戦後人口の増加に合わせて建てられた木造賃貸住宅。
古ぼけても建て替え費用がないなどの理由で空き家となっています。
そうこれも今世を騒がせる空き家問題の一つ。
そんななかみごとに息を吹き返した木造住宅があります。
3年前まで高齢者が1人で暮らしていた築53年の物件。
その後賃貸に出しましたが入居者がなく空き家状態が続いていました。
それが今はいったいどう生まれ変わったのか?おじゃまします。
(2人)こんばんは。
木目のフローリングに…。
くすんだ和室は驚くほど快適な空間に。
窓を開け放っても圧迫感のあった2階は天井を取り払い梁を表に出すことで広さと安らぎを演出。
これを手がけたのは…。
その人物とは…。
まるで学生さんのよう。
実は彼こそが今夜の主人公。
今注目を集める建築専門誌が選んだ次の時代の変革者100人にもリストアップされています。
そんな連さんの事務所東京蒲田にあるモクチン企画は…。
もちろん木造賃貸住宅。
モクチン再生の秘訣を尋ねると彼が取り出したのは意外なもの。
それはホームセンターなどでも販売されている数百円程度の住宅部品。
しかもより安く簡単にできるようにと数百円程度の部品を組み合わせるアイディア集を開発しました。
それが60種類もある『モクチンレシピ』。
例えばこの「黒板ドア」。
ドアを黒板塗料で塗ることで高級感を出すとともに伝言板にも使えます。
「かゆいところに棚」はどこにでも簡単に作れる棚。
デッドスペースにも物が置けるので部屋を広々使えます。
実際にこの古びた和室には「ざっくりフロア」を使用。
オイル塗装を施した下地用の合板で通常のフローリングよりも安価で温もりある印象に。
手狭な単身者向けの部屋には…。
狭さを感じさせません。
汚れが目立つキッチンには「一面ステンレス」を。
清潔感溢れる使い勝手のいいキッチンに生まれ変わらせました。
入居者も見つからず取り壊すこともできない空き家と化した木造賃貸住宅。
その再生に力を注ぐ若き建築家に密着します。
午前7時30分連さんの1日が始まります。
(スタッフ)おはようございます。
おはようございます。
(スタッフ)手に持ってるのは…。
(スタッフ)デイパックは何が…。
これですか。
この日は新たな依頼を受けて現地へと足を運びます。
やってきたのは神奈川県相模原市。
大学のキャンパスがいくつもあり学生需要を見込んでバブル期には投資用の賃貸物件が建てられました。
今もそれがいくつも残っているのです。
依頼されたのは駅から徒歩8分の木造アパート。
1Kで家賃はおよそ6万円。
条件は悪くありませんが周囲には見栄えのいい物件も多く一向に入居者が決まりません。
最小限の予算で若者向けにリフォームしたいというのです。
築30年白壁にフローリングでモダンだった部屋はくすみキッチン周りも汚れが目立ちます。
連さんどんな手を打つのでしょう。
一緒にします。
いいですよ。
(笑い声)連さんが使用するのがそうあの『モクチンレシピ』。
低予算でモクチン再生を可能にする自ら開発した必殺アイディア集。
そのなかから選んだのが「メリハリ1K」。
2つの部屋の色を変えることで広がりと明るさを演出するテクニックです。
改修工事が終了。
「メリハリ1K」で部屋はどう変わったのか。
部屋は元の白に磨きをかけました。
水色のキッチンとコントラストをつけることでかぎられた空間に奥行きを演出。
広々と感じさせてくれるのです。
他にもこの物件にはモクチンレシピを活用しています。
こちらは「木肌美人」と名づけられているアイディア。
もともとあったものを活かすのも低予算を目指すモクチンレシピならではの工夫。
使い込まれたキッチンもスタイリッシュに変貌を遂げました。
今回は10ものレシピを駆使。
しかし費用は合計60万円ほど。
新たな依頼を受けて現地に向かったのはモクチン企画の連さんの相棒川瀬さん。
ここは2年前まで高齢者が暮らしていた築47年の木造一戸建て。
間口が狭く法律上建て替えができません。
そこで賃貸に出したのですが老朽化が進んでいるため借り手が見つからず空き家状態になっているのです。
改修費用をできるだけ抑えて20代から30代の入居者を募りたいというのです。
こういうのもなんかちょっと低予算ということで元の素材を生かしながらアクセントをつけて魅力ある物件に再生する狙い。
事務所に戻った川瀬さんを迎えて連さんが作戦会議を主宰。
連さんがこの物件の改修に選んだのは「チーム銀色」と呼ばれるレシピ。
そういったものにしましょうというアイディアですね。
小物は1個300円程度から。
銀色は木目と相性がよく清潔感を醸しだすといいます。
更に「ライティングレール」と「ざっくりフロア」というレシピも活用。
これらはどんな効果を生み出すのでしょうか?いよいよ工事が始まりました。
畳の部屋に持ち込まれたのは「ざっくりフロア」。
通常フローリングの下地に使われる値段の安い合板です。
そして収納の扉には「チーム銀色」の銀色シートが貼られていきます。
モクチンレシピでこの古い木造家屋はどう変貌を遂げるのでしょう。
10日後工事が終わりました。
これがこっちです。
かなり雰囲気が…。
今回特に力を入れたのが1階の和室とサービスルームが続く空間。
古く暗いイメージを一新。
明るくモダンな雰囲気に生まれ変わらせました。
古ぼけた蛍光灯の照明はまばゆい電球がいくつも並ぶ「ライティングレール」に。
その光に照らし出されるのが白く塗られた「ざっくりフロア」。
白い床が空間全体を明るく清潔感ある印象に見せます。
そしてもちろん「チーム銀色」も大活躍。
銀色のシートに加えて随所に銀色の小物を使用。
狙いどおり部屋のアクセントとなっています。
これだけの大変身でかかった費用は50万円。
みごと予算内に収めました。
およそ2年間空き家と化していたこの物件ですが改修後すぐ借り手が見つかったそうです。
事務所のある蒲田で暮らしている連さん。
実は去年11月に結婚したばかり。
家族は奥さんと猫1匹。
猫はカメラを持ったスタッフに驚いたようです。
妻智香子さんも建築家。
注文住宅などを手がけています。
同業者としてモクチンにこだわる夫をどう見ているのでしょう。
という期待はありますね。
この日連さんが案内してくれたのは…。
(スタッフ)これですか。
築何年くらいなんですか?築は25〜26年とかたしかそれくらいだったと思うんですけれども…。
かつては外観が古くまた外から丸見えのため1階はすべて空室でした。
それを連さんの手でよみがえらせたのです。
ここでも使われたのはモクチンレシピ。
およそ60万円で人気物件になったのです。
連さんが取り組んでいるモクチンの改修。
その最終目標は空き家ゼロという街の再生なのです。
父が建築家ということもあり大学で建築を学び将来巨大プロジェクトを手がけることを夢見ていました。
しかしある風景との出会いから方向転換します。
その風景とは…。
自分たちもそれでいいですし…。
そんな連さんにそれもいつもはモクチンレシピでやすやすとプランを立てていくのになにやら思案顔。
いったい何を悩んでいるのでしょう?連さんに新たな仕事が舞い込みました。
依頼主は神奈川県相模原市の不動産会社。
かつてないユニークな依頼だというのですが…。
淵野辺駅周辺で1,600戸もの物件を管理しているこの会社。
入居者たちのコミュニケーションの場としてレストランを企画。
それは連さんが目指す街の再生にも繋がる試み。
そのために空き物件となっている店舗をレストランに改装してほしいというのです。
連さんこの空間をどう特別な場所に生まれ変わらせるつもりなのか。
事務所に戻った連さん。
不思議な幾何学模様を前にいつになく悩んでいる様子。
連さんが目指す街に開かれたレストランとは…。
いよいよ工事が始まりました。
そして迎えたレストランの前へとやってきた連さん。
その出来栄えは…。
(スタッフ)どうですか?はい…。
果たして街に開かれたレストランとは?連さんが手がけたレストランが完成。
淡い間接照明に彩られた店内は地域の住人たちのコミュニケーションの場にふさわしい温もりを感じさせます。
一方街に開かれたレストランというコンセプトは?こう見ていただいてわかるように…。
店の外から中へと続くタイルは地域とのつながりを意味しているのです。
更にガラス張りで開放感とともに街との一体感を演出。
そしてもちろん伝家の宝刀排気口は「チーム銀色」でオブジェ風に。
照明はおなじみ「ライティングレール」。
ローコストでオシャレな空間を実現したのです。
オープンから2週間。
店内は多くの人で賑わっていました。
提供されるのは誰の懐にも優しい値段。
すでにここは地域の人々の出会いとつながりの場になりつつあります。
その頃連さんはまた新たな依頼を受けて借り手のいないモクチン物件にいました。
これかっこいいねモダンで。
ありますか?全国に増え続ける空き家。
モクチン改修を通して街の再生を目指す建築家連勇太朗さんを応援します。
2016/01/23(土) 22:30〜23:00
テレビ大阪1
クロスロード【連勇太朗/建築家】[字]
いま社会問題となっている空き家。その中には、借り手のいない古い木造賃貸住宅も数多く含まれている。今回はそれをよみがえらせる若き建築家・連勇太朗に密着!
詳細情報
出演者
【ナビゲーター】
原田泰造
番組内容
60年代から80年代に急激な人口増加に対応するため建てられた木造賃貸住宅は時代が進み、ほとんどが行き場を失ってしまっている…。木造賃貸住宅を再生させるスペシャリスト、建築家・連勇太朗は、その木造賃貸住宅を重要な社会資源と捉え、再生のため“木賃が変わる、生活が変わる、まちを変える”をテーマに、2011年に建築ユニット「モクチン企画」を立ち上げた。低コストで空間を変身させる驚きのアイデアとは?
番組概要
様々な分野で活躍する、毎回一人(一組)の“挑戦し続ける人”を紹介。彼らが新たなる挑戦に取り組む今の姿を追う。挑戦のきっかけになったもの、大切な人との出会い、成功、挫折、それを乗り越える発想のヒントは何からつかんだのか?そして、彼らのゴールとは?新たにどこへ向かおうとしているのか…。そんなクロスロード(人生の重大な岐路)に着目し、チャレンジし続ける人を応援する“応援ドキュメンタリー”。
音楽
【エンディングテーマ】
「youth」竹原ピストル
(JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)
ホームページ
http://www.tv-tokyo.co.jp/official/crossroad/
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
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