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News Up 便利な「パワポ」にNGの動き?
1月26日 15時55分

News Up 便利な「パワポ」にNGの動き?
「パワーポイント」といえば、プレゼンテーション用の「定番」ソフトとして、ビジネス以外に教育や研究現場などでも広く使われています。ところが、このところ海外のIT関連企業などで、パワポ(パワーポイントの略称)の使用を控える動きが出ており、ソーシャルメディアなどで話題になっています。いったいなぜ?

「パワポ」に何が?

パワーポイントは、アメリカのマイクロソフト社が提供しているプレゼンテーション用のソフトです。「イラストが豊富な資料」「アニメーションを使った資料」などを手軽に作成できるとして、ビジネスだけでなく学校の授業や研究発表、さらに刑事裁判などでも広く使われています。
しかしここ数年、アメリカのネット通販大手のアマゾン社など主に海外のIT関連企業の間で、社内向けのプレゼンではパワポの使用を禁止する、または使用を控える動きが伝えられています。
ツイッターなどのソーシャルメディアでも「社内ミーティングなら資料は簡単なものでいい」「手間を考えたら(パワポを)使わないほうがいい」という意見があったほか「パワポは資料にばかり注意が向いて、議論が深まらない」といった意見もみられました。

国内企業でも「パワポ禁止令」

国内企業でも「パワポ禁止令」
企業向けに業務支援ソフトなどを開発・販売している東京・渋谷区の企業では、4年余り前に、社内報告用の資料作成には、パワーポイントの使用を禁止する通知を出しました。ねらいは業務の効率化だけでなく、「会議の質」を向上させることだったといいます。効果としては「資料作成にかかる手間が減っただけでなく、派手な資料に頼らず、要点をしぼって説明する能力が向上した」(ドリーム・アーツ社広報・佐藤万智さん)ということでした。
ちなみに、社外に向けた発表には以前からパワポを使っているほか、現在は社内用でも簡単な資料作成には使っているということです。

「ITに使われないように」

IT活用に詳しいコンサルティング会社会長の遠藤功さんによると、「パワーポイントはコンサルティング会社が使い始め、それが一般企業にも広がりましたが、最近はコンサルティングにおいてもパワーポイントに頼るのではなく、数枚の紙で実質的、本質的な議論をしようとする動きがある」ということです。「例えばトヨタでは従来から会議の資料はA3用紙1枚と決まっています。パワーポイントは便利なツールですが、大した中身がなくてもビジュアルを駆使して『お化粧』すれば、それなりの資料に見えてしまう。そしてその作成のために膨大な時間を投じることになります。『会議資料は何枚まで』『発表は短く簡潔に』などのルールや原則を明確にして運用することが大事。ITに使われるのではなく、賢く使いこなす知恵が求められる」と話しています。
ソーシャルメディアでも「論旨を整理して自分のことばで端的に伝えられるようになりましょう、ということが本質」という意見がありました。
「うちの会議では本質的な議論が行われているか?」改めて見直す必要がありそうです。

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