都心に降り積もった雪。
上り方面のお客様、このまま列並んでお待ちください。
首都圏の鉄道は、通勤時間帯に大きく混乱しました。
大変です。
強い風も。
あおられてバスが横転しました。
各地で大荒れになりました。
おはようございます。
週刊ニュース深読みです。
そうそう、今週大雪で始まったんでしたよね。
でもまたきょうも冷え込んで、これからまた降るんだそうですね。
気象情報の南さんです。
おはようございます。
おはようございます。
そうなんです。
これからあす、あさってと、またね、南岸低気圧の影響で雪が降って、大雪の所、大荒れの所、出てきそうです。
これ、18日9時の天気図ですけれども、この太平洋沿岸、南岸に低気圧があって、この低気圧が発達した影響で大荒れ、大雪が降りました。
今回も同じようなタイプで大雪の所が出てきそうなんですね。
まずこの南岸低気圧、3日かけて北上し、今週、各地に大雪や強い風をもたらしました。
月曜日、東京の都心でも湿った雪が降りました。
積雪は一時6センチに。
歩きにくかったですね。
そうそう。
低気圧が急速に発達しながら、本州の南を進んだためです。
転倒するなどしてけがをした人が相次ぎました。
危ない、危ない。
混雑しておりますため、入場規制をしております。
駅に入れなかったんですよね。
はい、通勤ラッシュの時間帯、鉄道も大幅に乱れました。
駅への入場制限が相次ぎ、駅の外にまで長い列が。
運行本数を減らしたため、乗り切れない乗客がホームにあふれ、安全を確保するため、入場を制限したということです。
火曜日、低気圧は北海道付近まで北上しました。
午前中からだんだんと吹雪が強まり、遠くが見渡せないような状況になってきています。
北日本や日本海側で、猛吹雪になりました。
福井県あわら市では、乗客・乗員28人が乗ったバスが横転。
強風にあおられたことが原因と見られています。
大きなフェリーも風の力で。
これ、港を出た直後に、強風で流されて。
戻っちゃった、戻っちゃった。
岸のクレーンに衝突しました。
水曜日、低気圧の影響で、日本付近は強い冬型の気圧配置に。
北海道のオホーツク海側では、多い所で24時間に90センチを超える雪が降る大雪となりました。
高波による被害も出ました。
羅臼町では岸壁を越えた波が建物の地下に入り込み、排水作業に追われました。
日本の南岸を進んだ低気圧。
西日本から北日本までの広い範囲に、影響を及ぼしました。
弾丸ならぬ、南岸低気圧。
南岸低気圧。
どうして南岸低気圧は、大雪をもたらしたのか。
そうですね。
南岸を通る低気圧というのは比較的多いんですけど、春とか秋でしたら、これは雪ではなくて雨なんですが、このときにやっぱり冬ですから、寒気が残っていることが多いんですよね。
今回もマイナス6度の寒気が関東付近まで残ってましたので、この影響で雨ではなくて、関東などでも雪が降った。
それも湿った空気も流れ込んできましたから、大雪になった所多くなりました。
この低気圧が、このあと。
また今週末も?
やって来るということなんですね。
今回はこの低気圧は東北の東から北海道の東へ、かなり発達しながら進んでいきますので、北海道でも大雪になりましたし、それから強い冬型の気圧配置に、20日に変わりましたから、強い風も吹いて、太平洋側でも、名古屋などでも雪が降ったというのが今回の流れだったんですね。
今週末もまたなんがんていきあつで雪が降るんですか?
そう、雪が降りそうなんですね。
今夜のこれが予想天気図ですけれども、今夜、南岸に1つ低気圧が発生する見込みです。
この低気圧の影響で、関東など太平洋側でも雪が降り、この低気圧があすの夜になると、北海道の東の海上で発達をして、強い冬型の気圧配置に変わりますので、風も強く吹いて、暴風雪の所も多くなりそうです。
今回の寒気を重ねてみますと、マイナス6度の寒気が関東の沿岸まで流れ込んできていますから、太平洋側でも、これは雪が降る目安の気温です。
今回、このマイナス12度なんですが、大雪をもたらす目安の気温が、あすの夜になりますと、この九州から四国、近畿ぐらいまで下りてくるんですね。
じゃあ、もしかすると前回よりも。
強い寒気。
3度ぐらい低い寒気で、かなり強い寒気が流れ込んできますので、今回は大雪の所も、前回よりは多くなる可能性があるということなんですね。
このマイナス12度の寒気が入ってきたときに山陰で大雪になったことがありました。
その映像をご覧ください。
これは鳥取県内で、平成22年の12月の末ですね、大みそかから翌元日にかけて。
およそ1000台の車が立往生?
そうですね。
このとき、米子では1日で89センチ、雪積もったんですね。
数時間で…の割合で積もりましたので、もう車がいきなり動けなくなったということがあったんですね。
今回も。
このような大雪になる可能性は十分にあるということなんですね。
九州の辺りまで、さっき、寒気のマイナス12度に包まれてましたけど、ひょっとして沖縄の辺りで雪が降ったりなんてことは?
可能性としてはないことはないということなんですね。
これがですね、これからあす、あさってにかけての雪や雨の予想ですけども、まずきょうは太平洋側でも雪の降る所があると。
近畿から東海、関東甲信などでもきょうは雪が降りそうということなんですね。
それが日付が変わるころになると、日本海側から九州でも雪が降り、あすは比較的広い範囲で、九州も広い範囲で雪、四国も雪が降り、そしてあすの夜なんですが、この紫色の所は発達した雪雲がかかる所で、山陰から北陸にかけて、かなり強く雪が降って、一気に積もる所も出てきます。
一気に積もる?
このとき九州南部や南西諸島まで、雪雲が流れ込んできそうなんですね。
そして、風も相当強く吹きますので、暴風雪で車が横転するような、そんな風も吹きそうですし、見通しもかなり悪くなりそうです。
そしてこれが日付が変わって月曜日にかけて雪が降り続きますので、雪の量もかなり多くなりそうですね。
今回降る雪の量ですが、あすの朝まで、関東甲信など太平洋側の山沿いでも15センチから20センチ。
それから日付が変わって、あす朝からあさって朝、北陸など、日本海側では50センチを超えるような雪が降りますし。
一気に降るということがポイントですね。
そうですね。
四国、九州などでも10センチから30センチくらい雪が降って、一気に雪が積もる所が出てきそうです。
これはちょっと用心しないといけませんね。
注意する点ですけれども、交通への影響、必ず出てくると思います。
車が急に動けなくなることもありますし、孤立するなど、停電するような所も出てきそうですから、毛布とかストーブとか、水など、今のうちに用意しておいていただきたいと思います。
南さんにはまた後ほど詳しく伝えてもらいます。
次です。
廃棄したはずのカレーチェーン店の冷凍カツが横流しされた問題、先週もお伝えしましたが、それ以外にも、食品メーカーや大手スーパー、それにコンビニチェーンなどの製品も横流しされていたことが今週、次々と判明しました。
影響が広がっています。
愛知県稲沢市の廃棄物処理業者、ダイコーは、廃棄を委託された冷凍カツを横流ししたとして、先週、警察の捜索を受けました。
そのダイコーからカツを買い取っていた、岐阜県羽島市の食品関連会社、みのりフーズに岐阜県が調査に入り、月曜日、結果を公表しました。
火曜日には、日本生活協同組合連合会のマグロ。
翌水曜日には、食品メーカー、ニチレイフーズのフライドポテトや大手スーパー、イオンのソーセージなどが、横流しされたものだと次々と確認されました。
木曜日には大手みそメーカー、マルコメの商品。
そして、きのうは大手コンビニチェーン、ミニストップのヨーグルト製品など、横流しが判明したのは、合わせて22品目に上ります。
みのりフーズの倉庫からは、このほかにも大手コンビニチェーン、ローソンや、流通大手、セブン&アイ・ホールディングス、それにファミリーマートの製品も見つかっています。
みのりフーズの実質的な経営責任者は、これらの大半をダイコーから仕入れたと説明していて、岐阜県が詳しく調べています。
ずいぶんいろんな食品が横流しされているということが分かった。
だんだん分かってきたということなんですね。
この横流しというのは、絶対にあってはいけないことなんですが、同時に考えさせられるのは、実にこれだけ多くの食品が廃棄されているという実態です。
食品廃棄物は本来、どう処理されるのか、取材してきました。
NHKの高井と申します。
きょうはよろしくお願いします。
訪ねたのは、東京・大田区にある食品廃棄物の処理場です。
今回の問題について聞きました。
食品廃棄物はまずこちらの区画に運び込まれます。
東京23区などからトラックで収集されてくるといいます。
例えばコンビニエンスストアから運び込まれてきたのは。
お握りですとか、野菜炒めの具ですね。
パスタにカレー、そして野菜、麺類もあります。
多くは消費期限が切れたものですが、中には。
あっ、このパン、このパンは消費期限が1月22日ですから、まだきょう、これもですよ。
これもサンドイッチですけど、消費期限がきょうの日付、1月22日になってます。
結構、そういうものもあるんですね。
そうですね。
消費期限が残っているのに、廃棄されてしまう背景には。
長いものを選ぶときありますものね。
そうですね。
でも、食品が廃棄される理由は、期限だけではないんです。
品質が基準に満たなかった。
包装に汚れや傷がついてしまった、なんと包装の印刷が間違っていて、廃棄されるケースもあるというんです。
この場合、中身はなんともないんじゃないですか?
はい。
このように、廃棄される食品。
農林水産省と環境省によりますと、日本全国で1年間におよそ1700万トンに上るそうです。
そのおよそ7割は、焼却して埋め立てられます。
残りは家畜の餌や農作物などの肥料などに再利用されるということです。
この処理場では、豚やニワトリの餌の原料にリサイクルされていました。
廃棄物を細かく砕いて高温で乾燥させ。
異物を取り除いて処理します。
すると。
あったかい。
コーヒーの粉みたいな。
こうした廃棄物処理の工程は、本来、ごまかすことができないように法律で義務づけられています。
これが一応産業廃棄物管理票という、いわゆるマニフェストというものです。
複写式になっているマニフェスト。
どんな廃棄物が、どれぐらいの量、誰から誰に渡ったのかなどを逐一記録して残すようになっています。
しかし、こうした取り組みをないがしろにした今回の問題。
同業者としては。
横流しの問題で、警察はダイコーとみのりフーズを、廃棄物処理法違反のほか、食品衛生法違反などに当たる疑いもあると見て捜査しています。
さて、次です。
続いては大相撲初場所。
日本出身力士、10年ぶりの優勝はなるんでしょうか。
こちら、福岡県柳川市出身の大関・琴奨菊。
横綱・白鵬と並んで、1敗で、優勝争いトップに立っています。
今週、どきどきさせられましたね。
左四つになりました。
さあ、がぶる。
寄り切り。
きょうも踏み込みがいい琴奨菊。
悲願の初優勝を目指す琴奨菊。
いつものポーズ。
10日目からは横綱との3連戦です。
まずは鶴竜。
寄り切り。
そしてですよ。
全勝で並んでいた白鵬。
優勝争いの単独トップに立つのは、琴奨菊か、白鵬か。
単独トップに立ちました。
この日馬富士にも勝利。
3横綱をすべて破りました。
地元でも期待が高まります。
きのう土がついたんですが、白鵬と1敗で並んで、優勝争いトップは変わりません。
あっ、きのうの負けた場面は?
負けた一番は後ほどということになっていますが。
しかし、琴奨菊、優勝したら、10年ぶりの?
日本出身力士の優勝と。
そんなに優勝してなかったですか?
と思いますよね。
ということで、これまでの優勝を振り返りたいと思います。
こちらです。
まず去年の九州場所はモンゴル出身の日馬富士。
その前の秋場所は、モンゴル出身の鶴竜。
その前もモンゴル出身の力士が続きます。
ずっと続いていきます。
モンゴル、モンゴル、モンゴル、モンゴル。
ずっといきます。
あっ、エストニア出身といえば、琴欧洲。
把瑠都ですね。
間違えました、把瑠都。
さらにモンゴル出身の力士が続きます。
朝青龍もします。
ずっとまだまだ、ずっと続きます。
あっ、出てきた。
ここで琴欧洲だ。
そう、ブルガリア出身の琴欧洲。
でもまたモンゴル出身の力士が続きます。
ずっと続きます。
モンゴル、モンゴル。
続いてこの距離感。
10年。
すごい、これ、平成18年までさかのぼりましたが、日本出身力士のこの人が、このとき優勝したんです。
栃東!
そうなんです。
さあ、制限時間いっぱい。
ここで決めたい、とちあずま。
優勝を決めた千秋楽の一番。
横綱・朝青龍を下しました。
栃東、優勝!
小野さん、10年前といえば、この人。
えっとハンカチ王子?
そうなんです。
あれが10年前ですか。
はい。
斎藤佑樹投手の早稲田実業が、田中将大投手、マー君の駒大苫小牧を破って、甲子園を制しました。
早稲田実業、初優勝。
イナバウアー。
そうなんです。
荒川静香選手。
トリノオリンピックで金メダルを獲得しました。
このイナバウアーは、流行語大賞にも選ばれました。
そう結び付けますか。
あれから10年。
久々の日本出身力士の優勝はなるんでしょうか。
10年前に優勝した、大関・栃東の玉ノ井親方は。
そして大相撲解説のこの人も。
では10年越しの悲願達成を目指す琴奨菊の調子は。
まさしく琴奨菊史上最高の出来だと。
琴奨菊史上。
きのうは土がついてしまったんですが、あと2日、どんな戦いが重要でしょうか。
刈屋さんは優勝の可能性は50%ぐらいじゃないかと見てましたね。
今場所、琴奨菊の精神集中し切った澄んだ表情がすごくすてきなんですよ。
だから私は、あの表情はきょうもう一度見られたら満足です。
いや、ちゃんと優勝してもらいたい。
結果がついてくると思います。
思います。
さあ、次です。
先週、長野県軽井沢町で乗客・乗員15人が亡くなるバス事故が起きたばかりですが、今週も各地で観光バスの事故などが相次ぎました。
バスがガードレールを突き破って、大きく脱輪しています。
水曜日の夜、愛媛県今治市の国道で、台湾からのツアー客37人を乗せた大型観光バスが、ガードレールに衝突。
乗客と運転手にけがはありませんでした。
同じころ、東京・大田区でも。
バスはフロントガラス、右側部分が割れています。
日帰りツアーの観光バスが、交差点付近の中央分離帯に衝突。
乗客24人が軽いけがをしました。
警視庁は、運転手が交差点を直進しようとした際に、不注意でハンドル操作を誤ったと見て調べています。
日曜日にはあわや大惨事というトラブルも。
兵庫県淡路市の自動車道で、ツアー客40人余りを乗せたバスが蛇行運転。
運転手に添乗員が声をかけましたが、返事がありません。
添乗員がハンドルを操作したところ、運転手が気がつき、バスを止めたということです。
運転手は70歳の男性で、記憶がないと話していたということです。
第2次安倍内閣の発足当初から政権を支え続けてきた甘利経済再生担当大臣。
木曜日に発売された週刊誌が、甘利大臣の事務所が、千葉県の建設会社から現金を提供されたなどと報じました。
きのう行われた衆議院本会議の経済演説では。
事実関係の明確な説明がないとして、野党6党が演説前に退席しました。
同じ日の記者会見で甘利大臣は、1週間以内に事実関係を明らかにしたいという考えを示しました。
遠山の金さん役で親しまれた、俳優の中村梅之助さんが月曜日、亡くなりました。
85歳でした。
こいつは指をくえにゃー。
昭和14年、四代目中村梅之助を名乗って舞台に立ち、その後、父が立ち上げた劇団、前進座に加わって、演劇の舞台で活躍しました。
昭和52年のNHKの大河ドラマ、花神では、主役の大村益次郎を演じるなど、広くお茶の間に親しまれました。
100隊ほどの遊撃軍を作り、再び京都を襲撃する。
60代を超えてからは、毎年のように入退院を繰り返しながらも、復帰して、舞台に立ち続けたということです。
ありがとうございます。
ホテル・カリフォルニアなどで知られるロックバンド、イーグルス。
ギターやボーカルを務めたグレン・フライさんも、月曜日に亡くなりました。
67歳でした。
デビュー作のテイク・イット・イージーなど数々の作曲を手がけました。
ならず者は多くのアーティストにカバーされ、歌い継がれています。
フライさんは数週間前、体調を崩し、肺炎などの合併症のため亡くなったということです。
続いて「深読み」のコーナー。
きょうはテレビをご覧の皆さんに関わる、この話題。
びびっとくるようにお伝えします。
最近あちこちで見かける「でんき」の文字。
ガス会社も電気。
旅行会社も電気。
この4月から、いろんな会社が電気を売れるようになったんです。
日本中のお宅で払っている電気代全部で年間およそ8兆円!その争奪戦もう、始まっています。
ねえ、皆さんどこから買うか決めました?
あら、皆さんしっかりしていらっしゃる。
でも、電力会社でもないのにどうやって電気作るの?えっ、電線は?まさか、配達?してくるわけないよね。
あれも電気、これも電気。
いまや、こんなのも電気。
そんな電気のビッグニュース!きょうは、電気に詳しくなくもやもやしているというあなたにも「ひらめいた」と言ってもらえるよう電力の自由化とことん深読みします。
もやもやしてます。
電力自由化って一体何なんでしょう。
電気会社が選べますって、じゃあ、うち中にコンセントがずらっと増えて、この炊飯器のコンセントはどこにさそうかなっていう話なのか。
さらに電線が増えてしまうという話なのか。
だいぶ、人によって、レベルが違うみたいです。
もうすでに、自由化で電気会社を変えるって決めてらっしゃる方が16%、変えないという方33%、分からないという方が51%。
私はもちろんこちらですけど、こっちの皆さんも、そしてこちらの皆さんも、どうぞメールやツイートでご参加ください。
お2人はもう、決めてらっしゃるんですか?
まだ決めてないですね。
決めてないね。
本当に分からないというのが一番ですけど、やっぱり不安がいっぱいありますよね。
電気って空気みたいに使ってたから、変えたところで安定供給ができるのかとか、大丈夫なのか、なんで安くなるんだろか。
なるほど。
なんでってこともそうですけど、もっと安いのが出るんじゃないかというのがあるんで、始まってみてから、改めて決めようかなと思ってますね。
なるほど。
きょうはレベルの高い質問から、低い質問まで、いろいろ出そうです。
徳永アナウンサー、これからお願いします。
分からないっていうのは、どこにしたらいいのか分からないという人もいれば、そもそもが分からない。
そっちです。
という人も多いですね。
実は、仲間がたくさんいます。
番組へのお便り、北海道の40代の女性の方は、説明が理解できるか自信がない。
山形の30代女性の方はそもそも何が変わるんですか。
同じくです。
連日、テレビや新聞でもやっていますが、深読みらしく、一から電気の仕組みをおさらいしていきましょう。
今回、何が変わるかです。
一口に電力会社さんといっても、仕事は大きく分けて3つに分かれます。
まず、電気を作る仕事です。
つまりびびびのびっと。
発電所を回して、電気を作る仕事です。
2つ目、それを送る仕事、びびびのびびびのびびびのびと、電線や変電所を使って、お宅まで電気を確実に届ける。
このスタジオもそうですよね。
これが送る仕事。
3つ目、それだけだと一円ももうかりませんから、売る仕事をしなきゃいけません。
つまり契約をちゃんと結んで、料金プランを決めて、ほら、今でも来るでしょう、おうちの前に。
検針の人が。
つまり検針して集金するっていう部門のことを言ってるんですよね。
そうです。
電気を実際に契約してお金を集める作業のことを売るとよく言っております。
ぴんと来ないのは、戦後ずっとこれ、基本的には、1つの電力会社、東京なら東京電力、大阪なら関西電力というふうに、地域の名前が入った電力会社1社がびびびのび、びびびのびびびのびびびのびって、こうやってやるのが当たり前って感覚がすごく強いので、ほかの会社が急にと言われてもぴんと来ないっていうことなんですね。
何が今回変わるのかを端的に申し上げますと、3つある中のここが変わります。
売るとこです。
売るとこ?
電力会社じゃなくても、国がオーケーをした会社であれば、お客さんを自分で開拓して、自分で料金プランを作って、集金をして、もうけることをしていいですよっていう、これが電力自由化です。
今言っている。
こんなことでもうかるんですか?
売っていいよって言ってもね、作る所が違ったら、どうやってっていうね。
あと問屋が1個増えるみたいなものだから、普通にお金高くなっちゃうんじゃないですか?
一個入ってくるんだから、高くなると思うじゃないですか、でも安くなるって言ってるでしょう。
その仕組みがこのあと、分かります。
4月から電力自由かって言って、解禁ですから、今やもう、セールス始まっておりまして、街に出れば、うちの電気買ってくださいと大騒ぎです。
街に出れば、あんな会社、こんな会社が、うちの電気を買いませんかと今、セールストークの真っ最中です。
奥様のこの財布を狙っての争奪戦が始まっております。
さあ、実際、奥様が街へ出ます。
そうするとまず声をかけてきたのは、ガス会社です。
奥さん、ガス会社だよ。
安い電気入ったよ。
うちで、春から電気も売ることにしたの。
うちの電気買ってかない?安いよ、いい電気だよ。
でも、お宅、発電してるの?
ガス会社だから、電気どうするのって?野暮な質問するんじゃないよ。
奥さん。
ちょっと考えたら分かる話だよ。
見て見て、大手の電力会社さんって、一番多いの、火力発電所でしょう。
火力発電所って、どうやって電気をおこしてるんだっけ?なんか燃やしてるわけでしょ?何燃やしてるか、奥さん。
石油。
はい、そして?
天然ガス?
奥さん、今なんて言った?
ガス、ガス。
ガス?
ガスといえばうちだよね。
こんな日も来るかと思って、われわれ用意しておいたの、はい!ガスを燃やして、電気をおこす火力発電所、今、至る所に作ってある。
え?そうなの。
発電所持ってるんですか?
あるんですよ。
そこからどうやってうちまで電気引いてくるつもり?
そこ、電力会社にお金を払って、ここを通させもらって仕入れてるわけよ。
だけどね。
電線は使わしてもらうんだ。
そう。
だけども、一から自分で電線作るのって高くつくわけ。
使わせてもらってるから、安くあげることだってできるわけ。
同じ燃料なんだから、しかも安く仕上がるってわけ。
へえ。
今より年間5000円安くなるプランっていうのも用意したから、はい奥さん、契約してくれない。
うちの近所のガス会社の人、そんなに柄悪くない。
演出ですから。
まあ、奥様も…、すぐに契約しません。
やはり、次の所に行くとまた声掛けられます。
お客様。
いつもお世話になっています。
携帯電話の会社でございます。
私どももね、春から電気を売ることにしたので、うちと契約していただけませんか?お安くしておきますよ。
同じように。
おたくも発電なさってるの?
弊社としては、発電所は持っておりませんが、知恵で勝負しております。
持ってないのに、どうして電気売れるの?
そこを話したかったのです。
ちょっと聞いてください。
こういう仕組みでございますよ。
今、新幹線乗ってても、車窓から見えませんか、太陽光の広い発電所。
メガソーラーっていうでしょう。
ありますね。
発電所っていっぱいあるんですよ。
電力会社さん以外も。
これから実は奥さん、海沿いを歩いたことあまりない?東京湾の近く、大規模な工場というのは、昔から電気を節約するために、自分の所でじか発電所を作って電気をおこしてたんです。
われわれはそこと契約を結んでお金を払って、電気を仕入れることに成功いたしました。
そして電力会社さんの電線をお借りして、お安く仕入れて、お求めやすいお値段でご用意いたしましょう。
ガス会社とそんなに変わりませんよ。
どうして安くなるの?
あら。
そこまでお詳しく?聞きたくなります?それはわれわれの得意技です。
ふだんからまとめてお安くと言ってるじゃありませんか。
家族でまとめたら安くなりますよ。
家の通信と一緒ならお安くしますよ。
われわれ、競争が激しいので、安くするのは得意なんです。
よくまとめて、まとめてと言われますけど、どうしてまとめてやるとお安くおできになるの?
そこまでお知りになりたい?じゃあ、きょうここだけの話ですよ。
われわれは競争が激しくて、乗り換えといって、丸ごとライバル会社にお客さんとられることもしょっちゅうでございます。
なんとかお客様に長く契約をしていただきたい。
生活の根元、礎である電気を一緒にセットで契約していただければ、あんまり逃げることはなくなるんじゃないかというのが本心でございます。
ここだけの話です。
きょうだけの話ですよ。
ないしょですよ、ご近所に。
あらあらあら。
ここだけの話です。
電気と一緒といわれたらね、確かに。
逃げられないよね。
少々もうけが下がっても、お客さんを離さず数を増やしたいのがわれわれの本音でございます。
正直に言っていただいてありがたいんですけど、ちょっと私、先に用事がありますので、これで失礼いたします。
われわれ、身を切って説明をしたのにそんな態度でございますか。
それと、ほかの方の話も聞きたいんで。
やりくり上手な奥様はすぐには契約せず、さらに歩いていくと、全く違う会社がまた声を掛けてまいります。
お客様、先ほどから聞こえておりました。
お金の話しかしておりませんね。
ええ、お安くなる理由を聞いておりました。
世の中お金ですか?大事なことをお忘れではありませんか?うちは確かにちょっと高いかもしれませんが。
高いの?
いえいえ、世の中お金ですか?われわれは環境に優しい、再生可能エネルギーです。
よくご覧ください。
はいどうぞ。
風力、太陽光100%でいっております。
われわれ、火力に頼りませんから、CO2も出しません。
福島の事故を忘れたわけではありませんよね、申しませんね。
頼ってません。
未来のためにちょっとコストを払ってでも、未来のために、この電気を買いませんか?
ちょっと、きょうは私、先を急ぎますので。
私ね、あなたの財布にしゃべってるの。
あなたのハートにしゃべってるの。
どうですか?
ちょっと先を急ぎますので、もう1件、お話伺ってから考えたいと思います。
黙っちゃいないのが、老舗の電力会社さんですよ。
昔からあるからね。
お客様、先ほどから聞いておりまして、聞き捨てならないことばがたくさん出てきました。
われわれにも言わせてください。
戦後、ずっとこの60年から70年にかけてほとんど停電もせず、いや、停電をしても、すぐに復旧してきたのは誰のおかげか。
われわれ老舗の電力会社があの送電網をしっかり守ってきたからです。
安定といえばわれわれ老舗。
餅は餅屋電力は電力会社。
電力会社さんもこれからも売るっていう部門を続けることは続けるの?
当たり前でございます。
引き続きご契約をお願いしたいと思っております。
われわれも、でも料金のこと、いっぱいライバルに言われましたが、黙っておりません。
この文字を読んでください。
せーの!
進化します。
生まれ変わる、挑戦者でございます。
料金だって頑張ります。
はい、こちら。
プランも作りました。
たくさん使うお宅は、なんと、2年ずっといていただけるとお約束いただければ、1万円ほどお得になるという新しいプランも用意いたしました。
あら。
できるんだったら、もっと前におやりになればよかったのでは。
過去を見ずに未来を見ましょう。
もう一つありますよ。
はいこちら。
ポイントもお付けしましょう。
使った料金に応じて、コンビニなどで使える、あのおなじみのポイントも付けます。
実質的に値下げでございますよね。
そう、われわれ進化しています。
どうかご契約を。
わー、これはかえって話を全部聞いたら、迷ってしまうパターンですね。
というわけでやっぱり賢い奥様なら、やっぱり迷って、家に帰ったわけですよね。
そうですね。
家帰ってゆっくり考えますよ。
ところが帰ったら、びっくり、チラシの山。
こんなに来ておりました。
実は今、国から売ってOKですよと言われた会社は、130社もあるんです。
全国で。
中には、いろんな会社がありまして、例えばここ、旅行会社です。
お早めにご契約いただいた方には、旅行代金も値引きいたします。
ハワイだって安く行けますよ。
スーパーも入ってきました。
今ご契約いただければ、奥様、卵、差し上げます。
12パックも差し上げます。
いやいや、そんなに、一度にもらってどうしましょう。
一度ではなく、分散して。
卵欲しいでしょというように、いろんな特典をつけて、うちと契約してくださいというのが始まってます。
血眼になるのは、この数字見れば分かるわけで、今、われわれがご家庭やお店などが払っている電気代は1年間に8兆円。
うまくいけばこのビジネスチャンス、がっぽりいけるわけです。
奥様、どこにしますか?
優木の奥様に聞いてみよう。
これだけいっぱい増えるって聞くと逆にさっき竹山さんもおっしゃってましたけど、安定供給がすごく心配になって、さっき老舗の安定会社さんが安定供給を売りにしてたけど、ほかの電力会社に例えば浮気してて、ちょっとほかを使ってたから、そこがだめになって戻りたいって言ったら今度は戻らせてくれないとかってことになったら、どうしようとか、そういうことも考えちゃうんですけど。
このあたりは?
安定供給という意味では、先ほど、ご説明があったとおり、ネットワークはみんなで使うというのが基本になります。
電気が送られてくるというところはネットワークそのものに依存しますので、別にそのコンセントの位置を変えるとか、その配電網をとっかえるとか、そういう話ではないので、供給会社を変えたからといって、なんか停電がすごく増えるとか、そういうことにはならない。
例えば先ほど再生可能エネルギーのところを、自分がえらなったとして、でも、すごくずっと曇りが続いたりすると、電気の供給がないってなると、その家だけ止まっちゃうということは?
電気は結局、電線で混ざってしまうので、その家だけ止まるってことはない。
再生可能エネルギー…。
電気は電線で混ざっちゃう?
1つの電線通ってくるからですか。
そういうことなんですね。
なので、再生可能エネルギー100%の電気と言っていても電気に色はついていないので、結局、その分のコストを払っているっていう感覚で思っていただいたほうが。
そういう人が増えれば、そういう再生可能エネルギーを作ろうという所がどんどん増えていくだろうってことですかね?
単純に送電の部分で言うと、老舗がはってるやつしかないわけでしょう?それを借りるわけでしょ、みんな。
借ります。
そしたら、送電がいろんな電気がいっぱいたまっちゃって、ショートするってないんですか?もともと余りがあったんですか?
もともと、電力というのは、発電した量と使う量が同時同量っていって、バランス取れるように、そのコントロールを送電会社がしてくれてるわけ。
だから余るとか足りなくなるということはないように、それは送電会社の責任としてやるので、だから停電もしないし、電圧とか周波数が変わったりすることもない。
届けられる電気という商品は、どこの小売り会社から買っても一緒。
それから混ざっちゃうというのもそのとおりなんだけどそこはだけど、再生可能エネルギーを買ってるつもりになる、そう考えるという関係だと思いますね。
確かに、安定供給については、ご心配の声、多いですね。
新しく出てきた会社は、停電とかにちゃんと対応できるのかな。
そのままでいいと思う、むやみに変えると何かあったとき不安。
そして神奈川県50代の男性から、こんなご質問来てますね。
料金が安いほうがいいに越したことはないが、何かリスクが伴うような気がしてならない。
私たちが今まだ気付いていない、何かこの自由化に伴うリスクっていうのはあるんでしょうか。
送配電網については、先ほどの説明のとおり、今後も、地域の電力会社がやると。
今、議論になっている停電するんじゃないかという話は、基本的には送配電のシステムによるものですので、例えば台風が来たときに電線が切れちゃったとか、そういうことですよね。
それは引き続きその送配電の会社といいますか、送配電の電力会社の送配電部門が責任を持ちますので、それは関係ないと。
ただあえて言えば、例えば、新しい小売りの会社であれば、もしかしたら、倒産しやすいとか、そういう可能性はあります。
ただ倒産したから、停電するという話でもないので、あくまで消費者が自分の考えで選ぶというのが基本になります。
最初だけ安くしておいて徐々に値上げして結果的に今より高くなるのが怖いという声も。
それはそうですね。
欧米の自由化した諸国などでもやっぱり最初の数年は、競争が盛り上がるというか、やっぱり自由化するってどういうときにやるかっていうと、それまで法律で電気を安定的に供給しなさいねという義務の下では、やっぱり設備なんかも余裕持って作っておこうというマインドに事業者さんはなるので、電力会社さん。
そうすると、やっぱり設備がだぶついてくるようなところまで作ってしまう。
そうすると、電気料金が高くなってしまう。
そこをメタボリックになっている状態を、スリムにするために自由化をやったので、最初の数年は下がるんですけど、そのうちに上がってしまった例というのが、かなり多いんですね。
長い目で見ると、自由化をして、電気料金が引き下げられましたっていう明確に見える例というのはほとんどない。
じゃあ、なんのためにやるのでございますか?
でも、このシステム見てると、このビジネスのシステム、このパネルだけで見てると送電の部分はほかの会社も借りるから、そのお金を老舗に払うわけでしょ。
ということは普通に考えたら、昔からの老舗の電力会社は、普通にお金が貸すからお金がまた入ってくるわけだから、逆にもうかるし、その分老舗がもっと下げることができるということだから、老舗が得するっていうシステムになるわけじゃないんですか?
そこは分離をされます。
競争が公正にされるように、送るというシステムについては、分離をして、作る部分、売る部分での競争が活発になるようにするために、ここはもう、ある意味、公共財的に使えるように規制をする。
だから送電のために、託送料っていいますけど、送電会社がお金を頂くわけですよね。
その料金はちゃんと国がチェックをして、よけいなもうけがそこで発生しないようにして、みんなが同じなるように、共通に使えるようにして、ここはだから、今のお話のように、公共的なもの、競争を支えるためのものにするという考え方ですね。
ほかの会社からしたら、初期投資が全然いらなくて入れるから、その分が安く参入できるということですもんね。
そうですね、自前の、例えば供給網を持って、例えば飲み物でもなんでも自分でお届けしようと思ったら、大変だけれども、そこは宅急便なり、宅配便なり、郵便局なりにお願いをすれば、そこの部分は使って、飲み物、自社のサービスを売ることができるとか、全部を自分でやろうとすると、日本の世の中が電柱だらけでそうでんせんだらけになっちゃいますのでそこは公共財として、みんなで使うという形。
いやなんか、だんだんだんだんこの仕組みがしっかり頭に入っていないとついていけないぐらいの難しさになってきました。
契約するのが太陽エネルギーの電力会社だとしても、うちに来る電気は、なんだか分からないんだね、とかですね、基本的にお金の流れが自由化するだけで、電気の産地は変わらないわけですよね。
電気の産地っていう言い方がおもしろい。
それからどう選べばいいの?携帯もそうだけど、プランがありすぎて、結局何が自分に合っててお得なのかいつもよく分からないっていう声もあるようですが。
4月まではそこをみんな悩むと思うんですよ。
4月過ぎてもそうだけど、まずは一番、いろはのいからすると。
4月までに決めなきゃいけないんですか?
全然いい、全然いい、そのあとでも大丈夫だけど、いろいろこれだけ今話題になってるし、そういうセールスも入ってくるから、気になると思いますが、まず一番大事なことは、その新しく入ってくる会社の供給してるエリアがどこか、自分の所がそのエリアに入ってなかったら、いくら130社入ってきても、自分の所に届けてくれる所とかは限られてるわけだから、まず、皆さんお住まいの所で、供給している会社、どこがあるかというところから調べないとだめですよね。
130社全部うちに届くということじゃないということですか?
ところじゃないから。
このエリアに限定してやりますという会社、たくさんありますから、まず、カバーしてるエリアを確認すること。
それと、さっきの説明でもざっくり5000円安いですとか、1万円安いですとか言ってますけど、あんまりその数字だけにぱって飛びつかないほうがいい、なぜかというと、各新規参入してくるところも、いろんなモデルプランを、まちまちに設定して、自分の所、この人たちが得ですよというのを出してます、その条件の設定、単純に言えば、例えば使ってる電気の量が多いところは得だけど、電気の使用料が少ない人はかえって損になっちゃうというメニューがあるから、そこも単純に数字だけに飛びつかないようにしてもらいたい。
夜だけ家にいる人はとか、昼間家にいる人はとか。
今回、この機会が、自分たちの家がどうやって電気を使っているのかとか、エネルギーを使ってるかというのを見直す機会になるといいと思うんですよ。
これまで電力会社さんも、複数のメニューを用意はしてたんですけど、ほとんどの方が時間帯に関わらず、料金単価が同じという、恐らく選んできたんじゃないかと、標準的なもので。
家のアンペアが表示されてて、だったらこれですとか。
そんな感じですよね。
ですから、実際には夜に非常に使っていて、昼間はあんまり使っていないとかっていう家庭もあると。
そうすると夜間はすごい安いんだけども、昼間はすごく高くても、むしろそっちのほうが得をするかもしれないわけですよね。
あるいはちょっとここを変えれば、ものすごい安くなるとか。
携帯電話と同じ仕組みですよね。
そういうのができる一つの鍵になるのは、今度、電力会社を切り替えるときには必ずつけることになるのがスマートメーターというものがあるんですよ。
スマートメーターというのは30分後との電気の使用量を。
来ました、来ました、これですか?
計って、電力会社に通信する機能を持っている。
これを使うと今、高橋さんおっしゃった、どういうふうに使ってるか、使い方も分かるし。
料金も夜だけ使えば安くなるという料金設定もできるようになる。
これがもし電力会社を変えた場合、うちに来ることになる。
今ある、これの代わりに。
そうです。
これ、電力会社が取り替えてくれるんで、利用者の費用負担ありません。
これがつけば、なんですか、この画面にこんなのがついてくるんですか。
これが、基本的には直接の負担はない。
こっちは家電メーカーが出しているものの1つで、これは有料になってる。
こっちは有料、いくらぐらいなんですか?
最低でも4万ぐらいかかる。
これは大体どうしてかかるかというと、新築の家の柱とかに、これ入ってるんんですよね。
一緒にやるケースが多い。
中にはこれを、スマートフォンとかパソコンの画面で、簡単に電気の使用料を見られるようにするというサービスをうたっている会社も今、デビューしていると。
一日の間にどのくらい使ったかは表示されるようになるんですか?
私なんかは今でも時間帯別によって、電気料金が違う契約にしているんですね。
夜は安くて、朝と夕方はちょっと高くてみたいな、昼間は一番高いみたいな、そういう契約のままでもあったので、私はもうそれにしていたんですけど、そういうのが増えるっていう可能性は、すごくこういうこと、自由化とかスマートメーターの導入によって期待されるところではあるんですが、じゃあ、先ほどちょっと出たリスクのところをちょっとだけ追加をしておくと、やっぱり、何年縛りとか、そういうのがあったり、あるいはなんていうんでしょう、海外でもあったんですけれども、前払いで2年間ぐらいとか1年間ぐらい、前払いすると安くしますよといった事業者さんが倒産をしてしまったりっていうことがあるので、ちょっと慎重に選んでいただいたほうがいいかなと。
石油とかも世界情勢によって、どんどん値段変わるじゃないですか。
燃料の値段が変わったときに対応できなくなるんじゃないかと思っちゃうんですよね。
そういうことも起こりえるので、契約の中でどういうふうに書いてあるかっていうのをよく…。
またメニューがどんどん増えていくので、消費者にとって、やっぱり分かりやすさがあるのか、イギリスなどでは、メニューが増え過ぎて、規制、政府がメニューを絞りなさいと電力事業者に指令を出すっていったようなこともあったので、やっぱり増えすぎちゃうと皆さん、分からなくなってしまうので。
そもそも欧米とかでは、ずっと前から始まってたじゃないですか。
これは、正直言うと成功してるんですか?消費者にとって、みんな、うれしいことになってるんですか?やっぱり自由化というのは?
先ほどお話があったとおり、電気料金という観点からすると、基本的に上がってきているということなんですね。
それにはいろいろな理由があって、例えば、今ちょっと、石油下がってますけども、化石燃料費が2000年代ずっと上がってきたとか、やっぱり日本にも消費税の議論がありますが、消費税も上がってる国が多いだとか、再生可能エネルギーの固定価格買い取りという賦課金を消費者者が負担しなきゃいけないとか、さまざまな競争以外の要因も税金が増えるとか、たくさんありますので、そういうので上がってくる。
…、選択肢が増えたというのはやっぱり非常に大きなポイントで、先ほどの再生可能エネルギーの電気を選びたいだとか、料金メニューがいろいろと選べるだとか、ガスと電気のセット割りが選べるだとか、そういうのはかなり評価を得ていると。
じゃあ、メニューがややこしくなるのは、やっぱり、セット割りとかどんどんどんどん組むからなんですよ。
ただ、今のところで言うとですよ、ざっくり言うとこれも皆さん、参考にしておいてもらいたいんだけど、セット割を含めても、年間最大で値引きされるのは、5%から10%ぐらい。
そのぐらいのレベルです。
あまり期待しちゃだめなんですね?
うんと下がるというメニューは今のところ出ていません。
ちょっと、声をご紹介しますね、長野県50代男性。
なんか、選べるということがまるでとてもありがたいことのように、思えと言われてる感じがして、こっちはめんどくさいという思いも正直あるんですね。
どうすれば、それがめんどくさくなく聞こえるかっていうことを、徳永アナウンサーが、考えてプレゼンしてくれるんんですか。
恐らくそれを思うのは、やっぱりどれが得かっていう観点の考えいる色合いが強いからかもしれません。
実は電力自由化を先にやったところを取材すると、お財布だけじゃないんですね、未来がどうやら変わってくるんじゃないかっていうのが、見えてまいりました。
これを見てちょっと考えてみてください。
実は先行してやっている例、いくつか取材すると見えてきました。
例えば国内だと注目されてる市があります。
福岡県のみやま市という所なんです。
実は5年前の原発事故を受けて、東京を中心に電力が不安定になったときに、これはなんかしなきゃいけないと、いち早くあることをしたんです。
それはね、これです。
市が中心になってお金を出して、地元に電力を売り買いする会社を新しく設立したという話なんです。
ここのモットーはずばり、電力版の地産地消というのがモットーです。
地産地消?
野菜じゃないですよ。
なんのメリットがあるんですかね?
じゃあ、仕組み見ましょうか。
きょうのゲストお2人は、九州のご出身で、みやまとかあの辺りは気候が温暖ですよね。
そうですね。
晴れの日が多いと。
太陽もとてもさんさんと輝く、実はみやま市、全世帯の1割にもう、屋根に太陽光パネルはすでにあります。
自宅に?
この会社、そこに営業をかけてます。
その電気、うちに売っていただけませんか。
しかもこういう天気のいい所ですから、市内にもう3か所、大規模な太陽光の発電所はあります。
そこに今、話をしてる最中です。
それも売っていただけませんかと。
この買った電気を、お客さんにも地元の人にセールスかけます。
みやま市にお住まいの皆さん、うちと契約をして、うちの電気を買いませんかと。
考え方としては、地元の電気を発電して、地元で消費しようというのがこの会社の考え方。
曇りとか夜どうするんだって思うかもしれませんが、もしものときは、九州電力から伝記を融通してもらう約束も話は進んでいるということで、停電の心配もない。
いざというときに、九州電力に頼るんだったら、こうすることのメリットは何なんですか?
まず、安い。
だって設備投資ほとんどいらないんです。
もうあるんですもん、これ。
しかも社員の数、今少ないです。
人件費もほとんどかかっていません。
だから今よりもお安く提供できますよとうたってるんです。
それだけではないです。
地元ならではの小回りの利くサービスも始めようとしています。
これ。
見守りサービス?
つまりさっき、メーター出ましたでしょう。
ということは、逐一その家が使ってる電気の上がり下がり、増え減りが分かるわけですよね。
いつも動いているおたくが、急に同じになったら、何か住んでいる人にあったんじゃないかと、場合によっちゃあ、連絡を入れてくれる。
離れた家族に一報入れてくれることもしますよと。
そういうサービスも考えてますよというのを今、うたっているんです。
実はみやま市は3世帯に1世帯が高齢者の方がお住まい。
そういう地域的な条件もあります。
これ、よく考えていくとね、もう一つ見えてくるものがあります。
電気も地元で回りますが、お金も地元で回り始めます。
九州電力に払うっていうことは一回博多の本店に行くわけですよね。
でもここに契約すると、それもいいんですけど、地元でお金が回る。
ここが大きくなると、雇用も増える。
地域が豊かになるかもしれない。
地産地消ね。
それで今、注目されていると。
でも、停電したりしたときは、結局、同じっていうか、いざっていうときは大手の電力会社に頼らざるをえないという状況は変わらないんじゃないんですか?
でも、例えば昼間とか、それから大規模な災害が起きたときは晴れていればなんとか電気、賄えますよね。
そうか、そうか、もし九州全域が停電するというような、例えば九州電力がダウンするようなことがあっても、この町だけは昼間は発電できる。
あの大きな事故が起きたときでも、選択肢が増えるっていうことですね。
何かあったときに、急にしょうがなく高くなるということはあるけど、そうじゃない、何もないときはこれでやっていけるから、ふだんは安くなるってことですよね。
電力会社の形が、今とはだいぶ変わってくる可能性も秘めている。
見守りサービスいいですよね。
高齢者の方が置いてきぼりなんじゃないかという、さっきの質問とかとね。
確かに、確かにそうですね。
次、いってみましょうか。
これ見ると、やっぱりもっと、知りたいことが広がるような気がして、こっちいきますね。
国の形も変わるという話です。
ドイツになっちゃった。
ドイツは先駆けて18年前に電力の自由化をしたんです。
ところがこの自由化、1000社あるんです。
1000社。
さっきの奥様は130社で悩んでたんですが、その10倍近い会社が今も参入していて、どれ選ぶか、むちゃくちゃ数多いんですよ。
でもね、これがルールとしてあるんです。
電気の成分を見える化する。
つまりね、ドイツってのは、明細というか、領収書に必ず書かなきゃいけないというルールがあります。
うちが調達している電気は、どうやって発電したか、比率も含めてちゃんと記しなさい、伝えなさいっていうルールが義務づけられてます。
だからうちが契約している○×電力会社は、原発から6割、火力が3割、水力が1割という考え方で賄ってますよ、そういったものを明示して、これも選択肢の参考にしてもらうというやり方をしてます。
日本はこの決まりは現状、4月からはない?
やったほうがいいですよって勧めてますけど、絶対っていうわけではないっていうルールなんです。
これからですけどね。
で、どうなったか見ていきます。
大きく影響を与えたのは、やっぱりこれです、ドイツ。
2度の原発事故です。
自由化する前の1986年、チェルノブイリの原発事故がありました。
ドイツは比較的近いんですよね。
ドイツの南部は、放射性物質で実際に汚染された経験もあって、ドイツの方はとても原発に敏感でした。
その上、同じ最悪レベルのレベル7の事故が、また日本で起きました。
で、これを受けてドイツでは、ご存じの方も多いと思いますが、期限を区切って原発はやめましょうっていうルールがもう議会通って、進むことになっています。
こういうこともあってか、消費者の選択ははっきりしてます。
再生可能エネルギーを選ぶという人が、どんどん今、増えてきているんですね。
こういう会社もありました。
脱原発をうたって、風力1割、水力9割、もうはっきりと、色合いをはっきりしているところがあるんです。
ここ、最初はお客さん200世帯しかなかったんですが、今や11万世帯を超える大会社になって、売り上げは年間130億円にもなる規模に成長したんです。
ちなみに、再生可能エネルギーに頼るっていうことはみんなの電気代はかなり上がる計算なんですが、今や、自由化導入前は再生可能エネルギーのシェアは5%しかなかったものが、今や26%にまで上がってきています。
選択によっては、国の形も変えることができるのが、電力自由化だというのが見えてきます。
意識の違いですよね、だからね、ドイツ国民の。
変わる可能性があるということは、その小さな一歩がどんどんムーブメントになっていくかなと思うと、やろうっていう気になりますよね。
今、ちょっとドイツの話が出たので、こんなご指摘も来ています。
神奈川県50代女性。
自由化で料金の安さにのみ…。
増えることがないように考えてほしい。
一方で、兵庫県50代の男性からは、原発の推進によって、声もいらっしゃる。
自由化と原発って、どう関係する?電力を自由化すると原発にはどんな影響が出るんですか?
今、既存の原子力発電所が再稼働を始めれば、それはもう、圧倒的に安い電気を供給することができるので、電気料金を安くするというドライブはかかってくると思います。
再稼働してすぐ料金がね、すぐ下がるかどうかは別として、安くするというドライブはかかってくる。
ただし自由化をすると、原子力発電所の新設とかそういったものは非常に難しくなるんですね。
というのは、原子力発電所というのはやっぱりばく大な建設コストがほかの火力発電所に比べても、やっぱり高いということと、建設の期間がとても長くかかるので、10年後、20年後、30年後に、電気料金っていくらで、電気っていくらで売れるんだろうって分からない世の中になる、これが自由化なので、そういう世の中では、10年かけて原子力発電所を建てようと思うような事業者はいなくなる。
だったら、10年間とか、5年間ぐらいで石炭火力発電所を建てて、早く商売を始めたほうが安心だからということになって、原子力発電所が建たなくなってくる、そうすると、古い原子力発電所を使っていこうというになると、それがいいのかっていうことは、これはこれで別に議論をしなければ、またいけない話。
ただ、原子力にはコストの点と、あとは環境性、CO2というところでは、メリットがあるというところ、そういう所も含めて、バランスを考えないといけない。
今のお話の一つのポイントは、要するに自由化で、競争になると、手っとり早く安く作って売っちゃいたいということになると、今、高橋さんがおっしゃったように、石炭火力なんですよ。
リードタイム短くすぐ作れて、しかも安い原料でいける。
そうすると、やっぱりCO2の排出が多くなるでしょう。
だから、そこはやっぱり、本当に考えておかないといけないポイントの一つではある。
考えておかないとというのは、誰がですか?
だから国は一応、こういう目標を立てて皆さんに、去年聞いたと思うけど、要するにエネルギーミクスのバランスなんですよね。
だから、原子力を長期的には減らしていくっていう方針だけれども、2030年ぐらいでは、このぐらいのバランス取って比率はいるよねっていってる。
そこで今お話あったように、古い原発を少し使用する期間を延ばして使うのかっていう話もあるけれども、それぐらいだったら、むしろ、ちゃんときちっと安全性も高い原発に一回リプレーするっていうかね、作り変えたほうがいいんじゃないかという議論もある。
うまくやっぱり日本って、そこがうまくいかないのは、ドイツの場合はやっぱり、いってもフランスとかから、原発で作った電気を入れるじゃないですか、陸続きだから。
日本ってでも、そうはいかないから。
原発に頼らない電気が、世の中がいいと思うんだけど、それじゃ実際はうまくいかないっていうのが、実情だから。
だから日本っていってもドイツの1.5倍ぐらいの電力の規模がありますので、国内だけでいろんなプレーヤーが入ってきて、例えば天然ガスの発電所を作ったりだとか、再生可能エネルギーの発電所を作ったりだとか切さたく磨が起きるってことは、非常に大事だと思いますね。
私が大学、都留市ですけど、山梨県の都留市も例えば省水力発電を以前から市が積極的に関わって、市民からもお金を出してもらって、そういうのを作っていくというような動きもあります。
みやま市のような動きもあるし、山形県が電力の小売り事業に参入するですとか、そういう市民とか地域とか自治体がそういうことに関わっていくと、ドイツではそういうことはもう10年、20年前から、自由化を契機に起きているんですけれども、そういうさまざまなプレーヤーが、地域の人だとかが電力とかエネルギーに関わっていくと、そういう出発点という意味でも自由化というのはおもしろいと思います。
有利、不利で語るんじゃなくてわれわれがこの先、どのような発電方法に投票するかということを捉えるべきというご意見来ています。
それは確かにそうですね。
ただちょっと、ドイツのところで、補足をしておきたいんですけど、自由化を契機に再生エネルギーが増えたっていうようなことだったんですけど、再生可能エネルギーを増やしたのは、自由化とは別の全量固定価格買い取り制度という、別のなんていうんでしょう、補助金のルールなんですよね。
それによって、再生可能エネルギーを増やしてきて、2000年当時ですと6%ぐらいだった電気が、今は3割ぐらいまで賄えるようになってきている。
これは自由化でみんなが選択したからではなくて、固定価格買い取り制度という形で、電気料金に乗せて、選ぶと選ばざるとにかかわらず、賦課金という補助金をやって、再生可能エネルギーで発電した事業者は必ず投資が回収できるように、いわゆる総括原価主義的なものですね。
しかしなんにしてもね。
どうなんですかね、値段ですか、値段で決めたらいいですか?どうしたらいいんだろう。
選ばないといけない世の中になってきた。
小野さんがさっきもちらっと言ったけど、かえって面倒くさいと思う人もいると思うの。
自由化ってなんのメリット?ちょっと前向きに考えてもらいたい。
一個、少し別の話させてもらいます。
節電所っていう一つ、考え方があって、これは要するに消費者がこれから電力を選ぶんだけど、それと同時に、さっきのスマートメーターみたいなもので自分で節電できたり、電気の使い方を考えられるようになる。
2016/01/23(土) 08:15〜09:28
NHK総合1・神戸
週刊 ニュース深読み「損得だけじゃない!? 電力自由化で何が変わる?」[字]
今年4月から始まる電力小売りの全面自由化。そもそも“電力の自由化”って一体どんな仕組み? 電気料金は安くなる? 私たちの暮らしはどう変わるのか、深読みする。
詳細情報
番組内容
今年4月から始まる電力小売りの全面自由化。8兆円あると言われる電力市場の自由化にともない、すでに200社以上の会社が名乗りをあげ、さまざまなサービスや料金プランの発表が始まっている。でも、そもそも“電力の自由化”って一体どんな仕組みなの? 電気料金は安くなるの?高くなるの? 電力自由化をテーマに、私たちの暮らしはどう変わるのか、これからどんな未来が待っているのか、とことん深読みする。
出演者
【ゲスト】カンニング竹山,優木まおみ,【解説】都留文科大学社会学科教授…高橋洋,NPO法人国際環境経済研究所主席研究員…竹内純子,NHK解説委員…関口博之,【キャスター】小野文惠,高井正智ほか
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
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