間に合わないので。
(朋子)雪が谷だっけ?はい。
(朋子)あそこ深夜バスが出てるわよ。
深夜バス?
(朋子)そう。
おーい。
雨平気だったか?・
(口笛)・うん。
ぶるぶるしとるね。
ウフフ。
寒い?寒いか。
早く帰ろうね。
うーん。
(廣井)あっ。
もうすぐおうちだよ。
あっ。
ああ。
やっと着くね。
ああ。
ハァー。
・
(犬の鳴き声)・
(犬の鳴き声)えっ?どした?何でここにおんの?誰か待ってんのか?うん?どした?おいで。
おなかすいてんのか?いい子でね。
ああ。
よしよし。
おーい。
おーい。
おーい。
ハァー。
もうどうしよう?どうしよう?ごめん。
車。
・
(犬の鳴き声)・
(犬の鳴き声)・
(犬の鳴き声)会えた。
会えた。
ごめん。
引っ越し屋さん。
ちょっとこの子持ってくれる?犬平気?ありがとう。
あっ。
ごめん。
おとついからお風呂入ってへんから。
引っ越し屋さん。
できたらでいいんやけど。
名前教えて。
電話番号教えて。
私も東京で頑張ってるから。
犬ちゃんと持ってる?持ってる。
この子の飼い主って?いない。
そっか。
私たちと一緒だね。
うん。
もう着くから。
大丈夫?大丈夫。
(呼び出し音)あっ。
あっ。
もしもし?あっ。
うん。
うん。
んだ。
うん。
もう起ぎっだ?フフッ。
うん。
いや。
何もねえけども。
うん。
うん。
フフッ。
元気だ。
じいちゃんは?元気かよ?うん。
うん。
うん?何?正月?正月。
うーん。
帰れねがった。
うーん。
仕事忙しくて。
うん。
しょうがねえべ。
うーん。
まあ重いけど慣れた。
うん。
うん。
みんないい人だ。
楽しい。
優しい。
うん?あっ。
いや。
俺の話はもういいべ。
じいちゃんは?うん。
どうしてんだ?うん。
うん。
うん。
うん。
うん。
エヘヘ。
あっ。
そりゃいかったな。
うん。
うん。
うん。
へえー。
うん。
うん。
うん。
へえー。
ああ。
見たかったな。
うん。
うん。
見っちかったな。
うん。
うん。
うん。
あした。
6時。
うん。
朝。
うん。
うん。
またあした電話すっから。
フフッ。
ああ。
いや。
また電話すっから。
じいちゃん。
俺まだしばらく帰れねえ。
俺東京で頑張ってっから。
うん。
東京でもうちっと頑張っから。
うん。
待っててくんつえ。
うん。
さすけねえ。
さすけねえ。
(健二)《さすけねえ。
さすけねえべ》
(健二)《心配すんな。
大丈夫っていう意味や》
(練)《さすけねえ》
(練)《さすけねえべ》うん。
うん。
はい。
あの。
ありがとうございました。
(静恵)いつでもおいで。
いつでもおいで。
はい。
あの子が渡しておいてくれって。
あの子の周りには寂しい人が集まってくるの。
その分一番寂しいのもあの子だった。
だけど…。
お疲れさまです。
(スタッフ)お疲れさま。
お疲れさまです。
(朋子)お疲れさま。
よろしく。
はい。
園田さんのお加減っていかがですか?
(朋子)今井吹さんが来てくださってる。
(朋子)あなた。
はい。
(朋子)井吹さんが本当にスタッフをナンパするためにここに来てると思ってたの?いえ。
(朋子)本人は隠したがってるけど彼は認知症のケア専門士を志してる人よ。
(朝陽)星を見るのは好きですか?僕はね星が好きです。
1万年っていう長い年月を経て届く星の光を見てると何だか優しい気持ちになれます。
人の命や思いも長い時を超えてどこかへ届いていくんじゃないかなって思います。
カーテン買っちゃった。
2016/01/25(月) 21:00〜22:09
関西テレビ1
いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう #02[字][デ]【有村架純・高良健吾主演】
【東京編スタート・15分拡大版】「東京に来て一年、あの人とはまだ会えていない」過酷すぎる日々、直面する都会の現実、募る想い。「もう一度会いたい…」
詳細情報
番組内容
音(有村架純)が東京に来てから1年が過ぎた。雪が谷大塚駅から徒歩20分の古いアパートを借りた音は、介護施設『春寿の杜』で働き始める。出勤前と帰宅途中、音は駅前に立って練(高良健吾)を探していたが、あの日以来、一度も会えずにいた。
練は、出勤前にひとり暮らしの静恵(八千草薫)の家に立ち寄るのが日課だった。静恵の家は練や晴太(坂口健太郎)らのたまり場になっており、
番組内容2
練は庭の手入れなどを手伝っていた。そこで練は、デザイナーになる夢をかなえるために上京してきた幼なじみの小夏(森川葵)を晴太に紹介する。
引っ越し作業中、練たちは、荷物の中にあったビンテージのスピーカーを壊してしまう。先輩の佐引(高橋一生)がいい加減な扱いをしたせいだった。だが、柿谷運送社長の嘉美(松田美由紀)は、スピーカーを設置した練にその弁償を命じる。
番組内容3
音は、毎日ヘトヘトになるまで働いていた。早番だった日に、同僚の玲美(永野芽郁)の代役でそのまま遅番として働く日もあった。そんな折、音の前に、『春寿の杜』を経営しているグループ企業の御曹司・朝陽(西島隆弘)が現れる。朝陽は、音に興味を抱き…。
出演者
杉原音: 有村架純
曽田練: 高良健吾
日向木穂子: 高畑充希
井吹朝陽: 西島隆弘
市村小夏: 森川葵
中條晴太: 坂口健太郎
神部正平: 浦井健治
井吹和馬: 福士誠治
加持登: 森岡龍
船川玲美: 永野芽郁
丸山朋子: 桜井ユキ
源大輔: 我善導
西野美織: 林田岬優
白井篤史: 安田顕
林田知恵: 大谷直子
曽田健二: 田中泯
林田雅彦: 柄本明
出演者2
佐引穣次: 高橋一生
柿谷嘉美: 松田美由紀
井吹征二郎: 小日向文世
仙道静恵: 八千草薫
スタッフ
【脚本】
坂元裕二
【プロデュース】
村瀬健
【演出】
並木道子
【音楽】
得田真裕
【主題歌】
手嶌葵「明日への手紙」(ビクターエンタテインメント)
【制作】
フジテレビドラマ制作センター
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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