(草野)
群馬県の赤城山
吹きおろす北風赤城おろしが育てる野菜があります
霜が降りるとなぜか甘くなる霜降り白菜です
甘味を生み出すのは農家の技
地元群馬の匠は究極の鍋でその甘味を引き出し…
中華の匠はあんかけにうま味を閉じ込めました
四季折々の味に満ち溢れた国日本
この国には食の魅力を知り尽くした匠たちがいます
本物を探す旅へ…
今回は中華の五十嵐美幸シェフです。
どうぞよろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
女性の感性が光る中国料理で人気の五十嵐美幸シェフ
そのメニューには季節の野菜がたっぷり
全国各地からいいものを厳選しているそうです
そんな五十嵐シェフにとって冬に欠かせない野菜があります
はい。
こちらなんだかわかりますかね?なんか見た目牛乳に見えますけど。
あっちょっとトロッとしてる。
なんだろう…?うん?牛乳じゃないですね。
甘い。
甘いです。
私が畑のミルクって呼んでいる霜降り白菜のみで作れるスープなんです。
これがこれですか?
(五十嵐)そうなんです。
冬に大活躍の霜降り白菜は甘味たっぷり
その秘密を探ります
「赤城の山も今宵限り…」国定忠治の名ゼリフでもおなじみ赤城山の南群馬県伊勢崎市にやって来ました。
今回の旅のお供はビッグですよ〜。
把瑠都さん大きいですよね。
私も大きいんですけどやっぱり把瑠都さん見ると安心します。
ありがとうございます。
身長197センチ。
現役時代は200キロ以上あった体重を30〜40キロは落としたそうですが…。
今でも十分ビッグですね。
2人は霜降り白菜の畑へ。
今収穫してますね。
あっ本当だ。
(把瑠都)いっぱいありますね。
私でも食べきれないぐらいいっぱいありますよ。
広い畑で作業していたのが…。
霜降り白菜の匠渡部利明さん。
奥様の真由美さんと一緒に収穫の真っ最中です。
(五十嵐)うわあ大きいですね白菜。
時期的にはこの大きさで収穫するのが一番…?
(五十嵐)でっかいですよね。
ロケの日はまだ霜が降りてなかったんですが正月明けの冷え込みで今や早朝には白菜も白く冬化粧。
本格的な霜降り白菜の季節を迎えています。
(五十嵐)5万個?すごい!5万個で驚いちゃいけません。
渡部さんの畑はここだけじゃないんです。
全部で5ヘクタールの畑で作っている白菜は15万個。
白菜組合から応援部隊が来ていました。
よいしょ!せっかくなので長靴履いて行きましょう。
2人もお手伝い。
気合十分ですが…。
(五十嵐)お父さん。
(五十嵐)4000個!?目標は4000個ですよ。
使うのは菜切り包丁という収穫用の包丁。
(渡部さん)切り方教えますから。
倒してこの葉っぱを…。
そうするとここへ包丁を入れていただければ。
(五十嵐)ほうほうほう…。
(渡部さん)これで…。
(五十嵐)おおきれい。
包丁なら五十嵐シェフ使い慣れてますよね。
(把瑠都)寄り切って…。
(五十嵐)寄り切って。
っていうかね…。
(把瑠都)包丁刺さらない。
厚いのよこれ。
意外にこれ…お父さん見てて簡単そうに見えたけど意外にこれ結構大変ですよね。
そうですね。
お母さん大変でしょ?
(五十嵐)おかしいな。
私包丁得意なはずなんだけどな。
料理人だから。
結構苦戦しています。
(五十嵐)これすごいよ。
お父さんこれそうですね赤ちゃんより重いと思います。
(五十嵐)大きいですよね。
白菜を赤ちゃんに例えるなんてお母さんになったばかりの五十嵐さんらしいな。
こう持って…?
(渡部さん)その葉っぱを倒して…。
その葉っぱを…そうそうそう。
で…。
(把瑠都)包丁入れます。
ハーッ!
(渡部さん)はい。
さすが怪力!一発で決めました。
うわっ!葉っぱ食べちゃった。
いっぱい中水たまってるんですけど。
(五十嵐)そう水分がすごいんだよね。
(五十嵐)あっホントだ!すごい汁が…水分が出てる。
へえ〜のどの渇きを癒やせるほど水分が多いんですね。
うわ〜!うん!なんだろう…。
(一同笑い)五十嵐シェフが使う理由もここにあります。
なんだろう…霜降り白菜って…。
惚れ込んでますねえ。
そんな霜降り白菜は収穫も大変ですが育てるのも大変なんです。
作業を始めるのは午前7時前。
白菜にも霜が降りていよいよ霜降り白菜の本格シーズン。
霜が降りる前に大変な作業が始まります。
霜のあたりすぎを防ぐため白菜を縛るんです。
収穫前の白菜はだんだん葉が開いてきます。
そのままにしておくとだからしかも一日に縛るのは奥様も大変ですね。
まだまだありますねえ。
大変だ。
その一方で収穫の時期を迎えた白菜はどんどんとっていかなければなりません。
助っ人の一人は奥様の父源一さん。
かつて農家だった源一さんは渡部さんに白菜作りを教えてくれた農業の先生です。
目標の4000個を収穫するには9人がかりで朝7時から夕方4時までかかるそうです。
(五十嵐)だってこれずっとやっても終わりがないぐらいの…。
そうなんです。
まだ終わりじゃないんです。
畑にずらーっと並べられた段ボール箱。
1箱に4個詰めると重さ20キロほど。
それをおよそ1000箱トラックの荷台に運ぶんですが頼もしい助っ人が今日はもう一人いますね。
把瑠都さん今日いるから。
(一同笑い)軽トラの重さは700キロぐらい。
それをトレーニング代わりに持ち上げたという把瑠都さん。
怪力伝説はまだあります。
高校時代山から担いで下りてきたのは体重200キロのイノシシ。
…となると20キロは軽すぎるかな?2箱まとめて40キロ。
(渡部さん)あっすごい!
(五十嵐)すごい!さらに3箱60キロは…。
うわ〜全然平気だ!大活躍ですねえ!
(渡部さん)五十嵐さん。
(五十嵐)あっ食べ…。
(把瑠都)食べたいね。
作業が一段落したところでちょっと遅めのランチタイム。
忙しいこの時期は家に帰る暇がないので畑で済ます事も珍しくないんです。
(五十嵐)サラダ。
(把瑠都)ありがとうございます。
(五十嵐)ありがとうございます。
この日のメニューは白菜尽くしの3品。
白菜のサラダとお漬け物。
そしてメインは…。
豆腐の代わりに霜降り白菜が入っています。
把瑠都さんお待たせしました!おいしいです?
(五十嵐)やっぱりこの…。
(把瑠都)この私のどんぶり見てください。
把瑠都さんのリクエストに応えてどんぶりにしてくれました。
お〜!合います。
うまい!
(渡部さん)そうですね。
(把瑠都)あ〜そうですね。
(把瑠都)これはもう…ホントにもう…。
あっという間に完食です。
キーワードは赤城おろし
伊勢崎市には冬赤城山から冷たい北風いわゆる赤城おろしが吹いて霜が降ります
すると
霜降り白菜の糖度は一般的な白菜に比べて倍以上にも!
つまり赤城おろしが甘い白菜を育てているのです
(五十嵐)まだまだ?何を言ってるんですか…。
作業はまだ終わってませんよ!収穫が済んだ畑はすぐにトラクターで耕します。
次の収穫に向けてもう準備が始まります。
とった白菜だって出荷しなくちゃならないんですから。
白菜を運ぶついでに匠が案内してくれたのは…。
地元では予約が絶えない事で有名なここに白菜料理の匠がいらっしゃるんです。
(五十嵐)よろしくお願いします。
失礼します。
懐石やじまの料理長矢島治良さん。
契約した生産者から食材を仕入れ納得したものしか使わない和食の匠です。
そんな矢島料理長が霜降り白菜で作ってくれたのは…。
(矢島)白菜の素朴鍋という…。
(五十嵐)うわあ!アルミ合金の鍋で煮込んだ材料は千葉県九十九里のハマグリと霜降り白菜だけ。
素材のおいしさがストレートに伝わる鍋です。
霜降り白菜なもんですから素朴なまんまで味がついてませんスープに…。
鍋にはうるさい把瑠都さん。
いかがですか?五十嵐シェフはやっぱり白菜から頂きますね。
うん!いいおだし出て白菜の甘味とおだしの貝との甘味がまた白菜にすごい…。
(五十嵐)おいしい。
キーワードは煮る前に蒸す
匠は白菜を煮る前にまるごと蒸しました
白菜を煮ると…
煮汁を味わうスープならじっくり煮込んでいいのですが今回は霜降り白菜を味わう鍋
匠は白菜の甘味やうま味を逃がさないようあらかじめ
白菜がハマグリのうま味を吸うのに必要な時間だけ煮込んだのです
さらにこのアルミ合金の鍋にも理由があります
土鍋だと水分がお客様が召し上がってるうちに10分しないうちになくなっちゃうんですよ。
土鍋は煮込む間に水分を吸ってしまいますがアルミの鍋ならその心配はなくしかも熱が早く均一に伝わります
短い煮込み時間で絶妙な味わいに仕上げるため匠はこの手打ちの鍋を特注したんだそうです
なるほど。
農家の匠がすすめるわけですね。
白菜の甘味がスープに染み出てます。
(矢島)やっぱり出てます?そうですね。
匠の技が光るもうひと皿は霜降り白菜と上州和牛を梅肉で和えたもの。
把瑠都さん今日初めてのお肉ですよ。
今度は白菜を炙って甘味やうま味を閉じ込めたんですね。
さらに牛肉にも秘密がありました。
基本的にやっぱり私も食材を調味料として使ってたり白菜の甘味を生かしたお料理をちょっと今日はぜひ作らして頂いてもいいですかね?中華で…。
五十嵐シェフも負けていられません。
大好きな霜降り白菜で作ったのは…。
白菜をプリンのように仕上げたそうですがどんな味なんだろう?白菜農家の渡部さんいかがですか?あ〜。
(五十嵐)はい。
五十嵐さんおっしゃってた…。
よかったです。
好評ですよ五十嵐シェフ。
でも一番気になるのは匠の感想です。
すごい緊張しますねやっぱり…。
ここの立ち位置緊張しますよね。
霜降り白菜の味を知り尽くした和の匠の判定はいかに?あ〜。
やっぱりこの香りと我々もそうなんですけど日常の生活から一番遠い食材とこの白菜を合わせてるっていう…。
これはさすがだね。
そうですよね。
匠の「素晴らしい」頂きました。
和食の匠が絶賛した五十嵐シェフの技
(鈴木)《あっまたサラダ作ってる》
(母)《「あっまたサラダ作ってる」って思ってる》《あれ?サラダじゃない》スープ!?「スープってどういうこと?」って思ったでしょ。
思ったかも。
スープです!
生野菜より「コンソメ」しみしみスープ野菜
「コンソメ味がしみしみで予想以上のおいしさこんな野菜の食べ方があったとは!」…って私の心読み過ぎです。
・「味の素の『コンソメ』しみしみ」きみはよく泣くきみでした。
きみはよく食べるきみでした。
・『組曲惑星より木星』よく食べるときのきみはよく笑うきみでした。
一度気に入るとそればかり食べたがるきみ。
食べながら眠ってしまったり泣き始めたり負けて帰ってくると黙ったまま食べないこともあった。
勝てなくてもきみの一生懸命はとても感じる。
もっともっと泣きなさい。
もっともっともっとおいしいものたくさん作るからね。
そうやって母の私も強くなってゆくんだから。
きょうのおいしいが、きみの明日になる。
EatWell,LiveWell.AJINOMOTO.五十嵐シェフのそのおいしさの秘密とは?五十嵐シェフは煮込む前に揚げたんです。
これも甘味とうま味を逃さないテクニック。
鶏がらスープをかけて…。
煮込まず蒸してやわらかくします。
ここで…。
畑のミルクとは揚げて蒸した白菜をミキサーにかけてミルク状にしたもの。
これがポイントなのでみんなで味見します。
(五十嵐)そうなんですよ。
何?何この味。
甘いね。
やっぱり…。
匠の「素晴らしい」2つ目頂きました。
そしてここからがプリン仕立ての秘密。
わかりますか?正解は湯葉。
畑のミルクで湯葉を煮込んでトロトロにしたんです。
さらに白菜に蟹のうま味を吸わせたあんかけを作り湯葉のプリン仕立てにかけて出来上がり。
ありがとうございました。
(五十嵐の笑い)白菜のおいしさを引き出すプロの技やっぱりすごいなあ。
五十嵐シェフが霜降り白菜でもうひと品
麺も絶品です
(民族音楽の歌声)母たちは、うたとダンスで憶えてゆく。
栄養のこと、免疫力のこと、発育のこと、そして、おいしさのことを。
子どもたちの健康を願いうたい踊りながら憶えてゆく。
KOKO…。
それは発酵コーンで作るガーナ伝統の離乳食の呼び名。
味の素はそのKOKOを調理するときに赤ちゃんの成長に不可欠な栄養素をプラスできる食品を開発。
「KOKOPlus」それは、ガーナの母たちの願いを、プラスしたということ。
いのちが、食べている。
いのちが、笑っている。
EatWell,LiveWell.AJINOMOTO.
(小栗)《鍋の季節またこれを求めてあいつらがやってくる》《たっぷりの「ほんだし」で重ね鍋》おまたせ〜!
(友人たち)お〜!《今年も…つゆだく》《くったくたの白菜と甘〜い豚バラ》
(友人)うまい!
(友人)うめぇ〜!《おいおいおまえら「うまい」以外に言葉知らないのか?》うまい!
レシピは「ほんだし」活用術で
大根おろしアートも!
群馬県の赤城おろしが生んだ霜降り白菜
そのおいしさを再認識した五十嵐シェフが東京に戻ってこの冬一番のおすすめメニューを作りました
霜降り白菜の味わいを上海蟹ならではの風味とコクで引き立てた贅沢な麺です
う〜ん!優しいうま味ですね。
このでもシャキシャキ感も…。
(五十嵐)そうなんですよね。
たまりませんね。
芯の部分の厚みとか甘味とかあと張りっていうのがね全然違う…。
そうなんですよ。
歯応えもいい。
ものすごい農家さんの私あそこまで手間をかけるっていうのにちょっと驚きました。
すごく愛情を感じました。
ホントに大切にしてる育ててる霜降り白菜なんだなというのは…。
ねえ。
次回はプリプリ岩手のホタテ。
世界的グランシェフが海の恵みを余す事なく絶品料理に仕上げます。
ただ今土曜よる6時56分。
綾小路きみまろでございます。
2016/01/23(土) 18:30〜18:56
ABCテレビ1
ごはんジャパン 本物を探す旅へ〜群馬県伊勢崎 中華の女傑が憧れる霜降り白菜〜[字]
日本のおいしい食材を探し、そのおいしさの秘密を科学的に紐解く。元大関・把瑠都と五十嵐美幸シェフが極上の“霜降り白菜”を求めて群馬県伊勢崎市へ!!
詳細情報
◇番組内容
日本を代表するグランシェフとゲストが日本各地に赴き、四季折々のおいしい食材を探求すると共に、おいしさの秘密を科学的に紐解いていく。今回注目する食材は“霜降り白菜”。食材本来のうま味を生かした中国料理で高い評価を得ている五十嵐美幸シェフと、大相撲の元大関・把瑠都が群馬県伊勢崎市を訪ね、美味しさの秘密を探っていく。赤城山から吹きつける強烈な冷たい北風“赤城おろし”が鍵を握るというが、その秘密とは!?
◇番組内容2
五十嵐シェフと把瑠都は現地の生産者を訪れ、広大な畑で収穫をお手伝い。把瑠都が怪力を生かして大量の白菜を軽々とトラックに運び入れる!畑仕事でノドが渇いたら白菜を食べて水分を補給すると言うが、そのあまりのみずみずしさと甘さに2人もビックリ!!さらに地元の匠シェフ・矢島治良料理長が霜降り白菜を使った極上の料理を披露!その味に感激した五十嵐シェフがお返しに披露したプリン仕立ての一皿とは!?
◇出演者
【ナビゲーター】草野満代
【ナレーション】酒井敏也
【ロケ出演】把瑠都、五十嵐美幸シェフ(『中国料理 美虎』オーナーシェフ)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/gohan-japan/
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
バラエティ – トークバラエティ
バラエティ – 料理バラエティ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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日本語
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