はぐれ刑事純情派15 2016.01.25


(安浦刑事)ただいまぁ。
…ったく武が乗ってりゃ取れてたんだ。
(片桐由美)おかえりなさい。
…ママっ!?新居拝見。
ついでに安浦さんの晩ごはんも作ろうと思って。
お風呂お入りになるでしょ?さっきつけといたの。
(エリ・ユカ)おかえりなさい。
おかえり…お風呂お入りになる?ハハッ!ママのエプロン姿がまた泣けるのさ!フッフッ…!
(安浦エリ)なによぉ変な笑い方しちゃって。
(安浦ユカ)そうよ!急にデレッとしちゃって。
わっ!これだよ。
ママが作ったきんぴらゴボウ。
(ユカ)それあたし…。
ハハッ!お前のかこれ!これだよ…。
この漬物こそがママが漬けたやつさ!残念でした。
それはあたし。
なんだお前か…。
(由美)でもいい家じゃない。
よかったわね。
家はいいんですけどお父さんのニヤケ方がね…。
あきれちゃいますよ!なに言ってんだよ。
ねえ茶碗蒸し作ろうと思うんだけど。
それ待ってたんだよ。
ママの茶碗蒸しは世界一!ちょっと!椎茸が入ってるから嫌いだって言ってなかった?ママは俺の嫌いなものは一切入れてくれないの!あっそう〜!じゃあ作るわ。
楽しみだね〜!ママの茶碗蒸し!ママ!俺ちょっと風呂入ってくるよ。
はーい。
(川辺課長)勇作。
山手中央署の一員になったからには七福のサバ定食を食べないとな。
俺のおごりだ。
ありがとうございます。
安さんは別!新人刑事の特典。
感謝しろ…。

(男)もっと!はいっ!どうした?もっとグッと持とうよ!ね?ちゃんとやれ。
はいっ!
(男)はいもう1回!いいんだけどな。
もっと締めて。
よし勢いつけていけっ!もうちょっと!
(林勇作)俺…父親に一回も怒られたことないんです。
そうか…お前小ちゃいときに父親亡くしたんだったな。
はい…。
(川辺)よしわかった!今日から俺が親父代わりだ!しっかりしつけてやるぞ。
…はい。
(川辺)父と慕っていい!
(パトカーのサイレン)ご苦労さまです。
殺しか?
(三波主任)そのようだ。
ガイシャの身元は割れたのか?
(里見刑事)室田伸二52歳です。
(高木刑事)財布も手つかずですし物盗りじゃなさそうですね。
(三波)後頭部を殴られてる。
凶器は見つかってないがな。

(田崎婦警)ガイシャは商事会社を経営していた52歳の独身の男性。
犯行は昨夜の11時ごろです。
死因は後頭部を背後から数度強打されたことによる脳挫傷とみて間違いないようです。
(川辺)不審人物の目撃証言は?
(晴子)今のところありません。
怨恨行きずり…両面から捜査するしかないだろう。
そうですな…。
(里見)課長!凶器らしきものを発見しました。
(高木)現場から300メートルほど離れた草むらから発見されました。
(里見)棒の先に血痕が付いてました。
鑑識に見てもらいます。
それと遺体の確認で室田さんの事務所の方が来られてます。
安さん行ってくれ。
わかりました。
(寺田のり子)間違いありません。
…社長の室田です。
(晴子)事務所は室田さんとあなたのお2人だけで…?ええ。
2人だけでした。
(晴子)そうですか。
終わりましたね…。
終わった?えっ?…あいえ。
社長の側にずっといて長かったですから。
もう辞める潮時だったんです。
だから終わったなって…。
あの帰っていいでしょうか?どうぞ。
ご苦労さまでした。
安浦さん。
目撃者が出ました。
昨日の夜の11時過ぎなんですがこれぐらいの長さの棒を持った男が現場の公園から飛び出してくるのを近所の住人が見ていました。
目撃されたのは君塚工務店の現場監督だそうです。
(君塚)現場監督って三上のことかい?
(林)はい。
その三上に警察が何の用があんの?お話を伺えればと思いまして。
だからなんで三上に?
(林)それは…。
ですからお話だけを。
今どちらに?
(君塚)現場に出てるよ。
(林)すみません。
こちらに三上さんって方おられますか?ちょっとお待ちください。
三上さん!・
(三上)はいっ!こちらの方が…。
終わったら奥の方までやっといて!安浦さんあの人…。
えっ?昨夜の午後11時過ぎ萩原町の公園から出てくるあなたを見た人がいるんですが…。
公園行かれましたか?…行った。
あなたが棒のような物を手にしてたと証言がありました。
あの公園で殺人事件が起きました。
棒のような物で背後から後頭部を殴られて被害者は死亡しました。
俺がやったというんですか?この件であなたにいろいろとお訊きしたいことがあるんだ。
ご都合つきしだい署までご同行願えませんか?長くなりますか?長くなるなら一度帰って着替えもしたい。
現場の段取りもありますし。
わかりました。
ご家族には署の方から連絡しましょう。
家族?僕には家族なんかありません。
え?でも…!でも男のお子さんが。
息子?…息子なんていないよ。
(晴子)公園に行ったことは認めると。
ね?あなたが公園から出てくところを見た人がいるんです。
まずあなたにお訊きしたいのは被害者の室田さんとあなたの関係なんですよ。
関係なんてありません。
三上さん…。
やってません!俺本当にやってません。
(川辺)その一点張りか?「俺はやってない」それしか言わないんです。
おい安さん。
あんたはどう思う?
(安浦)さぁ〜?あんたがそれじゃ困るんだよ。
(三波)課長!例の草むらから発見した棒っきれあれほぼ凶器と断定していいですよ。
ああそうか!それと付着した血痕は被害者の室田さんの血液と一致しました。
それと反対側の握りの方からは昨夜採取した三上の指紋が検出されました。
(川辺)そうか…。
よし!これで決まりだ。
あとは犯行の動機と自白だ。
頼むぞ安さん!安さん。
…おいどこ行くんだ?安さん!血痕…ですか?ええそう。
あの棒の先には被害者の血液が付いてたの。
被害者の室田さんとの関係を話してもらえますか?だから…関係ないと言ったはずです。
(里見)そしたらなんで室田さんの血の付いた凶器をあんたが手にしてたんや?…言いたくありません。
(里見)三上っ!!三上さん…。
やってない!僕は本当にやってないんです!
(君塚)どんな男って…不器用っていうか無骨というか…。
でも腕のいい大工ですよ。
酒はほどほど賭け事はしない。
第一嘘をつかない。
いい男ですよ。
だからみんな奴の言うことはよく聞く。
私も現場監督として信頼してますよ。
私一度三上さんに会ってるんですよ。
公園で小学校ぐらいの男の子と一緒にいたところを。
男の子?ええ。
私もてっきり三上さんのお子さんだと思ったんですが。
奴に子どもはいないよ。
別れた女房との間には子どもができなかった。
そのカミさんってのがキツイ女でねぇ。
奴は子どもを欲しがった。
でもカミさんはいらないと言った。
溝が深まって…もう別れて十年になるかなぁ?そうか!あの子のこと言ってんのか!えっ?3か月ほど前のことだったよ。
現場でうちの若い者が材木運んでて男の子が通りかかるのに気づかずその材木が男の子の頭に当たったんだよ。
〔大丈夫ですかね?〕
(三上)〔俺が病院連れてく!〕
(君塚)三上が病院に連れてったんだよ。
(君塚)ケガは軽かった。
何針か頭を縫ったけどね。
(遠山正美)〔真也!どうしたの!?〕
(遠山真也)〔大丈夫だよ。
たいしたことないって先生が〕〔でも…寝てないと〕〔社長!〕〔社長でございます。
まことに申し訳ございません!〕〔申し訳ございません!〕
(君塚)それからだ。
三上は毎日その子を見舞って…。
母親もその熱意に許してくれた。
奴は本当にその真也って子が気に入ったみたいだった。
妙な噂をする奴もいたけどね。
…どんな噂なんですか?その子の母親に一目惚れじゃないかってさ。
でもさたとえそうだったとしてもいいじゃないか。
三上は独り者だ。
相手の方だって亭主と別れたって聞いてるし。
その女性の名前わかりませんかね?いや名前はわかんないけれども…。
あんた梅野町の一番街って知ってるかい?梅野町の一番街。
そこの総菜屋で働いてる元気者だって話だったよ。
お総菜屋さんで…。
こちらの商店街のお総菜屋さんで働いてたって聞いて来たんです。
ああ!それなら正美ちゃんのことかな?正美さん…?遠山正美。
暴力亭主と別れて小学生の真也ちゃんと2人暮らし。
アハハ…!うちの看板だったのにさ!今はこちらにはもういらっしゃらないんですか?ええ。
正美ちゃんにはね自分の弁当屋を持つって夢があったの。
それでコツコツ貯金してた。
でも店を持つにはまだ足りない。
で私が紹介したの。
室田っていう金貸し。
で夢が現実になった。
そういうことよ。
つかぬことを伺いますがその正美さんですが知り合いに三上っていう男性いませんでしたかね?三上…?ええ。
ああ!あの無骨男!えっ?ここ2か月ばかりしょっちゅう夕飯のおかず買いに来ていた。
(総菜屋の女)真也ちゃんもなついてさ。
アハハハハッ…!だってさぁ店先にボソーッと突っ立ってさ!
(真也)〔お母さん!お客さん!〕〔あいらっしゃいませ!今日は何にしましょうか?〕〔えっと…アジ天を2つください〕〔はい!アジ天2つですね〕
(正美)〔ありがとうございます〕〔はい!〕
(正美)〔ありがとうございました〕
(総菜屋の女)きっと惚れてたんだねぇ。
あ!正美ちゃんによ!当の正美ちゃんは全然気づいていない!困ったもんだわね!
(笑い声)ああ正美ちゃんのお弁当屋さんねそこおもちゃ屋さんあるでしょ。
その先の隣です。
そうですか。
どうも。
お仕事中すみませんな。
私山手中央署の安浦と申します。
室田伸二さんが亡くなられた事件あなたご存知ですよね?…はい。
この事件の容疑者の一人として君塚工務店にお勤めの三上さんに警察に来ていただいていろいろ話を伺っております。
三上さんと亡くなった室田さんの関係がもうひとつわからない。
この事件の捜査の中であなたの名前が浮かんできましてね。
ぜひともあなたにお話を伺いたいと思いまして。
それから…間違ったら失礼だがあの公園で現場検証してるとき私あなたを見たような気がするんだが…。
あそこにいらっしゃいましたよね?ぜひお話を伺いたいと思うんですが。

(真也)お母さん!おかえり。
刑事さん…帰ってくれませんか?話すことありません。
ありませんから!その遠山正美という女性がかかわっていると言うんだな?はあ…。
被害者の室田伸二は遠山正美に入れあげてた。
で一方三上も遠山正美を好きだった。
なるほど。
三角関係のもつれですか?よーしこれで決まりだ。
ようやく三上の犯行の動機がわかった。
…違うか安さん?どうも引っかかるんですよね。
なぜ三上はあとで捜せばすぐ見つかるような近くの草むらに凶器を捨てたんです?そして指紋は付いたまま。
なんでそんなことしたんですかね?それは…捜査の矛先を自分に向けさせるため。
(川辺)三上が誰かをかばうためにやったってことか?え安さん?さぁ〜?「さあ」って…あなた最近「さあ」が多いんですよ!
(高木)安浦さん。
遠山正美という人が面会に来てますが。
刑事さん…。
私が…私が室田さんを殺しました。
夢だったんです。
自分の店を持つことが。
コツコツお金を貯めて…やっと頭金ができて。
総菜屋のおかみさんの紹介であの人の事務所に行きました。
(晴子)室田さんと会ったのはそれが初めてだったんですね?ええ。
初めはとてもいい人に見えました。
親切に相談に乗ってくれて。
…何度か会って商店街の一等地に売りに出てる店を見つけてくれて…。
(室田)〔どうですか?いいでしょう?〕〔広くていいんですけど…私にはとても手が出る金額じゃ…〕
(室田)〔よければ私が援助しますよ〕〔私はねぇ…あんたの面倒を見たいんだ〕〔どういうことですか?〕
(室田)〔資金は援助しますよ〕〔だから…ねえ?〕
(正美)結婚の申し出…私はそう受け取りました。
(晴子)でどうしたんですか?迷いました。
でも息子の勉強で…。
勉強?息子が工事現場でケガをして入院したとき…勉強してる真也を見て…。

(正美)そこには働くお父さんの絵があって…四角の中にひらがなを入れなさいっていう問題でした。
正解は誰が考えても「おとうさん」。
でも真也の答えは…。
(晴子)「さとしさん」…。
真也が物心ついたときには父親はいませんでした。
あの子は父親の存在を知らずに育ったんです。
何度も書き直してやっと出した答えが「さとしさん」…。
(正美)たぶん…「さとしさん」なんて存在しないんです。
あの子の架空の想像上の人だと思います。
あの子が思い描いてる理想の父親がそうなのかも…。
そう思うとかわいそうで…。
女手ひとつで肩ひじ張って生きてきたけど…やっぱりあの子には父親が必要なのかもしれない。
そう思いました…。
あの人の申し出を受けようか…そう思いました。
それで?
(正美)でも…結局断りました。
(晴子)どうして?あの人を愛せない。
そう思ったからです。
愛がないのに結婚なんかできない。
そう思って…。
〔なに?今さらなに言ってる?〕〔俺があんたにいくら投資したと思ってるんだ!〕〔あの…でも私…〕〔誰のおかげでここまでこれたと思ってんだ!〕〔私…結婚はできないんです〕
(室田)〔結婚って…?〕〔結婚なんて誰が言った?ヘッヘッヘッヘ…!〕〔資金援助はストップだ。
出した金もすべて引き上げる〕〔店はにっちもさっちもいかなくなる〕〔それでいいんだな!〕
(正美)バカでした…。
あの人の本心がそのとき初めてわかったんです。
夢が…壊れる…。
そう思ってもう一度あの人の事務所を訪ねました。
(のり子)〔いつまでこんなことやってるの?〕
(室田)〔お前誰に向かって口きいてるんだ!〕〔いい加減にしたらっ!?〕
(室田)〔うるせえ〕〔あの…〕
(室田)〔なんだっ?〕〔もう一度話を…。
室田さんっ!〕
(正美)〔室田さん!室田さんっ!!〕〔返します!援助していただいたお金は必ず返しますから店をオープンさせてください!〕〔俺はな女に袖にされて黙ってる男じゃない〕〔俺が言いふらしてやるよ。
とんでもない女だってな!〕〔男とみりゃあ見境ない女。
色じかけで男にすり寄る女〕〔誰も金なんか貸さないよ。
フンッ…あんたおしまいだ〕〔貯めた頭金もフイになる。
ハハハハッ…!〕〔すべてを無くすんだよ!〕〔思い直して俺とつき合うか?正美ちゃん…ンッ?〕〔バーカ冗談だよ!行けよ〕〔室田さんっ!〕〔俺はしょんべんするんだよ。
向こう行けっ!〕
(正美)この男は本当に言いかねない。
そうしたらすべてを無くす…。
その言葉に私我を忘れて…!私が…殺しました。
翌朝になって怖くなって公園に行って刑事さんたちを見ました。
息子を…真也のことを思うと自首できませんでした。
田舎の母に真也を頼む段取りを終えて…やっと…自首する気になったんです。
(晴子)そうでしたか…。
三上さんは関係ありません。
なぜ私が捨てた棒を手にしたのかもわかりません。
三上さんとあなたは…?あの人…無口な人であまり話さないんです。
一度だけ…室田さんの話をしただけです。
結婚の話に…少し驚いた顔してました。
(正美)それだけでした…。

(川辺)「さとしさん」…ね。
(林)でも俺…あの人の気持ちわかります。
真也って子どもの気持ちも…。
(川辺)勇作…。
俺…物心ついたときから父親というもの知りませんから。
だから…わかるんです。
でもまあ事件は無事解決したんだ。
なあ安さん?さあ…?「さあ」って…またなにか言い出すのか?どうも釈然とせんのですよ。
だからなにが?あの人は室田さんを背後から頭を1回殴ったと言ってる…。
しかし検死の結果は後頭部を何度も殴られたのが死因とある。
(晴子)そうなんですよねぇ…。
(三波)それとガイシャは背後から左側頭部を強打されてる。
それがとどめの一撃になってる。
…ということは犯人は左利きちゅうことですか?そういうこと。
安さん。
遠山正美は左利きかい?えっ…?彼女が…?室田さんを背後から殴ったと供述してるんだ。
またなんで…あなたは公園へ行ったんですか?俺は…室田という男との結婚について彼女に言っておきたいことがあった。
彼女のアパートまで行くと真也がお母さんは室田の事務所に行ったって言ったので…。
それであんた室田さんの事務所へ行ったんだね?はい…。
奴の事務所の近くの公園まで行くと…顔色を変えて逃げ去っていく彼女を見たんです。
(三上)何かがあった…そう思って公園の中に入っていったら…。
(室田のうめき声)
(三上)何があったかわからないがあの人が関係してると思った。
とっさに血の付いた棒っきれを持って逃げました。
そうするしかないと思ったんです。
それであんたはその棒っきれを近くの草むらに捨てたんだね?はい…。
刑事さん…。
本当に彼女が室田を殺したんですか?いやそれはまだわからない。
しかし遠山さんじゃないという可能性も残ってる。
真犯人を捜してください。
それと…彼女に伝えてください。
真也を田舎に帰さないでほしいって。
…俺が面倒みるからって。
三上さん。
あんたそれ本気で言ってるのかね?はい…。
それと弁当屋のことも…。
夢を捨てるなって…!三上さん…あんたねえ真也くんに名前きかれたことあるんじゃないかな?はっ…?名前だよ名前。
な…名前…?あ…真也は大きくなったらトラックの運転手になりたいと言っていた。
それで…僕の免許証見せてくれってそう言われたことがあります。
(真也)〔これなんて読むの?〕
(三上)〔さとし〕〔ふ〜ん…“さとし”かぁ〕あそうか…。
あの…僕の名前がなにか?いやいやなんでもない。
真也を!?ええ。
面倒みるって三上さんそう言ってたそうですよ。
でも…。
それからですね弁当屋ですが商店街のちょっと外れになる古い店ですが必ずオープンさせるからって。
どうやって?それになんで…なんであの人がそこまで?わかりません?あ…あの人…!
(真也)はい!
(三上)そこ置いといてくれ!こんちは!ああ刑事さん!ここの店権利買い取ったそうですね。
はい。
売り主が安く譲ってくれたもんですから。
しかし明日オープンでしょ?こりゃ間に合うのかね?間に合わせます。
僕にできるのはそれだけですから。
おい逆上がりできるようになったか?まだか…。
(林)あぁ〜おしいなあ。
もう1回やろう。

(横溝署長)遠山正美の自白で解決とはいかない。
とどめを刺した人間はほかにいる…そう安さんは思うんだな?はい。
ガイシャの室田さんですが方々でいろんな人に恨まれてた節があるんです。
(横溝)そうか。
だが安さんにはホシの目星はついてるようだな。
えっ本当なの?一人…気になる人間がいて今裏を取ってるんですがね。
ああそう!じゃあそいつを追い込め!わかった。
頼むぞ。
あの…署長。
(署長)なんだ?遠山正美さんなんですが今まで女手ひとつで懸命に生きてきました。
なに…?なに?で今彼女の夢がですねかないかけてるんですよ。
だからなに言ってるの?あなたは黙ってなさいよ。
ひとつ…お願いがあるんですが。
店の方はなんとか格好ついたんですが肝心の料理と…弁当の仕込みの方が…。
それを俺にやれというのか?署長に向かってなにを…!やろう!そういうことなら一肌脱ごうじゃないか。
俺にまかせとけ。
ありがとうございます。

(安浦)ありがとうございます!何にいたしましょう?はい。
ショウガ焼き弁当一丁お願いします!どうもありがとうございます!
(川辺)おい安さん!これは川辺さんいらっしゃい。
何にいたしましょう?ショウガ焼き弁当刑事課全員分。
えぇ〜!ショウガ焼き弁当刑事課全員!
(川辺)署長聞こえました?
(横溝)ああ聞こえてるよ!安さんちょっと…。
なんですか?安さんのにらんでたとおり寺田のり子とガイシャの室田とは内縁関係だったらしい。
でマンションを引き払って青森へ帰るそうだ。
頼むよ…。
わかりました。
(チャイムの音)
(チャイムの音)刑事さん…。
青森へ帰られるそうですね?ええ…もう東京にいてもしかたないですから。
失礼ですが室田さんとあなたの関係を調べさせてもらいました。
社長とただの事務員という関係ではなかったようですな。
室田さんは陰で支えてくれるあなたがいながら方々でいろんな女性と関係を持った。
…間違いありませんな?ええ…。
そういう人でした。
実は今度の事件なんですがね…犯人は左利きなんですよ。
事件に関係のある人間の中で左利きなのはあなただけなんだ。
あのとき霊安室で…あなた左手で線香に火をつけましたね。
話していただけませんか…。
やっぱりすごいですねぇ警察って…。
何度も懲りずに女あさりをやめないあの人…。
いい加減に目を覚ましてって何度も言ったんです!なのにまた子どもを抱えて必死に生きてるあんな人をだまして…。
悲しくて…切なくて…。
(うめき声)
(のり子)ですから…あの夜…。
〔あんた…!〕
(室田)〔お前か…〕〔あの女俺を殺そうとしやがった…〕〔自業自得じゃない〕
(室田)〔なに…?〕〔いい加減にしてって言ってるじゃないの!〕〔お前になにがわかるっ!〕〔あたしが…あたしがいるじゃないの!〕〔お前が?…ハッ!なにか勘違いしてねえか?〕〔俺はお前を女として見たことなんか一度もない!〕〔便利だっただけだ〕〔本気…?本気で言ってるの?〕〔本気だよっ!お前には飽きたんだよっ!〕〔顔も見たくない!クビだっ!〕〔行けよ!…行けっ!〕
(のり子)その冷たい言葉に…私の中で…なにかがプツッと切れたんです。
これが…この人の本音だって。
私が…殺しました…。
三上さん…。
山手中央署の署長さんに手伝ってもらってオープンできました。
いや…私…なんて言ったらいいか…!お役に立ててよかった。
(真也)お母さん!ごめんね…。
僕ね逆上がりできたんだよ!
(正美)そう!
(林)おう!
(三上)そうかやったな!私…三上さんにもなんて言ったらいいか…。
いや…何も言わなくていいです。
三上さんの名前きいてなかった。
(真也)さとし!三上悟だよ!さとし…?あ…りっしんべんに吾で「悟」です。

(なみ)あの署長さんがですか?ああ!フライパンのひっくり返し方と包丁さばきただ者じゃないぞ。
(岡田)そんなにお上手ですか?うまいのなんのって!考えたんだけどね家じゃ奥さんなんにもしない人だろうね。
(笑い声)でもよかったわね。
無事お弁当屋さんオープンできて。
そうなんだよ。
大変なのよ。
お店一軒オープンさせるのって。
そうだろうなあ。
ママもさこのお店オープンするときはひと苦労だったろうな。
もう大変だった…。
「さとしさん」…いたのねぇ。
そうなんだよ…。
そういう人がいるって…頑張れるのよね。
うん…。

おしゃべりあるき目です
今日はたくさんの犬が登場します!
それもかわいく賢い犬ばかり!
2016/01/25(月) 09:55〜10:53
ABCテレビ1
はぐれ刑事純情派15[再][字]

「殺人現場から消えた女!安浦刑事、弁当屋になる!?」

詳細情報
◇出演者
藤田まこと、眞野あずさ、梅宮辰夫 ほか

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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