「号泣県議」野々村被告初公判 丸刈りで「無職です」前回欠席には「深く反省」

2016年1月26日11時10分  スポーツ報知
  • 元県議・野々村被告の初公判の傍聴券を求めて行列を作る人たち

 日帰り出張を繰り返したなどとうその報告書を提出し、政務活動費約913万円をだまし取ったとして、詐欺などの罪に問われた「号泣県議」こと元兵庫県議・野々村竜太郎被告(49)の初公判(佐茂剛裁判長)が26日、神戸地裁で開かれた。

 昨年11月24日に予定されていた初公判を「「報道関係者に鉢合わせしてパニックになった」「精神的に不安定で出廷できない」との理由で当日に“ドタキャン”で欠席し、この日に仕切り直しとなった注目の裁判。地裁が発付した勾引状に基づき身柄拘束、地裁に連行され、強制的に出廷させられた野々村被告は、弁護士に連れられて緊張の面持ちで入廷した。

 黒のスーツを着てストライプネクタイを締め、頭は丸刈りで、黒縁の色つきめがねをかけ、ややぽっちゃりした体形。傍聴席や裁判官らの方に向け、3回ほど礼をした。裁判長に「証言台の方に立って下さい」と促されると「はいっ」としたしっかりした受け答えで「野々村竜太郎でございます」「(生まれは)昭和41年7月29日でございます」「無職でございます」と答えた。

 検察による起訴状の読み上げが終わると、発言を求められたが、その前に11月の初公判をドタキャンしたことについて「公判を欠席し、深く反省し、謝罪をさせていただきます。申し訳ございませんでした」と裁判官、検察、弁護士、傍聴席に向け、4回頭を下げた。

 起訴状によると、野々村被告は日帰り出張を繰り返したなどとうその報告書を提出し、2011~13年度の政活費約913万円をだまし取ったとしている。野々村被告は政活費について「交付を受けていたことは事実だが、返還を免れようとしたことは決してない」と強調。その一方で「どの調査を実際に行ったか記憶にないので説明できません」などと話した。

 野々村被告が公の場に姿を現したのは、泣きわめく姿で一躍時の人となった2014年7月1日の釈明会見以来、1年7か月ぶり。地裁には80席の抽選傍聴券を求めて、前回の605人を超す1013人が集結。当選確率12・6倍と、強制出廷によってさらに注目度が高まった事を示した。

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