チョイス@病気になったとき「手あれの悩み」 2016.01.23


「チョイス」。
それは選択肢
実はおすすめの選択肢があるんです。
それこそが「チョイス」。
例えば…
毎日使う手。
荒れてくるとガサガサしたりかゆみや痛みが出たり多くの人が悩んでいます
中でも仕事で水を使う人の場合…手あれの悪化が止められない事も
更にこちらの男性。
手あれと思いきや思わぬ病気が隠れていました
本当に切実に思いましたね。
でも正しいチョイスをすれば…
悩んでいた手あれが…
こちらの男性も…
(2人)チョイス。
今日は手あれに関するチョイスをバッチリご紹介しま〜す!
(星田)さあ今回のテーマは「手あれ」の悩み。
手あれっていうとやっぱり水仕事するおかあ様とかがなってたりね。
そうね。
美容師さんとか。
そうそう。
はまじはある?私もねあるある。
この時期寒くなるともう必ず見て。
ほら鏡餅みたいでしょ?あっほんまやな。
ちょっとこう…粉ふくっていうかちょっと細かいひび割れみたいなね。
でもねこれしかたないんだよね。
そうなの。
何かちょっと働いてる証拠みたいなさ。
そういう頑張ってる証拠みたいなイメージはあったけどね。
おばあちゃまとかが。
あと見るからにやっぱあかぎれでぱっくりね割れて痛そうなんていうのもあるし。
見た目も悪いし痛みもかゆみも伴うという事もあるしたかがそれで手あれという事でほっときゃ治るだろうと思ってもますます悪化したりあるいはその中に思わぬ病気が隠れているという事もあるんですね。
ただ乾燥とかだけじゃなしにほかの病気も隠れてる場合がある。
それで手あれしてしまうと。
あるんですって。
まずはとにかく仕事でどうしても水を使わなければいけない方のケースからご紹介します。
金谷さんは東京都内のフランス料理店のオーナーシェフ。
料理人生活30年以上のベテランです
シェフの仕事に水は付き物。
料理の合間に何度も手を洗います
更に忙しい時には大量の洗い物にも追われます
2年前の9月。
金谷さんの手に異変が起きました
この指が結構ガサガサになって「あれ?」と思ってるうちに。
というかまあ治ると思ってたんですよ普通に。
金谷さんはそれまで手が荒れた事がなかったためそれほど深刻に考えずそのまま仕事を続けました。
すると1か月後
1本の指から次こっち行って。
知らないうちに右手が全部荒れだして…。
かゆみもあります。
治る気配がなかったので金谷さんは皮膚科へ行きました
診断は職業病ともいえる洗剤荒れでした
病院では皮膚の炎症を抑えるためのステロイドと保湿剤の塗り薬を処方されました
しかし症状は悪化していきました
その手袋を取るとそのまんま…
絶望感に襲われた金谷さん。
しかし何もしなかった訳ではありません。
治したくて病院を転々としました
結局行く病院行く病院は同じ薬ですよね。
料理人生活で初めての深刻な手あれ。
しかしあるチョイスをした事で金谷さんの手はよくなり始めました
チョイス。
金谷さんのチョイス。
それは…
でもたったそれだけでひどい手あれが治るの?
絶対必要になってくると思うんですよね。
手あれが起きる仕組みを見てみましょう
皮膚の表面部分の断面図です。
健康な私たちの皮膚は細胞の中に含まれる天然保湿因子や細胞の間を埋めるセラミドなどの働きによって十分な水分を保っています。
更に表面を皮脂膜という天然の保湿クリームが保護しています。
この状態であれば外からの刺激が入る隙間はないので手あれは起きません。
しかし表面の皮脂膜は水などで簡単に流れ落ちてしまいます
通常皮脂膜は2時間ほどでまた表面を覆ってくれます。
しかし水を頻繁に使用すると皮脂膜がない状態が続きます
するとセラミドや天然保湿因子自体も溶けだし保っていた水分はどんどんと蒸発していきます。
やがて細胞同士に隙間が生まれ皮膚はカサカサになるのです。
更にこの時に外部からの洗剤などの刺激が加わると手が荒れやすくなります
そこで活躍するのが保湿クリーム。
皮脂膜の代わりに水分などの蒸発を防いでくれます
頻繁に水を使う人に保湿クリームが欠かせないのにはこういう理由があったのです。
金谷さんは…
およそ1年続けました
金谷さんこれからもおいしい料理作って下さいね
なるほど。
でも2時間できちんと再生するっていうの知らなかった。
だからああいう商売やってる方はしょっちゅうしょっちゅう2時間以内に何回も手を洗ったりするからああなるけど…。
究極は手を洗うなって事じゃない?余計なもの取らないのが一番だけど衛生的にやっぱ洗わなきゃしかたないから。
金谷さんは最初は指がカサカサになっても普通の手あれだろうという事でほっといたらどんどん悪くなると。
そこで皮膚科に行ったらこれは洗剤荒れですよという診断されて保湿クリームが出ました。
保湿クリームが出たんですけれどもどうも今のお話のようによくならないと。
改めて皮膚科に行ってよくお話をしてみたら「こまめな保湿をするんだよ」という指導があってこまめな保湿でようやくよくなったと。
このこまめな保湿って一体どういう事がこまめな保湿かって事を専門家に伺ってみたいと思います。
スペシャル・チョイスアドバイザーは皮膚科医の小林里実さんです。
どうぞ。
(一同)よろしくお願いします。
先生やっぱこれはいわゆるもう洗剤どうこうじゃなしに手を水洗いお湯洗いしてもやっぱりある程度皮脂は取れちゃうもんなんですか?ある程度やはり繰り返し使っていると取れますね。
蒸発もしますのでやはりそれを補ってあげるというのは非常に大事なんですね。
でもやっぱり一番の対処法としてはハンドクリームこまめに塗るっていうだけでいいんですか?これがとても大事ですね。
具体的に何時間置きに塗り直せばいいんですか?皆さんの置かれている状況によって違うんだろうと思うんですね。
ずっと印刷物を一日中触ってる方あるいはずっとキーボードをたたいてる方手をやはりずっとほかのものにさらされている摩擦が加わっている。
そういうような事でも荒れてきますので。
また仕事によっては「なかなか難しいんです」っておっしゃるんですがやはりちょっとの隙間で塗って頂いてそれを上から拭き取ってしまっても。
ティッシュなどで拭き取ってしまってもいいんです。
1回塗れば。
塗ってちょっと入れて押さえて頂いてもいいので少し塗って頂くといいんですね。
薬を浸透させたらそのあと拭いても大丈夫って事ですか。
これ先生例えば手だけが特別な皮膚じゃなしに結局全身どこもやっぱり皮脂膜っていうのはある訳ですかね。
やっぱり洗い過ぎるとそれが取れて同じような荒れが全身どこでも起こるって事ですか。
おっしゃるとおりですね。
ですからお彼岸を過ぎてくると秋風が吹いてきますと皆さん乾燥してあちこちかゆくなると思うんですけれどもやはり乾燥しやすくなるので必ずお風呂上がりに保湿したりとかですね。
それで湿疹になるのを防ぐ事ができる。
ちょっと手あれのケアのポイントっていうのをまず見て頂きたいんですけど。
手あれは症状によって段階があります。
初期では手全体がかさつき皮がむけたり指紋が消えていきます。
症状が進むとひび割れしたり皮膚がごわついて硬くなります。
急な悪化を起こしやすい状態なので注意して下さい。
更にひどくなるとかゆみや痛み指が曲げられないなど日常生活にも支障が出てきます。
手が荒れる原因としては…
(2人)なるほど。
これらを治療するためにお医者さんに診て頂くとハンドクリームを。
これ全部に。
ハンドクリームは是非もんなんですね。
どこに対してもやっぱ必要。
悪くなってくるとステロイドとか飲み薬も併用する訳ですが。
ここからは炎症がかぶってきますのでやはりかくのをやめたりしないと炎症をとにかく抑えていかないとうまく皮膚が修復されない。
そうすると修復されなければやっぱり皮膚のバリヤーも戻ってこないのでやはり必要な炎症はステロイドで抑えると。
塗り薬で抑えながら保湿もしながらかゆみは飲み薬でコントロールするという形でこの炎症を速やかに取ってあげて乾燥を防いでいくと。
じゃあ炎症を取ったりかゆみを取るのはステロイドであったり飲み薬であるけれども結局保湿っていうのをやるにはこのハンドクリームしかないっていう…。
これだけですと繰り返してしまうんですよね。
バリヤーは壊れてるので。
ですのでやはりハンドクリームというのは非常に大事なんです。
お医者様が保湿クリームというんでこうしたものが。
よくこういう保湿成分が入ったこれはヘパリン類似物質というものが入ってるものですがこのようなもの何種類かありますけれども。
市販のハンドクリームでも大丈夫なんですか?大丈夫です。
市販品も結構いろんなものが出てると思いますけども。
ドラッグストアの後ろの棚全部保湿クリームっていう…。
これもだって一部ですよね。
これ一部です。
本当にチューブのものとかボトルタイプのものとかありますけれども本当一部ですよね。
代表的な成分にセラミドやヘパリン類似物質などが入っているものは基本的にはどの段階の症状でも使用できます。
更に加えるとすれば尿素系は皮膚が硬くなった所を和らげるとされています。
ただしひび割れている部分にはしみる事があります。
かゆみがある時にはかゆみ止め成分が入っているものが役立つ事があります。
ただしかぶれやすい方は注意が必要です。
ワセリンのようにベタベタするものはひび割れした部分を保護する時に効果的とされています。
配合されている成分は製品の後ろや箱に表示されています。
一度チェックしてみましょう
先生病院でよく出されるピンクのチューブのものは何のタイプになるんですか?これはヘパリン類似物質というのが入っております。
ですから保湿ですね。
処方薬っていうのは本当に有効成分を入れてシンプルに出来てるんですね。
ところが市販品はそういう制限がないのでこれが入ってこれが入ってちょうどいい使用感になっているというようなものがたくさんあるのでうまく使って頂きたいと思いますね。
これ薬局行ってこんな症状なんですけどって言ったらある程度これがいいんじゃないんですかって言ってくれたりもするんですね。
そうですね。
是非聞いてみられるといいと思いますね。
これやっぱ聞かんと分かれへんね。
読んでもその名前がそれなのかどうかが分かんない。
これでよく楽だからいわゆるフェースケアの一種にも手でやってそれで手も保湿されてるみたいな感じもあるけど別にそれだけでも全然違ってきます?そうですね。
夏場で水仕事が少なければそれでいいのかもしれないですがやはり職業で使ってるとか家事を担っているとかそういう方々は足りないかもしれませんね。
じゃあもうそのかさつきとか皮むけとかこういう手あれが起こる前にいわゆる使ってるともうならないっていうか予防できる。
スキンケアって事ですね。
これが非常に大事だと思いますね。
スキンケアっていうのは今ご紹介したような事なんですね。
これこうなってからこうなるまで結構時間がかかるんだそうですね。
そうなんです。
この細胞の周りを埋めている細胞間脂質ですとかこの天然保湿成分が無くなった状態になるとガサガサっていう事になるんですが実は皮膚って常にターンオーバーといって生まれ変わって自分でこういう成分を作っている訳ですけれどもこれが大体この角層に行くのに1か月。
角層に行って2週間っていうのが普通の皮膚なんですが手のひらの角層はその2倍から5倍ぐらい厚いのでこれが修復されるのに数か月からやっぱりだから半年ぐらいは保湿し続けてあげないときちっとこういう緊密なバリヤーに作り直してくれるまでにはかかるんですね。
皆さんそこまで思わないのでやはり途中でやめてしまうとまた繰り返すと。
ちょっとしっとりしてきたからやめよっていうとまだここまで修復はされてないよって事なんですね。
その保湿のほかにもいろいろまだチェックポイントがあるようでこまめな保湿は今お話ありました。
手袋をすると。
これはそうでしょうね。
あんまりひどくなってしまった時はやはり手袋をして水仕事をして頂くと。
それとあまり熱すぎるお湯ですと冬場なんか特に使いがちですけど皮脂が流れていってしまうんですね。
温度が高いほど流れちゃう。
この皮脂膜というのは大体32度から34度ぐらいなのでそれよりも温かいと大量に流れてしまうというのがありますのでやはりぬるめのお湯を使う。
逆に先生冷たい水もよくはないんですか?心地よいものであればいいですね。
例えば夏の水の温度を意識して頂いてもいいですし冷たすぎずね。
あとはもう一つ集中ケアと書きましたけれども使っている水仕事の頻度ですとかそれに見合った保湿というのが必要でちょっと空いた時間あるいは寝る前の時間に集中的にケアをして頂くと。
例えば電車を待ってる間とかちょっと休憩している間とかそういう時に手につけてそれで押し入れてあげると。
じゃあちょっと…。
よく手のひら手2枚分がこの人差し指の長さというのがあるのでこれ2本。
ここぐらいの大きさのを両手だったら2本。
ただですねこの口径がいろいろなので目安という事なんですがこれを全体に伸ばして頂きますよね。
それで量も皆さん多分足りないんですが特に指先がガサガサしているという方はこう押し入れてあげるといい訳ですね。
本当にこう…押す。
密封するといいますかよく擦り込んでしまう方がいらっしゃるんですけど摩擦ではうまく入らないです。
ですから少し密封するような形でこう押し入れてあげるといいですね。
時間がたった時にまたカサカサだと思ったら足りない訳ですから1分後に塗ってもいいですし5分後に塗って頂いても構わない訳です。
塗れる時間にとにかくしっとりのところまで持っていくと。
まず一回持っていくと。
やり過ぎる事はないんですね。
くっつけ過ぎてしまったと思ったらティッシュで押さえて頂いて構いません。
こうやって押し込んだあとはティッシュで押さえてもいい訳ですね。
押し入れる。
それで塗って手袋とかそういう方法にもつながってるんだと思いますね。
イメージはこうやってこう入れていく。
イメージからしれんこんの作り方みたいなさ。
こうやればいいんだ。
やり過ぎる事はないし思い立ったらそうやって。
だから持ってて頂いて空いてる時間にやって頂く。
じゃないと追いつかないですね。
そういう方はもう水仕事とか手を使う方が多いので。
先生あと私この指先がガサガサと鏡餅みたいにむけてきた時にどうしてもむきたくてむきたくて皮をむくんですけど。
絶対駄目ですね。
それは皮をむいていると絶対治らないんですね。
え〜!やはり自分の皮膚の力で修復させてあげないと平らにいかないんですね。
段差がついてしまうので自分で剥がすともうエンドレスに。
でもねむけた所にいろいろなものが引っ掛かって痛いんですよ。
それでついついこう…。
本当に浮いてしまったものは切ってしまってもいいんですが自分でむしらない方がいいですよね。
なるほど。
塗っただけで見て。
何かいい感じになった。
さっきよりも。
ゴワゴワが…本当だね。
この状態をいつもキープするように今大丈夫かなと思ってあっまたカサカサと思ったら塗ればいいんですね。
これ今やったから夜まで大丈夫って事じゃなしに。
何回っていう事じゃなくて状態に合わせて回数を決める。
さて次に手あれと間違ってしまう病気があるんですがこれを説明して頂きましょう。
これは代表的なもので水虫菌が手についてしまったものですね。
手白癬。
白くなっている。
そうですね。
我々皮膚科医のところに来て頂きますとガサガサしてるとまずこれをチェックします。
その場で顕微鏡で分かりますので是非その検査は受けて頂きたいと…。
我々素人が見ても分かんないって事ですね。
手あれと手白癬との差は分かんないからやっぱり病院に行って菌を見てもらって。
紛らわしいケースがありますね。
これにステロイドを塗ってしまうと逆に悪化してしまうので非常に大事な検査になります。
それからこちらですね。
これ若い女性に最近増えているんですが手のひらにこのような同じような大きさの赤い点々が。
ちょっと厚ぼったい点々が多発するものがございましてこれは全身の感染症の皮膚症状として出るという事ですね。
そしてこれは…。
乾癬という慢性の皮膚炎なんですが体のどこの部分にも出るんですが手に出る場合はやはり皮膚炎湿疹ですとか手あれと紛らわしい場合もあります。
それぞれやっぱかゆみもあったりなかったり痛みがあったりって結局手あれとそんな何も変わらない。
こちらにはあまりかゆみ痛みはないんですがあとはかゆみがあったりなかったりという形になりますので。
ハンドクリームとかで「あれおかしいな?」ってだいぶそうやって言われたとおりこまめに塗ってるけど治らないなっていう場合は是非病院にっていう…。
自己判断はやはり危険で早く診断をつける事によって適切な治療につなげて早く治ると。
なるほど。
最後はこの写真実はこれ何にも書いてないんですが親指の付け根辺りがカサカサしているんですが一見すると手あれの症状なんだけれども実は思わぬ病気が隠れていました。
ご覧下さい。
会社員の…
趣味は料理。
週末には家族や友人を招いて手料理を振る舞って過ごします。
そんなある日左手の皮が少しむけている事に気が付きました
そういうものが見当たったんですね。
2月という寒い時期でもございましたので…ただその当時は…最初多分1か月近くの経過じゃなかったかなというふうに今記憶してます。
栗原さんは会社近くの皮膚科を受診。
しかし皮がむける原因は分かりませんでした
最初は左手だけだった症状が右手にも出るようになってきました。
病名が分からない事を不安に感じ始めた栗原さん。
ここであるチョイスを行います
自分自身で思った部分がありまして。
栗原さんはかかりつけの内科の医師に相談しました。
すると…詳しい検査の結果掌蹠膿疱症と診断されました。
掌蹠膿疱症って一体何?掌蹠膿疱症は手のひらと足の裏に無菌性の膿を持った小さな水膨れが無数に出来る病気
水膨れはやがてかさぶたになり皮がめくれます。
ひどくなると皮膚は赤みを帯びひび割れて痛みを伴います。
こうした症状を長期間にわたって繰り返します
ようやく病名が分かった栗原さんは掌蹠膿疱症の治療を始めました
更に「なんとかよくしたい」という思いから栗原さんは効果があると聞いたものを次々と試してみました
もうそうですね。
とにかくわらをもつかむ思いで。
悪くなる一方だったので。
そういう領域には達してましたね。
しかし半年たっても掌蹠膿疱症はよくなりませんでした。
手は赤く腫れ上がり全体の皮がめくれるまでに悪化。
日常生活にも大きな支障が出てきたといいます
どうしてもお風呂の中につけちゃったり温まったりするとすごいかゆくなっちゃったりですとかそういう部分があったもので。
そういう部分も気持ち的にはあったりもしたもので。
仕事中も人の目が気になり白い手袋が手放せなくなりました
ですから私が第三者であれば…正直なところ引いちゃうなっていう…。
もう感じるぐらいの状況でしたので。
趣味の料理を楽しむ事もできなくなった栗原さん。
更に追い打ちをかけた出来事がありました
3軒目のお医者さんのところでは…じゃあ先生どのくらいなんですかという話をさせて頂いた時に…私もちょっと待てよと…本当に切実に思いましたね。
そんなに長く治療にかかるなんて一体どうしたらいいの?
これはまたすごいっていうかあそこまで手が荒れるっていうのかな。
もう皮がズルッとむけてて赤くむき出しになっててかわいそう…。
それの治療に7〜8年かかるって言ったら私精神どうにかなっちゃうかもっておっしゃってましたから。
落ち込みますよ7〜8年も長い。
これは何なんでしょうね。
これはどういう事なのか専門家に伺いましょう。
掌蹠膿疱症にお詳しい皮膚科医の照井正さんです。
(一同)よろしくお願いします。
先生これ初めて聞いたんですけど掌蹠膿疱症って無害の膿がたまってみたいな事言ってましたけどそもそもどうして起こっちゃうんですか?もともとは遺伝的にある程度その病気になりやすいっていうたちがあると。
やはり体質と思ったらいいですね。
背が高い低いとかですね。
それはもう今僕がなりやすくてはまじがなりにくいとかそれをみんなそれぞれあってそれを分からないって事ですか。
分からないですね。
起こるまで。
中年の女性に多くて大体80%から90%の女性の方は喫煙をされてます。
タバコを吸うからそういう事になっちゃうんですか?それだけが原因ではないんですけどもタバコの中に含まれてるニコチンとかほかの物質が膿を作りやすい。
掌蹠膿疱症と診断された栗原さん。
実は病気の原因は意外なところにあったんです。
半年間悩み続けていた栗原さんはここであるチョイスを行いました
チョイス。
栗原さんのチョイス。
それは諦めずに…
そしてついに見つけたのは掌蹠膿疱症の専門外来
栗原さんはすぐに予約を入れ都内の病院へ駆けつけました
これまでに500人以上の掌蹠膿疱症の患者を診察してきた小林里実さん
小林さんがすすめた治療はこれまで栗原さんがかかってきた皮膚科とは全く違っていたのです。
それは…
掌蹠膿疱症は手足に症状が出るにもかかわらず歯や扁桃など体のほかの部分で起きている慢性的な炎症が原因である事が多いといいます。
その炎症を起こしている部分が病巣なのです
根本的な治療のためにはどこが病巣になっているかを突き止めまずその治療を行う事が何より大切だと小林さんは考えています
次に扁桃を見せて頂くね。
「はあ〜」と息を吸ってみて。
「はあ〜」と。
小林さんにすすめられ栗原さんは歯科でのX線撮影をしてみました
X線撮影をするとなんと20年以上前に入れた差し歯の根っこに炎症が見つかりました。
それこそが栗原さんの掌蹠膿疱症を引き起こしていた病巣だったのです
差し歯を抜く事によるリスクもありましたが栗原さんは手が治ると信じてすぐに治療を始めました
そして2か月後
栗原さんの両手に変化が起こりました
「あれ?」と自分で思った時がありまして…自問自答をしたんですね。
そういえばというような感じで手の症状が本当にひどい夏場から見るとだいぶ軽減された感じになってきたなと。
そこで改めてやっぱ…自分でも気付いたといいますか。
思い知らされたという感じですね。
すごい!まさか自分の手あれが歯が原因だとかほかに原因があるって夢にも思わないですしね。
びっくりです。
栗原さんは治療をしてもよくならずもっとひどくなってきてしまったという事で苦しんだんですがしかし諦めないでいろいろと治療を探し続けたんですね。
そして掌蹠膿疱症の専門外来にたどりつく。
こういうチョイスをしました。
そこで病巣を治療して掌蹠膿疱症から解放されたと。
これ掌蹠膿疱症っていうのは先生方これだからいろんな要因で起こるって事ですか?そういう病気じゃなしいわゆる何かどっかで起こってるっていうサインが手に現れるって事ですか?
(照井)おっしゃるとおりなんですね。
体の中には病原体から体を守るような免疫があります。
それがほかの人よりも少し暴走しやすい。
その暴走しやすい状態が手足に出来やすいんですけどもそれがニコチンが悪さをしたり病巣感染が悪さをしたりという事で先ほどあの患者さんは歯が悪かった。
それがその手足の暴走をどんどんと火に油を注ぐように悪くなった。
ニコチンとかほかの要因によって暴走をどんどん起こすように。
すごいな。
そうなんだ。
どこで起きてるかそれを突き止めてやっぱり病巣を治すから一気に改善が見られたっていう…。
おっしゃるとおり。
これは小林さんの病院で集計されたデータです。
掌蹠膿疱症の病巣が見つかった場所をまとめました。
最も多かったのは歯。
次が扁桃でした
そこで小林さんは掌蹠膿疱症と診断された患者にはまず歯科。
次に耳鼻咽喉科の受診。
更に血液検査をすすめています
そうする事で病巣の場所をいち早く特定し治療を始める事ができるのです
普通に自然軽快を待っているとやっぱり7〜8年とか10年以上の方もいらっしゃるのでこういうふうに集計してみますとこれだけの方に歯の原因の方がいらっしゃるのでまずはじゃあ歯を全員にチェックしてしまおうという事でやってるんですね。
とにかくいらっしゃったら歯医者さんにお手紙を書いて根尖病巣という歯の根元に膿がたまってないか歯槽膿漏の重症のものがないかあとは血液検査で甲状腺の疾患ありますね。
バセドウ病とか橋本病とかそういうものが関わって出てる方もいらっしゃってそれは取り除く事はできないんですけどやはり主治医の先生にあるいはこれで発見される方もいらっしゃるのでとにかくそちらを治して頂くというような形ですので血液の検査あるいは歯のチェックあるいは扁桃腺炎を起こしてこなかったか小さい頃。
鼻詰まりがないかとかはなが喉の奥をたれるような事がないかとかそういうものをチェックしてお伺いして必要な検査をザッとやってしまうと。
それで行く方向を定めるというふうに。
ただもう何も体質だけで出る方っていうのもいらっしゃるので。
この不明のね。
14%が不明です。
体質でただ単に出るっていう…。
(小林)出る方もいらっしゃって。
これはでももう治療法はないですか?照井さん。
そうした場合にはやはり症状を軽くするような塗り薬を塗る場合と軽傷の場合は塗り薬を塗ってもらうと。
あと紫外線を当ててその暴走してる細胞を殺して炎症を抑えてあげると。
それで抑えられない場合には飲み薬で炎症を抑えると。
また最近では少し変わった暴走を抑えるような特殊な注射剤っていうのも臨床試験が始まっています。
掌蹠膿疱症の症状を抑えるための治療もあります。
まず炎症を抑えるための塗り薬。
皮膚の角質化を抑える飲み薬。
紫外線治療では週に1回以上皮膚に紫外線を当てて免疫が暴走してしまった細胞を殺し炎症を抑えます。
更に骨に痛みが出るなど重症化した時には免疫を抑制する特殊な飲み薬を使う事があります。
この治療は保険適用外なので薬代が月に1万円ほどかかります。
従来の治療が効かなかった患者のために免疫を抑える新しい注射薬も臨床試験中です
でも栗原さんは一生懸命自分で情報を調べて小林先生のとこたどりついたじゃないですか。
もしも遠方の方で小林先生のとこに行けないという方がいたらどうしたらいいんですか?やはり相談して頂ければお近くの歯医者さんに行ってこういうものを診てもらって下さいというようなアドバイスをする事は可能ですしあるいは我々最近は連携というのを一生懸命進めておりますのでかかりつけの皮膚科医の先生にこれをチェックして下さいと相談をする事もできますしやはりまずはコミュニケーションをとって頂いていい方向を見つけていくと。
いろんな方がいろんな要素が関わっているっていうところで非常に難しいんですけれどもやはりこれにめげずに我々も努力していこうというふうに思っております。
今日は「手あれ」という事でチョイスを伺ってきましたがお二人いかがでしたでしょうか?いや〜昔からよく手当てって言うじゃないですか。
子どもがおなか痛いって言ったらお母さんがおなかに手当ててその手がいつもお母さんの手はきれいだなって思ってもらえるようにちゃんとケアしないとなと思いました。
洗い物にめげずに。
やっぱり何か本人が一番気にしはるやんか手あれって。
女性の方なんかも。
やっぱり人間同士のコミュニケーションが最初のツールやから。
言葉の次に触れ合う場所であったりするから。
握手できませんってこんな手が荒れてるんでってなるともったいないんで。
心も荒れちゃうんでね。
手の荒れから。
だからやっぱりこんだけ簡単にいろんな市販のものでも治るかもっていうのがあるんで是非手当てを。
それこそ手当てをしてほしいと思いますね。
意外に簡単でしたよね。
意外と簡単でした。
本当に。
意外に簡単だったという事で小林さんのチョイスは。
まずはスキンケアですね。
やはり我々はみんな自分の皮膚を守るバリヤーを守る力があるのでそれをとにかく大事に保護してあげると。
そのためのスキンケアハンドクリームをまめに塗るっていう事ですね。
しかも継続しなきゃいけないっていう事ですね。
半年は続ける。
もう一つはそれで治らなければちゃんとお医者さんに行って正しい診断をつけてもらう。
この2つではないかと思います。
照井さんいかがですか?掌蹠膿疱症はいくつか非常に似た病気があるという紹介がありましたように正しい診断をつけるっていう事がまず大事です。
重症の人は胸が痛くなるんですね。
それがあるかどうかで治療が変わりますのでそれがあるかどうかを確認してもらうという事と先ほど小林先生がお話ししましたように病巣感染があるかどうかっていうのをチェックして頂くというこの3つになると思います。
という事で今日は「手あれ」ですけれども一筋縄ではいかないものであるという事でした。
どうもありがとうございました。
(一同)ありがとうございました。
2016/01/23(土) 20:00〜20:45
NHKEテレ1大阪
チョイス@病気になったとき「手あれの悩み」[解][字]

冬の代表的なお悩みといえば手荒れ。クリームを塗っても治らない場合には、意外な病気が隠れていることもある。症状別の対処法や、防ぐための日常生活の注意点を紹介する。

詳細情報
番組内容
冬の代表的なお悩みといえば手荒れ。クリームを塗っても治らない場合には、意外な病気が隠れていることもある。症状別の対処法や、防ぐための日常生活の注意点を紹介する。【出演】星田英利、浜島直子、徳田章アナウンサー ほか
出演者
【講師】聖母病院皮膚科科長…小林里実,日本大学医学部附属板橋病院副病院長…照井正,【司会】星田英利,浜島直子,【リポーター】徳田章,【語り】佐藤真由美,江越彬紀

ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – 高齢者

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