今週は何かいい事ありましたか?私ね思うんですよ。
今から130年ほど前開拓移民の手によって切り開かれました。
当時この厳しい冬を越すのはさぞかし大変だった事でしょうね。
そんな地に移り住んで来たのが本日の主人公です。
ただ今越冬生活を満喫中。
こちらこの三角屋根の自宅でお店を営んでいます。
お邪魔します。
明るく広々とした店内ですね。
なんのお店かというと…。
そう。
ここSweetKitchenは週末だけ開くベーカリー。
いやいやいやいや…どれもこれもうまそうですね。
それでは主人公ご紹介しましょうね。
齋藤朱美さん笑顔が素敵な59歳です。
7年前帯広市に移住して来ました。
フォカッチャ!
(朱美さん)はいフォカッチャ。
すごい美味しいですよ。
すごい美味しい。
人気のフォカッチャはオリーブオイルとローズマリーが利いています。
オー!フォカッチャ。
イタリーのパンですね。
こちらはレーズンの入ったライ麦パン。
中はまあふっくらホワホワ!
(朱美さん)いらっしゃいませ。
こんにちは。
雪の中遠方からもお客さんがやって来ます。
そこでお店の真ん中にでっかいテーブルを置きました。
皆さんここでパンを食べたりおしゃべりを楽しんだりしてるんです。
パパがね出張で出ているから。
今日迎えに行くの。
迎えに行くの?じゃあよかったねお父さんと会えて。
そしてもう1人の主人公はというと…。
あっいましたいました。
いらっしゃいませ〜。
うわっ!落としちゃった。
ちょっぴりお茶目な夫の祥司さん61歳です。
去年定年を迎え単身で暮らしていた東京から移住して来ました。
それまで6年間も離れていたお二人です。
久しぶりの夫婦水入らずでアツアツなんじゃないかと思いきや…。
そんな事言ってないよね。
いやいや意見がぶつかる事もしばしばでね。
確かにお二人ちょっと離れてるかな?齋藤さんご夫婦は昼間は別々に過ごしている事が多いんです。
この季節祥司さんの主な仕事はストーブ用の薪割り。
ひと冬越す間かなりの数が必要になるので電動の薪割り機が活躍します。
ああ〜こりゃ便利だ。
(祥司さん)買った。
退職前に。
移住して迎える初めての冬いかがですか?いいですよ。
今は毎日が新鮮です。
帯広での暮らしを楽しんでます。
気象庁に勤めていた祥司さん。
24歳の時赴任先の北海道で朱美さんと出会いました。
しかし祥司さんがまもなく転勤となり遠距離恋愛に。
(祥司さん)市外電話って高かったでしょ。
今みたいに携帯バンバンじゃないもの。
まあまあ…。
祥司さんの猛烈なアタックの末結婚。
その後も祥司さんの転勤は続き東京千葉埼玉長野などで暮らしました。
そんな中朱美さんが始めた趣味がパン作り。
引っ越すたびにその町のパン教室に通いました。
50代になるとお二人は自然豊かな北海道で暮らしたいと思うようになります。
そして移住先を探すため訪れた帯広市で運命の出会いが待っていました。
本当にわあすごい…って。
(祥司さん)来て見てたら偶然この人が見つけて。
あそこなんだろうって言って見つけたのがこの家。
ひと目惚れした家はモデルハウスでした。
たまたま安く購入出来る事になりご夫婦の心は決まりました。
2009年祥司さんを東京に残してまずは朱美さんが単身移住します。
明るく社交的な性格とあってすぐに地域にも溶け込みました。
そして3年前自宅の一角を店舗に改装しゆったり楽しみながらパン屋さんをしたいと週末だけ営業のスイートキッチンをオープンしました。
帯広に雪が降り積もると必ずやって来るお友達がいます。
オホホ誰でしょう?あっ来た。
黒沼さん?音でわかるんですか?黒沼さ〜ん!
(祥司さん)農家さん。
農家の黒沼さんは雪が降ると農場の土を運ぶ重機で駆けつけて店の前の除雪をしてくれるんです。
なるほど。
これならねあっという間ですね。
どうも黒沼さんありがとうございました。
いえいえ。
(祥司さん)すごい。
いやいやテンガロンハットがお似合いの黒沼さんお疲れさまでした。
さあ入れたてのコーヒーで温まってください。
黒沼さんがいないとここで冬は生活出来ない。
農家ってもうそういうもんだと思ってる。
そういうとこでしょう。
なるほどね開拓の歴史は助け合いの歴史でもあるんですね。
というわけで本日は北海道帯広市で週末だけのパン屋さんを切り盛りする移住7年目の妻とここで初めて冬を越す夫のお話です。
久しぶりの同居生活夫婦で新たな人生開拓中でーす!まだ夜も明けぬ午前4時。
ガレージを改装したパン工房にはもう既に明かりが灯っています。
北海道帯広市で週末だけ開くベーカリースイートキッチン。
営業日は朱美さんも早朝からもう大忙し。
(朱美さん)生地はね来てくれるお客様に応える。
なるほど。
あれ?これは?
(朱美さん)十勝産の粉になります。
食パンには地元産の強力粉キタノカオリとライ麦でおこした天然酵母が欠かせません。
水を加え生地が出来たらまずは40分間寝かせます。
そして一次発酵させた生地を成形して型に入れたら35度の発酵器の中へ。
こうして40分間二次発酵させると…。
オホホすごいふっくら!そしてオーブンで焼く事35分。
おお〜こんがりキツネ色。
(朱美さん)まあまあいい感じです。
思ったより。
いい感じ。
キタノカオリと天然酵母で作る食パンはしっとりもっちりとした食感が自慢です。
いやあ焼きたてはうまいでしょうね。
あっこの赤いのは?
(朱美さん)これはビーツ。
色がきれいだし十勝産だし。
ビーツ。
あっロシア料理のボルシチに使うあれですよね?はい。
甘みが特徴の野菜ビーツはミキサーにかけパン生地に練り込んでいます。
おお〜鮮やかな色じゃないですか!ビーツが入った生地は筒状の型に入れ発酵させてから焼き上げます。
出来上がりに注目ですよ。
(タイマー音)朱美さん見せて〜見せてください!
(朱美さん)あっいい感じに焼けました。
おおおおおお。
いやあこれ色もさる事ながらこの形もユニークですね。
ほんのり甘いこちらのパンはスライスしてサンドイッチに使うのがおすすめです。
続々とパンが焼き上がる中次第に夜も明けてきました。
雪景色の中昇る朝日美しいじゃないですか!でもそういえば祥司さんはどうしましたかね?アハハいましたね!カメラ構えて。
祥司さんそんなとこで何撮ってるんですか?ああじゃあ私もそっち行っていいですかね?エヘヘヘへ…大丈夫大丈夫。
はいよいしょっと。
おお〜朝日を浴びて雪原がキラキラ輝いているじゃないですか。
私が一番好きな季節は冬なんです。
雪があって音もしなく真っ白な世界っていうのがやっぱりいいですね。
いやあさすが去年まで気象庁にお勤めだった祥司さんです。
定年後に移住して初めて迎える大好きな冬。
7年ぶりに妻の朱美さんと暮らし始めました。
でもパン屋さんの方は手伝わなくていいんですか?西田さん。
はい。
実は祥司さん朝4時から朱美さんのためにストーブに薪をくべていたんですよ。
あらまあそうなんだ。
祥司さん優しいじゃないのねえ朱美さん。
ちょっとちょっとだけ。
ねえ祥司さん。
朱美さんちょっとだけ喜んでるみたいよ。
これはいつもやってるんですよ。
火の回りの事はね。
ヘヘッ火が好きだからやってるんですって。
開店1時間前パンの袋詰めを手伝いに来てくれたのが佐々木法子さんです。
お友達だから楽しんで。
楽しんで手伝ってるだけ。
佐々木さんは7年前朱美さんが単身移住した頃からのお友達。
ずっと朱美さんを見守ってきましたよ。
そうそうそう…。
すっごい待ってて待ってて待ってて…。
そんなに待ってたの?ハハハ…なんだ仲良いんじゃん。
さあパンの用意が出来ました。
午前10時半スイートキッチンオープンです。
いらっしゃいませ。
おはようございます。
いや〜お待ちしていました。
パン焼きたてですよ。
ママ…。
おお…大丈夫?泣いちゃった。
あっ大丈夫?こんにちは。
ああ泣いちゃった。
最近祥司さんは店で接客もしてくれるようになりました。
おおそうなんだ。
祥司さんお客さんとの会話も楽しんでます。
お客さん入ってきたらいらっしゃいませってお客さんが言う…。
この日桶を持って家を出た祥司さん。
自宅から歩いてわずか1分の場所に仲良くしているお仲間がいらっしゃいます。
入ります。
(高城さん)はーい。
おはようございます。
(高城さん)おはようございます。
桶持ってきましたけどどこ置きますか?高城さんは3年前からこの地で暮らす移住の先輩です。
スコップ持ち出して何掘るのかな?その…。
ポールの向こう側。
西田さーん!はいはい。
雪の下にお二人の大切なものが埋まっているんですよ。
えっ大切なもの?
(祥司さん)土が出てきたから…。
(高城さん)もう少しかかる。
(祥司さん)もう少しかかるかな。
宝探しみたいですね。
(高城さん)どうなってるかな?どうなってるかな?西田さん見えてきましたよ。
見えてきたね。
(祥司さん)あっこれだ!
(高城さん)よいしょ。
あ〜ハハハ…大根ですか。
(高城さん)はいはいはいはい出てきたよ。
野菜などを保存するための北国の知恵室です。
大根も雪が降る前に地中に埋めておけば春まで美味しく食べられます。
へえ昔の人は賢かったんだな〜。
今日は大根を使って冬の保存食を作ります。
冬の保存食。
自分たちが食べるので…ヘヘヘ。
おはようございます。
こちらは近くに畑を持っている勝山さん。
3人揃ったところでクッキングスタート。
ハハハ…3人ともエプロンがお似合いですねえ。
1人でやると大変だけれどねえ何人か集まってやると楽しいし…。
ハム。
それからチーズ作り。
(祥司さん)色んな事出来るから。
作るのは北国の郷土料理飯寿司です。
まずはお米に麹を混ぜ笹を敷いた木桶に敷き詰めます。
祥司さんが持ってきた桶ですね。
(祥司さん)新品。
買ったんですよこれ高いんだよ。
しょうないね。
しょうない。
道具はどうしてもいるので…。
続いて塩漬けにしたカレイを敷いていきます。
お魚は鮭やニシンでもいいんですよ。
なるほど。
そして軽く塩漬けにした大根にニンジンキャベツなどの野菜をたっぷりと。
これを同じ順番で何段にも重ね最後にお酒とみりんを混ぜたものをひたひたに入れたら仕込み完了。
(祥司さん)溢れてくる…。
(高城さん)これは美味しいぞ。
齋藤さん作ったんだもん。
(祥司さん)また。
また!また!あとは40日ほど発酵させれば出来上がりです。
こちらは高城さんが作った鮭の飯寿司。
麹のまろやかな味わいがくせになる美味しさです。
うまそうだね。
いや楽しみですね。
朱美さんは自宅で1人の時間を楽しんでいました。
30年来の趣味というパッチワークです。
のどかでなんか幸せだな〜って感じる。
ご夫婦それぞれ冬の暮らしを楽しんでます。
そんなお二人がこの日久しぶりに夫婦水入らずで出かけました。
帯広から車で1時間半。
やって来たのは太平洋に面した漁業の盛んな港町広尾町です。
スイートキッチンの常連さんでもある友人のログハウスへと遊びにきたのです。
こんにちは。
(朱美さん)こんにちは。
こんにちは。
どうぞ。
こちら漁師の籾山さんご夫婦です。
飯食おう。
祥司さんたちが来るといつも漁師飯を振る舞ってくれる籾山さん。
今日は?ホッキ!いいね。
いやいや見てくださいこのホッキ貝。
うまそうだ!はい出ましたイクラ丼。
もうなんという事でしょう。
(雅明さん)あのね生でも食べれるからさ。
(直美さん)サッと赤くなったらもう…。
ホッキ貝はしゃぶしゃぶで頂きます。
いいね〜しゃぶしゃぶ!
(祥司さん)初めて。
(朱美さん)じゃあいただきます。
もうこれ聞くまでもないですけど…どうですか?美味しい甘い。
感動。
4人は同世代。
いつもこんな話で盛り上がります。
もう60なんで海眺めながら生活しようかなとか思ったり…。
とかって…。
ほお…。
そうだよね。
いや〜夫婦で同じ楽しみを持つ事増えてきました。
自宅に戻ったお二人。
港で買ったししゃもで一夜干しを作ります。
(祥司さん)時間計ってちょうだい10分。
(朱美さん)10分ね。
はい。
塩水に10分間漬け込んだら…。
(祥司さん)ここからいってヘヘヘ…お二人仲良く。
エヘヘ。
今日は経験のある祥司さんが先生です。
へえいいですね。
棒に通したら風通しのよい場所に陰干しします。
(朱美さん)半日干す?
(祥司さん)半日。
今日空気が乾燥してるから早いと思う。
ししゃもの距離もお二人の距離も縮まってます。
寒い北海道の冬を満喫している祥司さんと朱美さん。
お客様をお迎えする準備です。
(祥司さん)お皿になってる。
ボウルに水を張って作った丸い氷。
灯したキャンドルの前にこの氷をかざせば…。
おお〜!いい感じだね。
(朱美さん)うんいい感じ。
いやいや幻想的ですね。
準備が整いました。
うん!こんばんは。
やって来たのはいつも除雪をしてくれる農家の黒沼さん。
他にも近所のお仲間が集まりましたよ。
時折こうして皆さん一緒に食卓を囲んでいるんです。
美味しいです。
テーブルにはそれぞれ持ち寄った食材やお料理がにぎやかに並びます。
このチーズとソーセージも皆さんで作ったものなんですよ。
いやいいですね〜。
おおチーズがとろけてる。
とろけてるねえ。
うまいよねこれ。
(朱美さん)アチアチ。
(黒沼さん)あ〜いい味だね。
こういったご近所との交流も朱美さんの移住から始まりました。
すごく…あれだよね慣れてきたよね。
慣れてきたっていうのもおかしいけどここの生活にね…。
(高城さん)絶対感謝すべきだよね。
要するに奥さんがみんなともうちゃんと付き合ってそこに齋藤さんがポンと帰ってくるわけだから…。
周りの人が。
(祥司さん)どうしたんだろう?この口。
いやいや今夜はいつもより素直な祥司さんです。
6年間離れて暮らしていたご夫婦。
そんな2人の人生はこの帯広で再び重なり合いました。
最初はなんとなく距離を感じていました。
でも広々とした北の大地ではそんな距離なんて小さなもの。
気がつけばお互いが自然体でいられる存在になってたんですね。
朱美さんこれからもいっぱい美味しいパンを焼いてください。
そして祥司さんもいっぱい自分の好きな事をしてください。
お二人の北国暮らし応援してまーす!はい楽園通信です。
桃ちゃん帯広のうまいもん食べたい!はい。
名産のジャガイモメークインはいかがでしょうか。
あ〜いいですね。
こちらでは地方への発送も行っています。
そんなメークインにぴったりの帯広の味がこちら。
ん?蒸かしたジャガイモに片栗粉を混ぜて練ったいも餅のみそ汁です。
いやいや温まるぞこれは!朱美さんのベーカリースイートキッチンは毎週土曜日と日曜日の営業です。
私このパン全部頂きます。
次回は岩手県宮古市が舞台。
震災から復旧した農地にそばを植えお店を始めたお母さんのお話です。
町を笑顔にしています。
(草野)
群馬県の赤城山
2016/01/23(土) 18:00〜18:30
ABCテレビ1
人生の楽園[字]
【夫婦で楽しむ越冬生活】 ストーブ用の薪割りに雪景色の写真撮影、そして週末だけのパン屋さん…。東京から帯広市に移住し、冬の北海道を存分に楽しむ夫婦を紹介。
詳細情報
◇番組内容
気象庁勤務で転勤の多かった夫。一緒に全国を回りながら、大好きなパン教室に通い続けた妻。夫婦は50代になると「自然豊かな北海道で暮らしたい」と考えるようになり、十勝平野に建つ一軒家を購入。まず7年前に妻が、去年、定年退職した夫が移住し、帯広での二人暮らしを始めた。雪の下に埋めた大根を使った保存食作りなど、冬の北海道ならではの楽しみもいっぱい。妻は自宅の1階を利用し、週末だけのパン屋さんも開いている。
◇出演者
【楽園の案内人】西田敏行、菊池桃子
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/rakuen/
◇おしらせ2
この番組は、朝日放送の『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
福祉 – 高齢者
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日本語
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