うわ〜!すごい。
尾上に素敵な町屋での暮らしが待っています。
去年の夏長崎県西海市に向かったあのおなじみの師弟コンビ「廃材のスタイリスト」金井良一とユージさん
2人が挑むのは番組初の動物園リフォーム
東京ドームおよそ6個分の広大な敷地に200種以上の動物を飼育する
おりの中の動物を見るだけでなく園内に放し飼いにされた動物たちとじかに触れ合える生態展示が人気の動物園
チーム金井も早速サルたちの大歓迎を受けました
ちょっとちょっと待って…まだ取ってないんだから
バイオパークの副園長・伊藤さんから急遽依頼されたのは4歳のオスのキリン・ニックが1ヵ月後にお嫁さんを迎えるキリン広場のリフォーム
花嫁はおととし山口県の徳山動物園で生まれたニックと同じアミメキリンのメス・ミズキ
子どもが産めるようになるのは3〜4年先のことですが早めに嫁入りしなければならないキリンならではの事情がありました
でも小さいから簡単というわけではありません
神経質なキリンを箱に入れての輸送は細心の注意が必要
最後は体重400kgのキリンが入った箱を大型クレーンで20mもつり上げてキリン広場まで運ばなければならないのです
その日までに済まさなければならないのがキリン広場のリフォーム
そこで問題になるのがニックと花嫁・ミズキの体格差
背の高さが1mも違うのでニックが食べるエサ台ではミズキには高すぎて頭が届きません
また今の水飲み場では前足を広げてかがまなければ水も飲めません
天井高が6mもあるキリン小屋ももう築34年
繰り返し修繕してはいるものの壁の傷みがひどく見た目もよくありません
今は広いキリン広場を柵で仕切り敷地の半分をシマウマとダチョウが間借りしているのですが…
ここにまだ想像がつかないかもしれませんけど
キリン広場と通路を挟んですぐ目の前にある雑木林の斜面
そこにちょうど都合よく少し平らな土地があったため一部造成して新しい飼育場所を設けキリン広場からシマウマとダチョウを移すことにしました
キリンの嫁入りまで1ヵ月
急いで工事に取りかかります
余分な費用をかけられないので業者に頼まず園の職員だけで作業
枯れ枝の山を一掃すると…
今度は重機で斜面を削り始めました
かたい岩盤を崩しわざわざ斜面を急にして壁のようにしています
(スタッフ)何が登っていくんですか?ダチョウ
(スタッフ)ダチョウが登っていくんですか?へぇ〜
時速90kmの猛スピードで走るダチョウ
その勢いで斜面を乗り越え施設の外へ飛び出してしまわないよう逃げ出し防止対策を講じる必要がありました
そのため緩やかな斜面を削ってダチョウが乗り越えられない壁を作ったのです
岩盤に覆われたすぐに水たまりができる地盤
動物たちが泥水を飲まないよう2tトラック30台分の土と砕石を入れて水はけの悪さも改善
金井も早めに現場に入って一緒に作業をお手伝い
削った斜面の反対側は安く仕入れた檜の間伐材で柵を作って囲います
こうしてキリン広場の向かいの雑木林の中少しだけ平らだった場所に作られたシマウマとダチョウの新しい広場
1日でも早くキリン広場のリフォームが始められるよう職員さんと金井が力を合わせ5日で完成させました
キリンの花嫁が来るまであと25日
できあがったはずの広場でまた作業が
ベニヤ板を柵に立てかけ何枚も並べて固定
これから引っ越しをするシマウマとダチョウたちがいるキリン広場の前から道1本隔てた先にできた新しい広場の入り口へと両側を目隠しするように全部で40枚もの板を並べて隙間なく覆い尽くしました
さらにベニヤ板が張れない道路上には2tトラックを横付けして道を塞ぎます
とそこへ…
お疲れさまですあ〜どうもどうもすいませんお待たせしましたあれ?なんか変わってますね
(金井)来る前にやっちゃいましたここまで進んじゃいましたかすごいっすね
(伊藤さん)シマウマとダチョウをここに移動するのに歩かしてくるんでその誘導路というかバリケードというかなるほど
1列に並んだ職員さんたちがブルーシートを広げバリケードに沿って追い込む作戦
たった30mの距離でも動物たちを移動させるのはかなり神経を使う作業
坂道の下には2tトラック上には軽トラック3台
これで完全に道路も封鎖
小さな隙間も目に入らないよう車の前にもブルーシートを張って目隠しを徹底
開園前職員12人がシマウマとダチョウがいる柵の中に整列
もし動物たちが暴れだすようなことがあれば大ケガしかねない気の抜けない作業です
張り詰めた空気の中いよいよ1頭のシマウマと3羽のダチョウの引っ越しがスタート
ブルーシートが大きな壁に見えるよう静かにゆっくりと距離を詰めていきます
しかしそれを見たシマウマが過敏に反応
あぁ〜
ゲートが開いてもなかなか外へ出ようとしない動物たち
・おっおっおっおっ…・
ようやく意を決して飛び出したシマウマ
それを見て安心したダチョウたちもあとに続き…そのままバリケードに沿って新しい広場の入り口へ
広場へ入る寸前警戒して戻ろうとするシマウマ
飼育課長が落ち着かせようと前へ出ます
そして…
・あっ入りますかね・・
(ユージ)入る入る・
動物たちが戻ってきたら大変
職員が二手に分かれ一方がブルーシートで行く手を塞いでいる間にもう一方が大急ぎで広場のゲートを閉じます
作業中動物たちがおとなしくしてくれている保証はありません
開始から10分引っ越しは無事終了しました
緊張から解き放たれた様子のシマウマとダチョウたち
それは職員さんたちも同じでした
若い飼育員さんの中にはこうした引っ越しを初めて体験した人も
はいそうですね
(スタッフ)あぁよかったです
これでやっと花嫁を迎えるキリンの広場をリフォームする準備が整いました
リフォーム初日はニックに大きなストレスがかからないよう終日小屋の中で過ごさせます
残すはあと24日
いよいよチーム金井が本格始動
まず最初に向かったのは動物園の敷地の奥
そこに何かが大量に積み上げられていました
(ユージ)はいOK・すごい数じゃないですか?・
(金井)350あるうわぁ重てぇな1個1個
山の土を詰め込んだ20kgもの重さの土嚢が350袋
それをすべてトラックに積んでリフォームを始めるキリン広場へ運びました
ニックが小屋に入っている間に大きな音でストレスをかけそうな作業を済ませたい金井
まずは長さ2mの鉄パイプを4本用意し広場の中央に四角く並べて置きました
そして金井が手にしたのはハンマードリル
(金井)それからハンマーあぁ金井さんドリルですか?うんうわっ!・石がもう…・
(ユージ)石ですよもうこれ…人の手じゃ無理ですね
長崎バイオパークは岩盤で覆われた山を切り開いて造られた動物園
そのためどこを掘ってもすぐに岩が出てくるのです
地面を掘るにもドリルが必要
50cmほど掘ったところで…
穴1つに1本ずつ鉄パイプ4本をまっすぐ立てて打ち込みます
こうして2m間隔で四角く立てた鉄パイプの周りに今度は砕石をまいていきます
4本の鉄パイプを囲むようにして円形に
キリン広場にできた直径6mの砕石のサークル
一体これは?
(所)武井さん・森さんこんばんは
(武井・森)こんばんは続きですよこないだのあれで終わっちゃったらねキリンはどうなったんだって…寝れないよそうでしょう?キリンを1頭連れてくるのに大変だよねシマウマとか移動も壁とか作って隙間が空いてたらほんとにそこからヒョイッて行っちゃいそうなぐらい警戒してましたね突進しちゃうんじゃない?これをここへ移動しました
(森)おぉ〜あっいたいたでも迎える準備全部できて相性が合わなかったらどうなんだろう?返送されるんすかね?相性合わなかったらいやちょっと頑張ろうよ時間かかってもねっ
(江口)いよいよ長崎バイオパークの人気者アミメキリンのオス・ニックが花嫁・ミズキを迎える準備が始まりました今回匠に託されたリフォームの予算は60万円匠は最初にキリンの飼育エリアの真ん中に長さ1m50cmの鉄パイプを4本立てその周りに直径6mの広さで砕石を敷き詰めました一体これから何が始まるんでしょうか皆さんで推理してみてください60万って…あれ何すか?大好きなエサの枝をその単管に挿して高い所で食べれるようにネッキングってやるじゃないですかキリン首どうしでバチンバチンってあれのなんかトレーニング場所じゃないっすけどストレスたまった時あの単管にバチンバチン当ててみたいな…ボクサーが使うぶら下がってるようなキリン用のやつ…
ニックと嫁いでくるミズキが過ごしやすいようキリン広場のリフォームが始まった
リフォーム完成までに残された時間はあと24日
工事の合間現場で余った板に何やら書き始めたユージさん
文字の横にはこんなかわいい挿絵も
ニックに会いに来るお客さんに今日は展示がないことを伝えるニックの似顔絵入りの立て看板でした
神経質なキリンを刺激しないよう作業初日はニックには小屋の中にいてもらいまず広場の真ん中に直径6mの大きさで円く砕石をまくと…
(金井)じゃあ…塩ビですか塩ビ
次に用意したのは長さ1m直径10cmの塩ビ管
金井の指示どおり砕石をまいた円の端に4本等間隔に置いていきます
(金井)で次土嚢
(ユージ)土嚢ですか?
続いては20kg分の土を詰めた350袋もの土嚢
これを…
(金井)押しつけるように
(ユージ)はい
地面に置いた塩ビ管の上にも載せ1mほどの高さに積み上げます
できたのは直径6mの円い大きな土嚢の壁
すると今度は…
じゃあすみませんお願いしますユージくんはいはい
スコップを手にした金井が職員さんとユージさんを連れて向かったのは動物園のバックヤード
(ユージ)あぁ〜なるほど
高さ9mの常緑樹を広場に移植するという匠
根を傷つけないようにスコップで掘り出すと…
クレーンでつり上げトラックの荷台に
その重量はおよそ600kg
根まで含めれば10m
枝葉も茂り2tトラックの荷台からはみ出る大きさです
閉園を待ってこの大きな木をキリン広場へ
匠の提案に驚きながらも職員さんたちも力を合わせ無事現場まで運んできました
(ユージ)えぇ!?
ここに木を植えるというのですが鉄パイプが4本立っているだけで地面に穴を掘っているわけでもありません
こんな場所に大きな木をまっすぐに立たせるのは至難の業
四方からロープを掛けて引っ張り倒れないようしっかり支えると…
また新たな鉄パイプを手にした金井
岩盤に打ち込んだ4本の鉄パイプと組んで木の根を固定しようというのです
高さ10mの木を広場に移植したいと考えた匠
土嚢を積み上げて作った直径6mのこの円形の壁は…
(スタッフ)金井さんこれは?プランター?
(金井)それからあともう1つ大きくしたっつうのはニックが届かない範囲っつったらこの大きさになるんです
(スタッフ)首が長いニックでも届かない?
(金井)届かない
(金井)やっぱしニックがですからちょうどニックの首が届かない大きさ…
(スタッフ)あぁ〜今半径3mありますけども…
(ユージ)なるほどね
(金井)成長すればもっと葉張りも大きくなる植木なんで日陰がこの近くでずーっとできますから
(ユージ)最高じゃないっすかいや〜
地盤がかたい岩盤で地面を掘り起こせない
ならばその上に巨大なプランターを作って木を植えようと考えた匠
周囲に組んだ鉄パイプごと根を土に埋め上から大きな岩を載せてさらに重みをかけしっかりと固定
金井さんはい
とても神経質なキリン
小屋に閉じ込めたままにしておいてもストレスがたまるので大きな音の出る工事が終わったところで1日ぶりに外へ出します
今回ニックが出るのはいつもとは違う今までシマウマとダチョウがいた柵の隣側
その前につまずいてケガをするおそれがある石などを全部きれいに取り除きます
工事中開けていた仕切りの柵も閉じました
あっちのエリア入ったことないんですよねだからそこで
キリン広場のリフォーム工事が始まり初めて昼間外に出ず小屋の中で過ごしたニック
次の日丸一日ぶりに外へ出してもらえることに
扉が開いたとたん勢いよく飛び出してきましたがそこはいつもとは違う柵の隣側
(スタッフ)キョロキョロしてますね金井さん
(金井)ええ
ニックが落ち着いているのを確認しまた広場の中へ戻る匠
隣のニックに気を配りながら作業再開
土嚢で作った巨大プランターを仕上げます
鉄筋を打ち込んで土嚢が崩れないようにベースを固めモルタルの下地となるラス網を掛けて針金で固定
できるだけ大きな音を立てないようにと気をつけながらラス網を掛けた土嚢にモルタルを塗り付け巨大な円形プランターの外枠を作ります
とその時でした
(柵を蹴る音)
(金井)おっあっあっ…
突然前足で柵を蹴りまるで遠ぼえでもするように空に向かって首を突き立てるニック
ニックの突然の変化に現場に緊張が走ります
ちょっと今までと…ああいう表情はあんまり私も見てないんで上を仰いでるような感じで…
副園長の伊藤さんとキリン担当の飼育員・末竹さんも初めて見た異常な行動
ここで伊藤さんから匠にお願いしたいことがあると緊急の申し入れが
(スタッフ)金井さんちょっと…はい金井さんすいませんあの…あぁそうですかすいませんいいえとんでもないです
ニックに何かあっては大変
花嫁が来る日が迫る中作業を一時中断
広場に置いていた材料や道具をいったんすべて外に運び出します
ニックが食べたりケガしたりするおそれもあるので細かい金具などが落ちていないか念入りに確認
プランターのモルタルが乾くのを待ち翌日工事を中断したいつものキリン広場のほうにニックを出して様子を見ることになりました
これでニックは落ち着くでしょうか…
慣れ親しんだいつもの広場に元気よく出ていきました
見慣れた景色の中でたった1つ変わっているのは隣からも柵越しに気になっていたあの大きなプランター
しばらくしてからそっとプランターに近づくニック
鼻で軽く触れました
ニックがいつもの落ち着きを取り戻し現場の人間もみんなまずは一安心
やむなく数日工事を中断することに
とそこへ
・金井さーん!金井さん!・
(金井)ハハハハッちょっと…
(金井)いやぁしばらくしばらく
(木本)あっどうもすいませんお邪魔しますTKOの木本と申します伊藤と申しますどうもお話し中にすいません金井さん!
そうTKO木本さんといえばチーム金井のレンガ担当
日本でそしてドイツの庭でレンガを積み上げてきました
実は木本さん大の動物好き
東京だと多摩動物園に
(スタッフ)1人で行くんですか?1人で行くんですよ
(スタッフ)そのぐらい動物好きだったんですか?そうなんですよ僕ねテレビ見ててちょっと今僕…えっ?ちょっと中断しないとニックの作業できないんですか?うん
何とも間の悪い木本さん
やる気満々で持ってきた自前の作業着も今回は出番なし
呆然とニックを見つめます
アハハハッそうですか…
せっかくなのでほかに何か手伝えることはないかと園内を歩いていると…
(木本)見てくださいあんなふうにあんなふうに
(金井)わっ来たうわ〜手で…
(木本)君にもあげようこっちおいでうわっミーアキャットに初めてエサあげましたうれしい〜
長崎バイオパークならではの動物たちとの触れ合い
動物好きの木本さんにはたまりません
あ〜ごめん
そして金井に連れてこられたのは…
はい
金井が木本さんと一緒に修繕しようと提案したのはこのクロキツネザルの小屋
中でサルたちが飛んだり跳ねたり自由に過ごしているのですが…
外から見ると大変なことに
なんと小屋が大きく傾きいつ倒れてもおかしくない危険な状態でした
(伊藤さん)だんだん傾いてきちゃってですね…
(木本)じゃあいいですか?
(伊藤さん)よろしくお願いしますレンガですか?でもお任せします
突然異常な行動を始めたニックの様子を見るためキリン広場の工事を急遽中断
そんなこととは露知らず手伝いにやって来た木本さん
せっかくなのでクロキツネザルの小屋を修理することに
担当飼育員の大山さんも参加します
早速クロキツネザルの小屋がある島へ
橋がないので池に入って島に渡ります
丸太小屋風に組まれ造りはしっかりしているのですが傾きがひどくて今にも倒れそう
興味津々で寄ってくるキツネザルと一緒に小屋の状態を確認します
(木本)これ傾いてるなぁ
調べてみると傾き以外にも問題が
日ざしが強いとサルたちが日陰を求めて小屋の下に潜りお客さんから見えないうえもし小屋が倒れたら下敷きになる危険も
はい
今回も材料は園内で調達
バックヤードで金井が目をつけたのは…
そうこれはキリン広場のリフォーム前にシマウマとダチョウを引っ越しさせる時誘導用のバリケードとして使ったベニヤ板
(金井)これをちょっと…ベニヤ板なんでコンパネと違って重くはないんですけど
用が済んでストックされていたベニヤ板を2枚分けてもらって現場へ
しかし傾いた小屋の修理にこれが何の役に?
木本さんも手伝いメジャーをコンパス代わりに使ってベニヤ板に円を描きます
その線に沿って板を円くカット
切り抜く円は1つではありません
持ってきた2枚のベニヤ板から大きさを変えて次々と円く切り抜きました
キリン広場の工事を中断している間に傾いたキツネザルの小屋を修理する金井と木本さん
キツネザルが日陰を求めて床下に入るとお客さんから見えないうえもし小屋が倒れたら下敷きになる危険も
じゃあ木本さんこれはいここにサルが入っちゃうんで高いとこ切っちゃって落として
(木本)あ〜なるほどなるほど
というわけで手引きで…
なるべく早く作業を終えようと懸命にのこぎりを引く木本さん
床を低く平らにするため柱の根元を切り落とします
(木本)せーの…
(金井)はいOKあっいいじゃないですかね
(大山さん)はいもうだいぶまっすぐなってます
小屋の傾きを直し終えると突然園内に落ちている枯れ枝を拾い集め始めた金井
どうやら何かアレンジを加えるようです
3mくらいの長さの枯れ枝を20本ほど集めました
(スタッフ)あっこれも使うんすね?そうです
島に生えた枯れ木に渡して枝どうしを組んでいきます
(金井)あっちょうどいい
(木本)ちょうどいい
(スタッフ)遊びスペースも広げる…
(金井)そうですねここにこうこういう形であれば…
作っていたのはサルたちの遊び場
長い枯れ枝を幾何学的に組めばキツネザルのジャングルジムが完成
すると早速…
(木本)やった〜
匠の狙いは大当たり
そしてここでようやくあの円く切り抜いたベニヤ板の出番
円い板の片側には一面を覆うように枯れ枝が打ちつけてありました
これねこうやってするんです
枯れ枝を打ちつけたほうを上にしてジャングルジムにかぶせるようにして固定します
(スタッフ)これ何するんですか?大山さんこれって十分
夏場の日ざしが強い日は日陰を求めて小屋の下に潜ってしまいお客さんから姿が見えなくなっていたキツネザルたち
それは雨の日も同様でした
そこで考えたのがこの日よけと雨よけを兼ねた庇
(木本)すごいすごいすごい雨宿ってる!
(木本)さすが賢いな〜
(スタッフ)いなくなると狙いますよね
(金井)ねぇ
(木本)すごいや
大きく傾き強い風でも吹けば倒れてしまいそうだった危険なキツネザルの小屋
その柱の根元を切って傾きを直しもう下にサルが入れないよう床下の隙間も石や枯れ枝で塞ぎました
その代わりになるのが小屋を囲む枯れ枝のジャングルジム
日よけにも雨よけにもなる円い庇を4ヵ所に付けたおかげで日ざしが強い日も雨の日もちゃんとお客さんからサルたちが見えるようになりました
屋根の上まで遊び場になりキツネザルたちも気に入ってくれた様子
キリン小屋のリフォームは中断していましたが木本さんも長崎まで来たかいがありました
ちょっとじゃあまた分かりましたありがとうございました
シルバーウイークの期間中大勢のお客さんでにぎわった長崎バイオパーク
園内はちょうど動物たちのベビーラッシュ
カンガルーやリスザルシバヤギをはじめ夏から秋にかけて赤ちゃんが次々と誕生
その愛らしい姿に触れられるのもバイオパークならでは
色んな動物たちの赤ちゃんに全国各地からやって来るお客さんが心を和ませていた頃ずっと中断していたキリン広場のリフォームにもついに動きがありました
なんとその日が来たのは12日後
キリンの花嫁を迎える日までもう10日しか時間は残されていません
この日やっとニックを再び柵で仕切った隣の広場へ移します
様子が落ち着いているようでまずは匠も一安心
現場のスタッフ全員慌てる気持ちを抑えつつニックを気にしながら工事再開
広場の中央に作りかけていた巨大プランターの仕上げに取りかかります
実はこのプランター木を植えるためだけのものではありませんでした
金井がその作業を急いでいるところに…
・金井さーん!・はーい
ユージさんが戻ってきました
いやお待たせしましたよいしょお疲れさまですうわっ!あっキリンの?水どっから出るんですか?あぁ〜
キリン広場の隅に作られた水飲み場は水たまりのように地面と変わらぬ高さで背の高いキリンは長い前足を開いて頭を下げなければならずつらい姿勢を強いられていました
そこで匠は高さが1mあるこのプランターを水飲み場としても使えるようにしたのです
はぁ〜なるほどねいいじゃないっすか
ユージさんにも手伝ってもらって作業を続けるのですがここで特殊な液体を用意
(ユージ)おぉ〜すげぇ〜えっモルタルに?
渋柿を搾って熟成させたこの柿渋をモルタルに混ぜて色をつけます
匠の指示を受け仕上げのモルタルを塗るユージさん
もはやその腕前は玄人はだし
もしニックがなめても害がないようにと自然塗料の柿渋を選んだ匠
実はこの焦げ茶色の色合いにも意味がありました
平らにならすのではなくコテを器用に使って何やら模様をつけるユージさん
一部モルタルを厚塗りして盛り上げると
そこだけ平らにしてその表面にコテの先で幾重にも円を描きます
味気ないモルタル仕上げを避けたかった匠
その指示を受けユージさんが仕上げたのは…
なんということでしょう
柿渋で木の色と質感を再現した切り株風のプランター
幹の凹凸や枝の断面まで細かく作り込みました
キリン広場の真ん中にできた巨大な擬木
これなら周りの自然の景色にもしっくりなじみます
(ユージ)見えますかね?ちゃんと
その出来栄えに園の職員さんも…
すごいじゃないですか!これは
でもまだ完成ではありません
続いて運び込まれたのは大量の石
大きさが不ぞろいな石を次々とプランターの中へ放り込むと…
木の根元から少し距離を空け大小さまざまな大きさの石を無造作に置きます
するとスコップを担いで広場の外へ
・おっしゃ!これは大物が採れたぞ・
それはアフリカ原産のヤシアロエ
どうやらこれを切り株型のプランターの中に植え替えるようです
日当たりがいい場所を好み乾燥にも強いヤシアロエ
さっき石を置かなかった木の根元付近にまとめて何本も植えていきます
これいい感じですよなんかここだけ見たらこうやって…あぁいい!今いいね!いやいいね!
さらに…
(ユージ)これ雑草ですよね
(金井)うん
アロエの次はすぐそばに生えている雑草
どんな環境でも力強く育つ雑草を擬木のプランターに自然を再現する緑として利用
スコップで土ごと採ってプランターの中に移します
巨大な切り株の中にアフリカの自然が…
高さ1mのプランターに作った水飲み場
これならニックもミズキも楽な姿勢で水が飲めます
それはまるでサバンナに湧いたオアシス
やっとプランターは完成しましたがまだまだやることはあります
(金井)どうもすいませんありがとうございます
園の職員さんたちが運んできてくれたのは四角い真っ白な板の束
かなりやわらかくて弾力性があります
次に手をつけるのは築34年のキリン小屋
これはプラスチック段ボールといって
(スタッフ)養生用ですねあぁなるほどこれを…そう!そう!へぇー!
これは引っ越しの時などに養生用で使うプラスチック段ボール
(金井)はい次すいません
それを小屋の外壁に並べて貼っていくのですが…
匠に言われるがまま訳も分からず作業を進めます
小屋の側面にプラ段を横1列に貼り終えると今度は屋根の高さまである大きな足場を壁際にピタリと横付け
その足場に上ってさらに上へ上へとプラ段を貼り付けていきます
地面から軒下まで一切隙間はありません
壁から梁が突き出している所もその形に合わせて板をカット
板が重なり合った部分を赤ペンでなぞって印を付けると下へ下へとそのペンをリレーしながら上から下まで赤い線を引きました
そして次にプラ段の板1枚ずつに文字を書き入れます
それはアルファベットと数字の組み合わせ
匠は一体何を始めるつもりなのでしょうか?
このキリンのリフォーム盛り上がるね盛りだくさんですね色んな展開あるね!何か考えるね〜真ん中の庭はすてきですねサバンナの自然な感じにあれ作ったんだねであそこ水飲み場になってまたユージくんが器用だね
(森)上手!切り株にしてたようまかった〜匠は高さ5m以上あるキリン小屋の壁にプラスチック段ボールを隙間なく並べて貼り付けて1枚1枚アルファベットと数字を書き込んでいましたが一体あれは何なんでしょうか皆さんで推理してみてください俺何か絵描くんじゃないかなと思うんですよで組み合わせてなるほど!でかい絵は大変だから1枚ずつ描いてで線も引いてたからここまでが切れ目ですよって…これ穴が開いてんの知ってる?プラ段
(武井)縦にねそうだからそこにちょっとお湯を流すんじゃない?あのねそんな仕組み60万円の中でできるわけないでしょうあなたそうか60万円じゃ…
残された時間はあと1週間
ミズキを送り出す山口県の動物園でも輸送用の箱に慣れさせたりするなどすでに引っ越しの準備が…
園内に放し飼いにされた動物たちを間近で観察できる生態展示が人気の長崎バイオパーク
子どもたちがさまざまな動物との触れ合いを楽しんでいます
2週間前キリン広場をリフォームするために雑木林を切り開いて作ったシマウマとダチョウの広場もたくさんのお客さんが詰めかける人気の施設に
シマウマも新しい居場所にすっかり慣れていました
一方花嫁が来る日が1週間後に迫ったキリン広場
作業を急ぐ匠がいよいよキリン小屋に手を付けました
外壁にプラスチック段ボールを貼って1枚ずつ番号を打っていきます
Cの1…これ何すか?これ
(スタッフ)あっ外すんですか?
(金井)外しまーす
(ユージ)全部!?
(金井)ええ…
ビスを途中までしか打ち込まなかったのはこのため
園の職員さんの予想どおり仮留めでした
わざわざ苦労して壁一面に貼ったプラ段をまた1枚ずつ外していきます
外したプラ段をすべてキリン広場から運び出し持ってきたのはバックヤード
ここで作業を再開
用意していたのは防腐剤を塗った合板
それを地面に3枚並べて置くと…
その上に運んできたプラ段の板を3枚
キリン小屋の外壁に貼った時と同じ並びで赤ペンで書いた線に合わせて端を重ねテープで貼り合わせます
3枚1組にしたプラ段を裏返して同じく3枚1組にした合板に留め付け…
プラ段の形に合わせて合板のはみ出た部分をカット
こうして木とプラスチック2層の板に仕立てるとそれを裏返しにして地面に置いた2本の角材の上に載せビスで固定します
(スタッフ)これを全部作っていく?
(金井)そうです
(金井)そうですこれ型です
(ユージ)なんで1回剥がすのかなと思ったんですよそういうことか!
(金井)断熱関係もできますからそうかこれで断熱効果もあるあっすごいいいじゃないですか
断熱効果もある大きなパネルを全部で40枚も作りました
(ユージ)あっ!木本さん!いてた!
(ユージ)あれ?こんにちはどうもありがとうございます
(ユージ)もう作業は進んでますから今から運ぶ?
(一同笑い)これはもう作ったやつなんやね
(ユージ)これ作りましたよここではぁ〜これを何かに使うと?
(ユージ)使うみたいっす
ようやく念願がかなって木本さんもキリン広場のリフォームに合流できました
作ったパネルを全部キリン広場に運び込むと…
(木本)まずあの上が怖そうやもん
実は木本さん高い所が大の苦手
しかしそんなことを言ってる暇はありません
一度外壁に貼ったプラスチック段ボールに合わせて作っているパネルなので場所さえ間違えなければスムーズにはまるはず
・はーい・・入った!・
計画どおりサイズはピッタリ!
既存の外壁を下地にしてしっかりと固定します
キリン小屋の外壁を補修するのにこの工法をとった訳は…
築34年のキリン小屋
これまで何度か補修してきましたがそれは小さな板を1枚1枚取り替える方法でした
でもこれでは手間がかかり隙間も空いてしまいます
そこで匠が考えたのがこのプレハブ工法
施工が楽で冷たい隙間風も防げます
高い所が苦手な木本さんも頑張りチーム金井と職員さんが一丸となってキリン小屋を一面パネルでくるみます
そんな工事のさなかユージさんと園の職員・樋口さんが匠に頼まれ材料の調達にやって来たのは近所の製材所
(ユージ)ここですか?
(樋口さん)ここです
敷地内には立派な檜の丸太が山積みになっていますが匠のお目当ては…
あっあれなんですよあれはい背板ですねあぁー!
「背板」とは丸太を角材に製材する時に出る端材のこと
大きさは不ぞろいですが同じ檜には違いありません
(ユージ)そうなんですか?えっ?ごめんなさい500円ですいやちょっと待ってください野菜のほうが高いですそうですね野菜のほうがそりゃ高いでしょうえぇ〜っ!
もちろん自分たちで積めるだけ積み込んだユージさんと樋口さん
2tトラックいっぱいに積んでもたったの2000円!
端材とはいっても十分な強度を持ち資材として使うのに何の問題もありません
防腐処理しただけでそのままキリン小屋へ運びます
(金井)これで全部留めちゃいます
長さが4mもある檜の背板はパネルをしっかりと固定するためのもの
あっという間にキリン小屋の外壁の補修が完了
一般住宅の3階建てに匹敵する高さ6mの平屋
傷みの目立っていた築34年のキリン小屋は…
プラ段と合板をそれぞれ3枚1組にした断熱効果もあるパネルを40枚貼り付けたった1日で一気に外壁を補修
工期を大幅に短縮しました
特に傷みが激しかったのはふだんお客さんからは見えない飼育員が出はいりする西側の壁でした
匠はもちろんこちらもちゃんと修理
もうどこからも冷たい隙間風は入らず寒い冬もキリンが暖かく過ごせる小屋になりました
金井さん完成しましたよ
(スタッフ)木本さんどうですか?
(スタッフ)キリンのイメージなんですね
(金井)そうキリンのイメージで
(ユージ)ねぇニック!すごい合ってるよこれ
でもまだ終わりではありません残すはあと2日
余った檜の背板を使って次に始めるのは…
あぁこれを隠すんですか?なるほどベースは鉄骨残して飾りとして…飾りだけはい
自然素材にこだわるバイオパークの設備としては珍しい鉄骨で組んだエサ台
それは大きくて力のあるキリンが力をかけても壊れないよう強度を保つためでした
とはいえ冷たい鉄の骨組みは周りの自然になじまずあまりにも無機質で殺風景
そのうえ長年雨風にさらされてきたためペンキも剥げてサビだらけになっていました
そこで匠は変えられない鉄骨の骨組みはそのままにキリン小屋の修復で余った檜の背板で化粧して見た目を一新することに
園の職員さんたちと一緒に冷たい鉄骨を温もりある檜でくるみました
さびついて本来の強度も失いかけていた鉄骨で組まれたキリンのエサ台
それがまるで最初から木造で作っていたかのように大変身!
見た目はもちろん強度も増してより安全になりました
でもまだ終わりではありません
いよいよキリンの花嫁を迎える前日
ユージくんこれちょっと作ってもらいたいはい
(スタッフ)これは足場板?これは足場板ちょっと利用して…
(ユージ)何か作るんですね?
(金井)はいこれで…あぁはいはい円を描く
工具のサンダーの刃を利用して直径9cmの円を描きそれに沿って板を切り抜きます
足場板2枚に2つずつ穴を開けました
(スタッフ)あっちょうど…えぇっ!
それを運んだのは鉄骨を檜で覆ったキリンのエサ台
(ユージ)あれ?何だろう?
穴を開けた足場板はエサ台の側面に立てて使うようです
2枚を向き合う形で立てると鉄骨の駆体にボルトでしっかりと固定しました
OKじゃないかな
そして匠が最後に用意したのは…
ジャジャジャジャンこれあれじゃないですか?ミズキのエサ箱です
(ユージ)そうかミズキちゃんのエサ箱も必要ですもんね
これは花嫁のミズキ専用のエサ箱
ニックのエサ箱の隣にちょっと高さを低くして取り付けます
エサ箱から突き出た2本の棒を奥の足場板の穴に差し込んで固定しました
明日ニックのもとに嫁いでくるミズキはまだ1歳の子どもキリン
4歳のニックと比べると頭の高さが1mも違います
なので今のままではミズキはエサ箱に届かずエサを食べることができません
そこで匠はミズキ専用のエサ箱をもう1つ別に用意したのです
なるほど!こういう形で…あっ!?なるほど!なるほど〜
2つずつ穴を開けて両脇に立てた足場板はミズキの成長に合わせてエサ箱の高さを変えるためのもの
3年もしてミズキがニックの身長に近づいた時上の段に持ち上げてやれば同じ高さでエサを食べられるのです
単にきれいにするだけでなくちゃんと将来まで見据えていました
持ち運びができるんでミズキのやつは今度は向こう側に設置できるようにも…
(ユージ)これ付くんですか?
(金井)付くようになってます
(ユージ)あっそうなの!なるほど〜
(スタッフ)一応これで?はいありがとうございます長い間ありがとうございますわれわれの仕事はここまで
(金井)はいあとはね
地面が岩盤のせいで根が張らず木が1本も育たないずっと殺風景だったキリン広場に…
直径6mの大きなプランターを作ることで職員も諦めていた植樹に成功
じきに枝葉が茂り涼しい木陰もできます
匠のアイデアをユージさんが形にした切り株型のプランターにはキリンにちょうどいい高さの水飲み場も…
高さ6mのキリン小屋
これまでは外壁の部分的な補修しかできませんでしたが…
大きなパネルを貼って一気に外壁全体を補修
格安で手に入れた檜の背板で壁を補強し見た目もキリン柄に
キリンの身長が分かる目盛りも付けました
実はキリンの世話をする職員さんにも困っていることがありました
キリン小屋へエサを運ぶのに毎日何度も往復するのですが岩山の斜面を削って作った通路は道幅が狭いうえとても滑りやすく両手が塞がったまま歩くのは非常に危険でした
職員さんに何かあっては動物も快適に過ごせないと匠はその動線もリフォーム
まずは十分な道幅を確保し園にあった御影石を土留めと踏み石に利用
さらにシマウマとダチョウ広場の柵作りで余った檜の間伐材と背板で排水溝に橋を…
1日に何度も上り下りしなければならなかったキリン小屋への狭く危険な動線
それが荷物を抱えていても安心して歩ける安全な通路へと大変身
見た目もきれいにすっきりと整備されました
最初の難関だった深い排水溝にかけた階段状の橋は檜で組んだ頑丈な造り
その先に続くのは平らな御影石の階段
表面に凹凸があるので雨が降っても滑りません
花嫁のミズキが来るとますます忙しくなる飼育員さん
行き来する回数が増えてもこの安全になった通路のおかげで少しは仕事が楽になるはず
ミズキが来てからしばらくはいわばお見合い期間
小屋を2つに間仕切る必要があります
高さ4m幅2m50cmの巨大な引き戸を取り付けました
お見合いがうまくいくまでは重さが200kgもあるこの扉を境にニックとミズキがそれぞれの個室で過ごすことになります
2頭が意気投合したら広場の柵も外して一緒に過ごすことに
新婚生活を送る夫婦のために匠はエサ台にもひと工夫
むき出しの鉄骨を檜の背板で覆っただけでなく…
今は頭の高さがニックより1mも低いミズキのために1段低い専用のエサ箱を用意
ミズキの成長に合わせて高さを調整することもでき3年もすればニックと同じ高さで2頭仲よく並んでエサが食べられます
ニックとミズキの新居完成を祝いユージさんが描いた表札も立てられました
こうしてチーム金井の動物園リフォームはすべて終了
果たしてニックとミズキはこの新居を気に入ってくれるでしょうか?
どうも・どうも!・
花嫁を迎える当日の朝
まずは生まれ変わったキリン広場をニックにお披露目
匠が気になるのは…
みんなが固唾をのんで見守る中ニックが移動できるよう小屋の扉を両方同時にオープン
(ユージ)あっちも開いたぞ
(スタッフ)見てますか?
(金井)見てますよ
(ユージ)かわいいなニック
(ユージ)あっ来るぞ来るぞ来るぞ来るぞあっ来た来た来た来た…まっすぐ来るんじゃない来たー!・来ました!アハハハハ…・
(一同拍手)
(ユージ)金井さん飲んだ良かったですね
(ユージ)やった!やった!
一番大事なのはミズキを無事に連れてくること
ニックの新しい広場への反応を見届けた副園長の伊藤さん
その日のうちに長崎バイオパークから山口県の徳山動物園までミズキを迎えにやって来ました
すでに輸送箱に入りちょこんと顔を出しているのがニックの花嫁・ミズキ
伊藤さんも久しぶりの対面
元気な様子にまずは一安心
夕方5時閉園を待って作業に取りかかる職員さん
迎えに来た伊藤さんと同様送り出す側の緊張も高まります
輸送箱に取り付けてあるエサ箱にエサを入れるとすぐに食べ始めたミズキ
気を紛らわせておいて背後の小屋の扉を閉じます
とても神経質なキリンにストレスをかけないことが第一
驚かせないようにゆっくりと静かに作業を進めます
最後に後ろの壁が閉じられミズキは無事箱の中に
輸送箱に入れたミズキを運ぶのは園の職員ではなく動物輸送の専門業者
クレーンでトラックの荷台に積むのですが箱が傾いたり揺れたりしないよう細心の注意を払わなければなりません
箱に掛けたシートはキリンがいろいろなものを見て驚かないようにするための目隠し
山口で花嫁を送り出す準備が進む頃長崎では花嫁を迎え入れる準備が進んでいました
ミズキを迎える広場の地面に白線を引いて大きなバツ印を付けます
さらにキリン広場のすぐ脇では職員さんが高い木の上に登って枝を伐採
根元から大胆に切り落とします
このあと下のカンガルー広場からキリン広場までの高低差15m幅3mの範囲の植え込みもきれいさっぱり刈り取られました
これはミズキが入った大きな輸送箱をカンガルー広場からクレーンで20mの高さまでつり上げキリン広場に下ろすための通り道
地面に描いたバツ印は箱の着地点
そこからフォークリフトでキリン小屋の扉の前へ運びます
箱の扉を開けてミズキが小屋に入ったらまた箱に戻ってしまわないよう素早く小屋の扉を閉めて輸送完了
ここで扉を閉めるタイミングを間違えるとミズキが大ケガをするおそれもあるため担当職員が1人黙々とシミュレーションを繰り返し迫る本番に備えます
夜7時ミズキを載せた輸送車が山口県の徳山動物園を出発します
(スタッフ)じゃお願いします
30年以上も動物園で働く伊藤さんでも極度の緊張が強いられる作業
この道20年のベテランドライバーに運転を託しミズキを載せた輸送車は一路350km離れた長崎バイオパークを目指します
5kmほど走ったところで高速道路へ
しばらくすると最初のトンネルが
高さ制限はクリアしているのですが…
換気用のジェットファンの下をギリギリ通過
思わず息をのみます
午前0時山口県の徳山動物園から5時間かけて長崎バイオパークに到着
ミズキの様子が気になります
(スタッフ)伊藤さんお疲れさまですお疲れさまです
(スタッフ)無事に到着しました!?あぁよかったです
暗い中では作業できないのでこのまま園の駐車場で一晩過ごすことに
伊藤さんもミズキと共に夜明けを待ちます
翌朝6時天気も晴れて一安心
いよいよニックの待つキリン広場へミズキを届ける時が来ました
移動に使うのはビル工事などに使われる大型クレーン
輸送箱のつり上げ地点・カンガルー広場に入ります
緊張感が高まる中チーム金井の面々もその時を待っていました
(スタッフ)いよいよですねこれいよいよねぇ…ちょっとドキドキしてきましたあっ伊藤さんおはようございます
ミズキが輸送箱に入ってからもうすでに14時間
園の職員が総出で見守る中…
ついに輸送箱がつり上げられました
(ユージ)うわーお願いしますほんとに!
ミズキを含め重さ1.5トン
キリンが入った大きな箱をクレーンの操縦士から見えない15m上の着地点に下ろすのは至難の業
ミズキが驚いて暴れでもしたら大変なことになります
(木本)頑張ってください頑張ってください
(スタッフ)隙間から…
(木本)足見えたよ
(ユージ)もうちょいです
クレーンでつり上げ始めてから5分
まだ安心できません
フォークリフトでの運搬にも注意が必要
そしてついに輸送箱の扉が開かれます
すぐに顔を出し小屋の中をうかがうミズキ
そして…
すかさず小屋の扉を閉じます
うわっ入った!どうもありがとうございました
翌日1日小屋の中で過ごしたミズキを広場に出します
ニックと顔を合わせるのはもちろんこれが初めて
ニックも注目する中柵で仕切られた隣の広場に飛び出してきたミズキ
果たしてニックとの相性は?
まずは初めて見る広場の様子をうかがうミズキ
すると…
(金井)うわ〜
互いにゆっくりと距離を詰めていくニックとミズキ
(スタッフ)なんかこうだいぶ近づいて…いや俺なんかほら
(伊藤さん)あぁいい感じ
新婚のキリン夫婦のもとに初めてのお客さんがやって来ました
キリンさんだ!
(口々に)ミズキちゃーん!
子どもたちの前で仲よく寄り添うニックとミズキ
まるで永遠の愛を誓う結婚式のようでした
すごーい!全然けんかしないよいきなりなんか運命だみたいなもうカップル!「いやうまくいったなぁ」なんてこれ最後警戒しちゃってツンツンだったらなんだよこれってなっちゃいますねでも出したほうの動物園もすっごい喜ぶと思うよこれはねお嫁に行ってよかったなっていう水も飲みましたねあそこのあれすぐね「もう水飲まないかな」って時に水飲んでさそれぐらい魅力的だったんでしょあの切り株にキリンにこんな盛り上がるとは思わなかったな〜やってみなきゃ分かんないねあとね匠が働き者すごいかっこよかった小屋1日だった型取って今まで板1枚1枚ペタペタペタッて貼ってたやつを次回はこのサイズでベタッて貼り替えればいいから傷んだ時も貼り替えも簡単じゃないですかアフターケアもばっちりみたいなことでしょうそういうことよなんだよおい!2016/01/24(日) 18:57〜20:54
ABCテレビ1
大改造!!劇的ビフォーアフター 番組初“動物園リフォーム”遂に完成スペシャル[字]
雌キリンが嫁入りで大工事!サバンナ出現▽ダチョウ暴走!?VS職員12人…大引っ越し▽直径6M巨大植木鉢!木本&ユージ奮闘▽緊張キリン大輸送…地上20M巨体宙づり▽涙の結末
詳細情報
◇番組内容
劇的なリフォームで家族の問題を解決します!狭い・暗いなど不便な家を匠がリフォームで大改造!!日本中の家族を幸せにする笑いあり、感動ありの家族応援バラエティ
◇出演者
所ジョージ、江口ともみ、森泉、武井壮
◇おしらせ
番組ではリフォーム依頼を大募集!家の大・小、予算は問いません。
詳しくは番組HPまで!「劇的ビフォーアフター」で検索!!
☆番組HP
http://www.asahi.co.jp/beforeafter/
◇監督・演出
高橋章良
◇音楽
松谷卓
◇制作
ABC
社員
ジャンプコーポレーション
ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
バラエティ – その他
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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日本語
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