(三坂)明日…五代さんは東京に行きはります。
ひょっとしたらもう二度とこの大阪に戻ってくる事…できへんかも分かりません。
(あさ)へ…?それはどうゆう…?どないな事だすか?何でだす?何で戻ってきはれへんのだす?
(美和)まさかそない急に悪なりはるやて…。
せやさかいお酒はもうやめてくれて何べんも言いましたのに…。
美和さん…教えとくなはれ。
何が…五代様に何が起こってんのだす?五代はこれから東京で療養生活に入ります。
半年も前から東京のお医者さんに勧められてましたんや。
そやけどまだようけ仕事が残ってる言うて体にむち打って働いて…。
しかしそれももう…。
しかもわがままついでにもし…もしいつか自分が死んでしもた時にきっと白岡あささんにこれを渡してほしい言うて。
これは…。
(新次郎)あさ!旦那様…。
行こ。
やっぱりあのお人はかっこのつけ過ぎだす。
このまま行かしたらあかん!へぇ。
よっしゃ。
・「朝の空を見上げて」・「今日という一日が」・「笑顔でいられるように」・「そっとお願いした」・「時には雨も降って」・「涙も溢れるけど」・「思い通りにならない日は」・「明日頑張ろう」・「ずっと見てる夢は」・「私がもう一人いて」・「やりたいこと好きなように」・「自由にできる夢」・「人生は紙飛行機」・「願い乗せて飛んで行くよ」・「風の中を力の限り」・「さあ心のままに」・「365日」・「飛んで行け!」・「飛んでみよう!」・「飛んで行け!」・「飛んでみよう!」行っといで。
へ?わてはええのや。
わては大事な話もうしましたよってな。
気持ちも受け取りました。
ここで待ってますさかい一人で行ってきなはれ。
へぇ。
(ノック)失礼します。
(本が落ちる音)五代様?
(友厚)あささん…?ああ…。
こら夢やろか?はぁ…。
へぇ…夢と思てもろてかましまへん。
もううちには会わへんおつもりだしたんやな?はい。
そやけど…よかった。
会いたないいう気持ちもありましたけど…何べんも思い出しては思てたんです。
やっぱり…ささいな方の話を聞いておけばよかったて。
もうささいな話なんかしてる場合ではございまへん!うちはあなた様に道を照らしてもろてそれでここまで歩いてこられたんだす。
そやのにうちは…まだ何もお返ししておりまへん。
道を照らしてくれたのはあなたの方です。
覚えてますか?私たちの出会いを。
私はしょっぱなからあなたに怒られた。
回想まっこてぇ世間知らずん娘が…。
確かにうちは世間様を知りません。
そやけど勝手にぶつかってきて追いかけてきて何やペタペタ触った上にそのまま何にも言わんと逃げてしまうやなんてそれが日本男児のする事どすか?いやもっともな言い分じゃ。
嫌や…恥ずかしおます。
うちほんまに世間知らずやったんだすなぁ。
いいや。
初めての大坂で年端も行かぬ女の子に怒られた事が私はず〜っと忘れられませんでした。
イギリスに行ったあとも…私は自分が日本男児である事を自覚した時になおさらそう思いました。
それで手紙まで書いて送ってしまったという訳です。
ああ…あれはほんまびっくり致しました。
あなたのような興味深い人に会える大阪てどないな町なんやて!そしたら新政府で大阪の判事になった。
回想よろしぃか?よう聞いとくなはれや。
うちが苦しいのも山王寺屋さんが潰れてしもたのも借金返さへんお大名家とあなた方新政府のせえでございます!誰か助けてくれ!あさが殺されてしまう!明治の世やなんて誰が作りはったんや!くそ食らえだす!わ〜っ!ほんまけったいな思い出ばっかりだすな。
そないいうたらあれから大阪は変わりましたなぁ。
近頃は商法会議所でも諸国の台所いわれた昔の勢い取り戻してきたてそないな話もよう聞きます。
・まだまだです。
大阪はあらゆる面でこの国の中心になれる場所なんです。
最初は私はこの町が苦手でした。
御船奉行の時は武士を見下す大阪商人に…嫌な目にも遭いましたしなぁ。
回想
(惣兵衛)これはこれは摩様だすか。
いつもお世話になっております。
そやけど今は幕府に御用金をお納め申したばかりでしてな蔵にお金あらしまへんのだす。
なんっちゅこっじゃ。
何で武士が商人にこげな目に遭わねばならんとじゃ!クッ!そやけどいっぺん仕事してみたら大阪商人ほどきっちり信用できる者はいてへん!確かに歴史を変えてきたのは武士だったかもしれない。
そやけどそれを支えて活力を与えてきたのはいつの時代も商人だったんです。
それで考えを改めました。
あなたにも会えましたしなぁ。
ハハッ。
大丈夫!私はまだまだ死にません。
まだまだやり残した事がたくさんある!そうだす。
それでこそ五代様だす!本当にまだまだなんです!貿易金融紡績鉄道商船…!私はまだまだ大久保さんみたいにこの国に何も残せてへん!本当にこれからなんです!最期まで私はこの国の未来のために命を懸けたい!やっぱり…前向いたはりますなぁ。
ペンギンはあなた様だす。
これは…。
実はびっくりぽんなお話がありましてなぁ子どもの教本にペンギンが載ってましたんや!
(五代の泣き声)ほんまですか?へぇ。
企鵞って書いてありましたんやけどなあれはきっとペンギンの事やて…。
このあと五代は東京に移り住み療養生活を始めました
その1か月後。
五代は東京の地で亡くなりました
あさ…。
ほんまに…二度と追いつかれへんようになってしまいました。
(あさの泣き声)
明治18年9月の事でした
生字幕放送でお伝えします2016/01/22(金) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 あさが来た(95)「道を照らす人」[解][字][デ]
五代友厚(ディーン・フジオカ)のもとに駆け付けたあさ(波瑠)と新次郎(玉木宏)。体調がすぐれない五代は、あさに今までの思い出を語りはじめ…。
詳細情報
番組内容
あさ(波瑠)のもとにやって来た五代友厚(ディーン・フジオカ)の秘書は、五代の体調が危ないことを伝える。あさは新次郎(玉木宏)とともに五代のもとに駆け付ける。横たわっている五代が目を覚ますとあさが来ていて…。五代にあさは、死なないでほしいと必死に訴える。五代は、これまでのあさとの思い出を語りだす。そして、まだまだ死ぬわけにはいかない、やり残していることがたくさんあると語り…。
出演者
【出演】波瑠,玉木宏,ディーン・フジオカ,野々すみ花,南条好輝,旭堂南陵,笑福亭銀瓶,【語り】杉浦圭子
原作・脚本
【作】大森美香
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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